新5合目から6合目(なんか違うんじゃない・・・・)
 

新5合目発 1999.07.31 04:50 標高2000m 気温8度 湿度50% 

新5合目のご来光に輝く富士山売店の人達の掛け声を受けつつ、登山開始。でも登山口は段差の多い林道、大きな岩が一杯で、所によっては50〜60センチ程の段差で朝露に湿っていてすべりやすく、身長110センチと小柄なわたしの前に、立ちはだかる壁の様。この段差は下山のときも辛くなりそうなどと考えながら森の中を歩き始めました。

須走口は他の登山口に比べて緑が多いので、森の中を歩くのはとっても気持ちが良かったけど、30分程進んだところで、次第に息が切れて足もしんどくなり、早くも休憩を取りながら少しずつ登るペースになってしまいました。その内にだんだんと日が高くなり、真夏の日差しは、まだ低い位置にあるにもかかわらず厳しく照り付け、登り始めて間もないのに、早々にバテてきたわたし達を追い返さんとするようでした。
新5合目、登山道入口
富士山は夏でも真冬の気温と聞いていましたが、登った皆さんが日中はとても暑いとも言っていて、太田さんは「富士山は寒くて暑い」と言うけど、実際に登ってみるまで、どうしてもイメージできなかったのです。でも実際現場を体験すると、確かに寒くて暑かったです。例えて言えば、真夏の晴れた日に、部屋の中で冷房を強くすると、部屋の温度は寒くなりますが、窓辺で直射日光にあたると(気温は低いのに)暑いという感じでしょうか。ですから、日差しにあたってると暑くて、日差しのあたらないところに来ると、涼しい(寒い)という事です。富士山も8合目以上になると、風も強まり、日差しより寒さが上回って、暑さはあまり感じなくなります(でも、暑くないからといって肌を露出してると、後でお風呂に入るときにとっても後悔します)。
林道を行く、意外と険しい
なんて事を考えながら、わたし達はのろのろと登って行くのですが、この辺はまだ木陰が多いところが幸いで、わたし達はモグラのごとく日差しを避けながら日陰づたいに進むのでした。

1時間程登った頃、睡眠不足の影響が出てきて、(多分低酸素の影響も大きいと思いますが) 眠くて仕方なくなり、歩くのがおっくうになってしまい、休憩すると横になって寝込んでしまう状態が続きました。そんな感じで寝ては進み、進んではまた寝るようになって、予定していたペースからどんどん遅れてしまいました。3時間かけて、ようやく6合目に着いてやれやれと思ったら、そこは本5合目だった・・・・・・この時すでに、回れ右で下山する事が、頭をよぎる程、始めからこれじゃ、やっぱり山頂までは絶対に無理だよ、帰った方がいいかな、とも思うようになりました。

本5合目着 08:00 標高2400m 気温18度 湿度55% 本5合目発 09:00  山頂は近そうで遠い

本5合目を過ぎたあたりから、木々は低くなり、まばらに生えている様になり、木陰を縫いながら歩くというわけにいかなくなり、文字通り刺すような日差しを受けている事が多くなってきました。そのかわり大きな岩は少なくなり、まだ土も多少混じっているところもあったので地面は硬めで、歩くのは本5合目までより、多少楽でした。お兄ちゃんは結構元気で、そこそこのペースで進んでいくのですが、わたしは相変わらず、ちょっと進んでは少し休むペースでしたので、お母さんがお兄ちゃんのペースに合わせて、2人で先に進み、所々で、わたしとお父さんを待つパターンが自然と出来あがり、このパターンはこの後も続きました。

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