本7合目ー山頂 (さらに苦難の道は続く・・・)

8合目着 07:00 標高3350m 気温21度 湿度0% 8合目発 07:20

本7合目からわずか30分、わたし達は8合目に着きました。昨日の朝と違い休養十分なので、ほとんど休憩しないで、あっという間でした。昨日7合目から本7合目まで登ったのと同じ位の距離でしたが、昨日は8合目が、はるか彼方に感じていた事が信じられません。本7合目から8合目までは、7合目からと同様、岩は少なめで、砂礫の道がほとんどで、足が踏ん張れないため杖が重宝します。
8合目、余裕のポーズ
8合目は須走口登山道と吉田口登山道の合流点です。須走口は登山者が少なくて、自分達の前後に誰もいない事が多く、たまに行き交う人達が皆、挨拶したり、声を掛け合っていました。例年お盆休みに次いで登山者が集中する7月末から8月初めの週末でさえ、須走口はこんな感じでしたが、吉田口は登山者が多く、人が縦に並んでもくもくと登っている感じですので、声を掛け合ってという雰囲気ではなかったです。


8合目は下山ラッシュ
わたし達が8合目に着いたときは、丁度山頂で御来光を見た人達のUターンラッシュのピークでした。上から降りてくる登山者は8合目の手前まで4列縦隊に並んで降りてきますが、山小屋の前は横に2人しか並んで歩けないので、当然山小屋の手前が(まるで首都高速のインターチェンジのごとく)渋滞するのです。渋滞の列は200メートル以上続いていました。人の少ない須走口を登ってきたわたし達はその行列を見てビックリ。まるで平日の浅草花やしきから、いきなり連休中の東京ディズニーランドにワープしたようでした。登山でも、下山でも、自分のペースで歩けないのは余計に体力を消耗するでしょうし、イライラして精神的にも良くないので、混雑を避けるプランをたてた方が良いですね。でもわたし達は、プラン通りいかなかった結果混雑を避ける時間帯になったので、あまり説得力がありません・・・・。でもやはりわたしのような子供が登山する場合は歩きや休みのペースがかなり大人と違うので、狭い登山道に多くの登山者が連なっていて、ろくろく休憩もとれないよりは、ラッシュアワーを避けた方が賢明と思います。

わたし達は、渋滞の中を掻き分けて登山道を進みました。「吉田口(須走口)」は山頂から8合目までは登山道と下山道は分れていますが、混雑している下山道を避けて、登山道を下りてくる「一方通行逆走野郎」がいて、ガイドの人が「ルールを守れ」と怒っていました。

本8合目着 08:00 標高3415m 気温12度 湿度5% 本8合目発 08:15

8合目の次は本八合目です、砂ぼこりの舞い上がる、砂礫の道を登登るにつれて岩が多くなってきたって行きます。依然風が強く、周りの登山者が歩くたびに砂ぼこりが舞い上がります。砂ぼこりを防ぐために、バンダナやタオルを顔に巻きつけるのですが、空気を吸い込む量が減ってしまったためか、後で酸欠状態になってしまいました。花粉症を防ぐマスクなどを用意したほうがよかったかもしれません。砂礫の砂ぼこりは非常に細かくて、お父さんのデジカメやビデオカメラのボディの隙間に砂ぼこりが入り込んで、掃除するのに苦労してました。カメラ等はできるだけビニール袋でボディを包むなど、砂ぼこりを受けない工夫が必要です。特に下山の砂走りでは全身埃まみれになるので、リュック等の中にも埃が入る事もあるので、要注意です。

8合目では15分程休憩しました。本8合目までは順調に、案内の所要時間通りに登ってきましたが、わたしの年齢を考えれば、多少オーバーペースだったかもしれません。高地にも体が慣れて、山小屋で一泊して十分休養したので、元気一杯で頂上まではあっという間に着くでしょう、楽勝楽勝と思っていました。でも皆さんの期待どおり、やはり富士山は8合目から。♪いつもいつでも上手くゆくなんて保証はどこにもないけど(そりゃそうじゃ)・・・♪

8合5勺着 09:00 標高3520m 気温13度 湿度0% 8合5勺発 09:00

8合5勺までもうすぐ、でも次第崖に寄りかかったまま寝てしまうに身体が重く感じ、昨日は10時間以上寝ているくせに、やけに眠くてしかたない・・・やはり酸素不足のせいか、少し休んでは、持参した酸素を吸うけど、眠気には勝てない、ともすれば、歩きながらでも夢の中へ・・・・座りたい、横になりたい、頭も少しボンヤリしてきた、頭痛や吐き気がないのが幸いでしたが、休むたびに寝てしまっては、山頂に着くのはいつになることやら。8合5勺を過ぎてから、道は砂礫から岩場へ変わってきたので歩きづらい、段差が大きいところはよじ登るのも大変。お父さんに手を取ってもらいわたしの身体を引き上げてもらう。お母さんとお兄ちゃんは、ずいぶん先まで行ってしまったみたい。気温は下がり、日陰で休むと身体が冷えてしまう。風が強いので風が当たらない日なたを選んで横になると、すぐに大いびき。お父さんは何とかわたしを起こそうとするけど返事をするのもめんどくさい位に眠くてしょうがない。起こされては少し歩き、歩いてはまた眠くなってしまう。 お父さんが「あそこの岩までいったら休もう、ここまで来たら、あそこの曲がり角まで頑張ろう」とだましだまし、励ますのでした。

9合目着 09:40 標高3600m 気温10度 湿度6% 9合目発 10:10

結局9合目の鳥居まで結構な時間がかかりました、9合目には山小屋はなく、鳥居眠い眠い眠い眠い・・・・だけでした。お母さんとお兄ちゃんが鳥居のそばで待っていました。お母さんはここへ来てついに高山病になりグロッキー、お兄ちゃんも眠くて、9合目で皆、横になって休みました。低い気温ですが、さっきも言ったように、風を避けて日なたで横になるととても気持ちが良く、岩場だろうが全く気になりません。

お兄ちゃんは早々に起きだし、早く行きたいと先に登りました。わたし達も少しして後に続きます。でも相変わらず、少し進んでは休む状態は同じです。9合5勺を越えたあたりでまた寝こみましたが、あともう少しと思い、なんとか頑張って進みました。お兄ちゃんはとっくに頂上に着いていて、みんなを待ってウロウロ。お母さん頂上の鳥居の前でずっと待っていると思ってたら、同じ場所で3度も吐き続けていたんだそうです。
山頂制覇!バンザーイ!!
お兄ちゃんとわたしは、頂上についたことで、また気力が復活して元気一杯でしたが、お母さんは立つのも辛そうな状態。でもみんな苦労して頑張った甲斐があって、頂上まで登り切りました。はじめの予定より丸一日遅くなりましたが、やっぱり諦めなくて本当に良かった!バンザーイ!






頂上着 12:00 標高3640m 気温7度 湿度30%
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