美津のゆく末 
(98/02/11) 

この「美津のゆく末」は「春情妓談水揚帳」同様、ほぼ原文に近い形で掲載しています。つまり現代語訳じゃないってことです。原文からの変更点は、「〜するときハ」「ヲヤ」などの片仮名は「〜するときは」「おや」のように平仮名にしたこと、旧仮名遣いを現代仮名遣いに改めたこと、そして適宜、句読点、字送り、改行を加え、宛て字の漢字はほとんどを正字に直しました。

また、「水揚帳」のように、わかりにくい用語についてはコメントタグで注を入れましたが、今回はそんなに多くはありません。というか、面倒臭いし、意味のわからないところがあっても、文意はたどれるので入れなかったというのが本当のところです。濡れ場シーンもソフトなものです。これが江戸と大坂の違いなのかもしれません。



第一巻

第一話 そろそろと手折や梅の含より

第二話 髭のある虻に吸わるる藤の花

第二巻

第三話 鴬や師匠に増る声の艶

第四話 高慢に見ゆる牡丹の盛りかな

第三巻

第五話 我からや油に浸る夏の虫

第六話 投入れやおなじ桔梗と女郎花

第四巻

第七話 心まで潜る姿や秋の暮

第八話 東路やさすが桜のかへり咲

第五巻

第九話 悟ても開て覗や鰒の鍋

終 話 雪霜の清きがうへに冬の月


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