RIXEN&KAULアタッチメント

2003-11-09

いま主力に乗っている Moulton APB を購入したのは、今年の5月だった。 購入はもっと前だし納車も4月末だったが、乗り始めたのは5月から。 そろそろ半年が経過した。 乗っていて楽しいのは非常にいいのだが、積載能力という点ではイマイチだと感じていた。

当初から用意していたのは KOOWHO DAYBAG。 これは今も利用しているし、今後も使うつもり。 身軽でいいのは違いないのだが、やはり「もう少し積めたらいいのに」と思う機会は多いのである。 純粋にスポーツとしてではなく、日常(買い物)の足としても使っているからだろう。 それで、とりあえずバッグの中で邪魔な物を外に出そうとボトルケージを購入してみた。 これは正解で、随分とバッグに余裕が出来た。

しかしまだ足りない。 で、以前から気になっていたのが 寺田商会オリジナルの商品、RIXEN&KAULアタッチメントである。 これを使えば、RIXEN&KAUL の豊富なバッグ類が使えるようになる。 初めて寺田商会を訪れた時の MoultonAPB 試乗車には、これが付いていた。 また、黄色いAPB にラタンバスケット(籐のカゴ)が付いている展示車を見たときも、素敵だなと思った。 けど、前が重くなるのはイヤかも〜。

しかしアレですな。 毎月、秋葉原まで DVD-Video を買いに出掛けていると、やっぱりもう少し積載能力が欲しくなる。 そんな時、Shopper Mini Comfort 入荷のお知らせがあったりして、かなりその気に。 Web で調べてみたり、お店に行って話を聞いたりして、5週間くらい掛けて導入を決意。 資金を用意して寺田商会へGo!

いつもの様に秋葉原へ行って買い物をしてから寺田商会さんへ向かう。
一段落ついた所で、すぐに取り付けてくれた。

今回購入したのは、次の3点。 他に RIXEN&KAUL 製のアダプタ(\2,000)が必要なのだが、DaypackBox に付属している物を使ったので別途購入する必要はなかった。 なお、価格は標準価格(初稿執筆時点)。

アタッチメントやアダプタの取付は、寺田さんの作業を見る限り簡単そうに見える。 所要時間は数分ってところか。 けど、自分でやるとなると色々面倒そうだ。 グリスや工具類は揃っていないし、アダプタの角度調整なんかのノウハウも無いし。 取付が甘くて問題が発生する事も想像に難くない。 最悪、フレームにキズを付けちゃったり。 やっぱりプロフェッショナルに任せられるもんなら任せてしまうのが楽だな、素人としては。

取り付けたら、取り扱いの説明。
ついでに、自転車の調子を見るために近所を一回りして貰った。 異常なしと。

帰りは、Shopper に DaypackBox と秋葉原の買い物を入れて走った。 自宅の8kmほど手前で地酒(720ml瓶)を買って、これも Shopper に。 見た目はそんなに大きくないけれど、意外に入るぞ。 重量もかなりある筈だが、運転していても辛くない。 少し自転車が重くなったなーと感じるくらいか。

RIXEN&KAULアタッチメント

RIXEN&KAULのアダプタは本来はハンドルに取り付ける製品なので、ハンドル径と同じパイプをヘッドチューブの前に固定してあげればよい。 APB のフレームには横向きのパイプが何本か用意されているので、アタッチメントの足をここに固定する。 シャフトを通してボルト締めされているだけなので、イザとなったら外せそうな気楽さもよいな。

似たような製品は KOOWHO さんでも開発していて、こちらは上級車用。 逆に言うと、寺田さんのは APB 専用となる。 それと、ドロップハンドルは取り付けたバッグに干渉するので使用不可とか。 自分の場合はフラットバーなので問題なし。

アダプタの位置が随分と低いように見えるが、バッグを取り付けた時のハンドル(ブレーキレバー)との干渉を考えると妥当な高さである事がわかる。 ヘッドチューブとのクリアランスは 10mm くらいだろうか。 しかし、バッグ類を付けない状態だと、如何にも「アダプターでござい」って感じであって、あまりカッコよくないな。 例えるなら、連結器を出した新幹線車両。 これは是非、バッグを付けて走りたい。

Shopper Mini Comfort

RIXEN&KAUL社の新製品。 従来からこの手のバッグは多数あった。 前出の籐カゴ Weidenkorb,普通の自転車みたいなワイヤーバスケット Standard Korb,メッシュ状の Uni や Oval,プラスチック製の Lamello。 布製バッグ Shopper や Shopper Comfort は、今回購入した Mini Comfort のバリエーションだな。 いずれも KLICKfix システム対応で、ワンタッチで取付/取外しが可能。 買物カゴが、そのまま自転車に固定される感じである。

容量は 18〜23リットルとなっているが、Shopper Mini Comfort が何リットルなのかはカタログに記載なし。 よって分からん。(^^;  あまり大きくはないと思うが、独りモンのお買い物であれば充分すぎる容量がある。 耐荷重量は 10kg 程度が上限らしい。 これは、アダプタがプラスチック製なので致し方ない──と言うか、ハンドルに付けるんだと安全上の問題があるな。

手提げが付いているので、外せば普通のバッグのような感じ。 荷物が入っていなければ、平たく潰す事もできる。 中のポケットには、上部カバー(と言うか雨ガッパ)を収納。 財布なども入れられて便利。

DaypackBox

普段出歩く時に一番使いそうなのが DaypackBox。 中にプラスチック製のフレームが入っていて、形状的にはカメラバッグに近いかも。 上部にビニール製の地図ホルダーが用意されているので、サイクリングには便利だろう。 自分はあまり使わない気もするが、ホックで止まっているだけなので取り外しは簡単。 ポケットには、バッグ用の雨ガッパと肩掛けストラップを収納。

容量は 10リットルとの事だが、嵩張るものは収納できない。 試しに VAIO C1 を入れてみたら、対角でギリギリってところであった。 ACアダプタなんかを入れると、ほぼこれだけって感じ。 もっとも、自分の場合は DVD-Video のトール型ケースや小物の買い物に使えればよいので問題はないだろう。 大物を運ぶ事が分かっているのなら、Shopper で出掛けるべきだろう。

この DaypackBox、人気があるのか入荷が少ないのか、Webで調べた限りは在庫切れが多かった。 購入した人の Webでもそんな事が書いてあったし、いつも品不足なのかも知れない。 けど、寺田さんは平然と在庫を出して来たな。 アポ無しで突然来店して、指名買いできたのはある意味ラッキーだったかも知れない。

使ってみて

実際に使ってみて「いいな」と思ったのは、結構な重量であるにも拘わらず安定して走行できる事であった。 自転車の前カゴに重い荷物を乗せてハンドルがフラフラした経験は誰にでもあると思うが、それが無いのだ。

理屈はこうだ。 前述のフラツキは、前カゴがハンドルに固定されているのが原因。 ハンドルを切ると荷重も移動する。 荷重移動を放置しておくと転倒するので、舵を切って立て直す必要がある。 するとまた荷重も移動する。 この繰り返しだ。 さらに輪をかけて、荷物の慣性があってハンドルが重くなっているので操作が粗くなる。 舵の操作が大きすぎたり小さすぎたりして、これを補正するためにまた舵を切らねばならない。

RIXEN&KAULアタッチメントはフレームに固定されているので、当然、荷重もフレームに掛かっている。 ハンドルを切っても荷重が移動しない。 ハンドルの特性は、空荷の時と同じなのである。 厳密には色々違うのだろうけど、実際に走ってみて荷物のを感じる事はない。 むしろ、バッグを外した時に「こんなに重かったの?」と驚く。 普通のママチャリも、ヘッドチューブに固定すればいいのに。 その方がグッと安全だ。

問題らしい問題と言えば、前輪の動きが見えないという点に尽きる気がする。 普段走っている分には前輪なんざ見ちゃいないのだが、サイクリングロードの出入り口に設置されている車止めを抜ける時には若干不便。 あと、狭い所でのすれ違いとか。 まぁ、ゆっくりやれば、いずれも問題無いのだが。

それと、視界内の動きが変わった事かな。 以前はハンドルを切ると、視界の中の物(前輪)はハンドルを切った方向へ移動していた。 けれども、ハンドルを切ってもバッグは動かなくなったから、感覚的には「反対方向に動いてる?」と言う感じ。 オートバイのカウリングと同じだが、舵角が大きい分だけ違和感があるのかも。

まぁ、慣れてしまえば何でもない事であろう。

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