デュアルモニタ

2004-04-18

VALUESTAR G TXUltraSharp 2001FP HAS 2台を調達して、さぁ UXGA×2枚でデュアルモニタ化するぜぇと意気込んだまでは良かったが。 なかなか目論見通りには事が運ばない。

まず BTO で選択したグラフィックカードが失敗だった。 BTO で選べた RADEON 9600SE のカードは、ディスプレイコネクタが1つしか付いていなかった…。 今どきのグラフィックカードなら D-Sub+DVI だろうと思い込んでいたのが敗因。 もちろん RADEON 9600SE チップ自体はデュアル対応なので、コネクタさえ付いていれば目的は果せたろう。 BTOの説明には写真も出ていたわけで、しっかり確認してればこんなミスは無かったろうに。

諦めてシングルで使うのでなければ、デュアルが可能なファンレスのカードを別途調達する事になる。 RADEON 9600SE は無駄になるが仕方ない。 しかし、そうやって"今どきの"カードを買い足すのもいいが、出来るなら手持ちのカードで何とかしたい気もする。 そう言う下地はあるので、試してみた。

余談だが、件の VALUESTAR は Houyhnhnm(フウイナム)と名付けた。 従来メインに使っていたヤツは Brobdingnag(ブロブディンナグ)。 以下この名称が出てくるので、ひとつよろしく。

RADEON VE

真っ先に思い付くのは、現に SXGA×2枚の構成で運用中の Brobdingnag のカードを Houyhnhnm に流用すること。 これなら、移植しても問題なくデュアルモニタ化できるだろう。 物は RADEON VE。 ちょっと古いカード。 購入時から 3D性能はダメっぽかったけど、ファンレスで静かな点はお気に入り。

試しに Brobdingnag に組み付けたままで 2001FP を繋いで設定してみた。 画面のプロパティ→設定 で「画面の解像度」のスライダを右へ。 一応 3200×1200 ピクセルが選べるようだな。 [OK] で適用すれば、問題なく 3200×1200 ピクセルのデスクトップが使えるようだ。

だが、せっかく問題なく動いている環境。 使えるものなら、このまま使って行きたい気もする。 とりえあず最後の手段として取っておく事にして、別の可能性を探ってみる事にした。

Millennium G450 DH

実は手元に Matrox Millennium G450 DualHead があったりする。 これも古い。 Lilliputを組んだ時に、将来はデュアル化しようと思って選択した物だ。 ただ、当初は FlexScan L461 をシングルで使用していた。 そして、そのままズルズルとシングルのまま…。 一応、デュアルにして遊んでみた事はあるって程度だろうか。

このカードは Lilliput に組み付けてあるので、2001FP を繋げば簡単に試すことができる。 で、同じように 2001FP に接続して試したところ、問題なく 3200×1200 ピクセルに設定できた。 ついでに言うと、ファンレス。 素晴らしい。

だが、タスクバーがプライマリ側にしか表示されない。 「その方が広く使えていいじゃん」と思うかもしれないが、自分は右下にタスクトレーが無いとダメな人なのだ。 なんと言っても RADEON VE のデュアル表示に慣れているので、なんだか落ち着かない。 それに、画面下端に貼り付くソフト1はタスクバーがあるつもりなので、宙に浮いてしまって、とっても変。

これは、設定で解決できる。 自分用にメモっておくと──

これでタスクバーが全体に表示される。

要するにアレだな。 DualHead の2枚が同じ解像度なら、2枚で1つのデスクトップを表示。 2枚が異なる解像度なら、2枚各々に1つづつのデスクトップを表示。 プライマリにタスクバーを表示するのだろう。

Same resolution時

デスクトップの広さは "3200×1200" ピクセル。 タスクバーはデスクトップの下端にデスクトップの幅で表示されるのが標準。 "画面のプロパティ"は、見慣れた1枚モニタ時と同じ。 Windows からは"マルチ"には見えていないのかも。

Separate resolution時

デスクトップの広さは、2枚のディスプレイ各々について "1600×1200" ピクセル。 デスクトップの広さ,色深度などは個別に設定できる(個別に設定する必要がある)。 タスクバーはプライマリのデスクトップにのみ表示されるようだ。 AGP+PCI の様にカードを2枚挿した場合は、こちらの状態になるみたい。

結局、Millennium G450 DH を Houyhnhnm に移植する事にした。 これと言った問題もなく換装でき、特に不満もなく運用開始。 とりあえず追加投資せずに済んだのは助かった。 RADEON 9600SE はムダになっちまったが…。

SPECTRAでAGP+PCI

お次は Millennium G450 を取られた Lilliput を何とかしないとな。 Houyhnhnm に付いていた RADEON 9600SE を使ってシングルでもいいけど、ここはやっぱデュアルでしょ。 てな訳で、昔使っていたグラフィックカードを出して来た。 物は Canopus SPECTRA 7400 DDR (GeForce256/AGP) と SPECTRA Light T32 PCI (RIVA TNT2/PCI)。 頂点演算を H/W でやるんですよ!2 とか騒がれ始めた頃の製品。 懐かしいな。

実はこの2枚は、かつてデュアルモニタで遊んでいた実績があるのだ。 てか、SPECTRA Light はそれが目的で買ったんだけど。 新しいドライバの ReadMe にサラッと書いてあったのを見つけて、どうしても試したくなったんだよね。 まぁそんな訳で、「できる」事は分かっていた組合せ。

手元にあるドライバは相当古いヤツなので、最新版(最終版?)を Canopus のサイトでドライバをダウンロード。 同社は大衆向けグラフィックカード事業からは撤退している3が、こう言うサービスを残しておいてくれるのは助かるなぁ。

先ずは普通に SPECTRA 7400 DDR を挿して認識させる。
次に SPECTRA Light を挿して認識させると、ドライバを要求してくる。 SPECTRA 7400 と同じドライバなんだけど、どうやって認識させればいいのか? .INF ファイルでも有れば指定できそうだが… と探してみたが、よく分からず。 Setup を動かすと全自動でやってくれるタイプなので、手動でやろうとすると無理がある。

考えた末、単純にドライバの Setup をもう一度動かして解決。 わりと単純だったな。 ざっと ReadMe を見た感じではそれっぽい記述は見つからなかったけど、よーく読めば書いてあるのかな。 ともあれ、サブPCもデュアルモニタ環境になった。

モニタの共用

とりあえずメインPC たる Houyhnhnm には 2001FP を繋ぐ事にして。
従来メインだった Brobdingnag はサブに回るが、引き続き FlexScan L675 を使う事にしよう。

元からサブだった Lilliput は L675 の2系統目を使う事にした。 L675 は1系/2系ともに DVI-I対応、つまりアナログでもデジタルでも接続可能。 例えば 2001FP は D-Sub+DVD-D なので、アナログ2系統の入力は不可能であって、この辺はさすが L675 と言うべきか。 まぁ、差額で 2001FP が余裕で買えちゃうんですが…。

とりあえず全部表示可能になった。 でもねぇ。 2系統切替って、映るには映るんだけど不便極まりないんだよね。 両方を同時に使うことは希だし、使うにしても共有フォルダが見えていて、少しの GUI 操作ができればいいので何とかなってる感じ。 普通に使うんなら、素直にシングル×2台にしといた方が使い勝手はいいかも知れない。

2台ともどこか動きが変なので、暇があれば Windows ごと再インストールしたい。 その時にやる気が残っていれば、また考える事にしようか。

  1. 画面下端に貼り付くソフト
    言わずと知れたペルソナ(0.93系)のこと。 プ社の PWS2002系キャラクターは相変わらず下端に貼り付いているようだ。 全身像のグラフィックに変わったんだから、ユーザの自由にさせてくれれば良さそうな物だが。

    ZMemo のマスコットにもそう言うスタイルのヤツは多いが、システム的にはどっちにするかを選べる。 基本的に表示位置は自由で、ユーザが望めば下端に貼り付かせる事もできる。 ベンダが下端に貼り付くように指定できるので、膝から上のみのヤツでも PWS0.93系っぽいフィーリングにできる。 合理的。

  2. 頂点演算をH/Wでやる
    H/W T&L とか言われていた。 nVIDIA は GeForce256 で,ATI は RADEON で対応。 RADEON VE は、この 3Dエンジンを外して2系統出力に対応させた製品なのだ。 3D性能がダメっぽいのはこのため。

  3. カノープス撤退
    誰も「撤退した」とは言っていない模様。 単に GeFroce4MX460 搭載の SPECTRA WF17(2002年春)を最後にグラフィックカードを市場投入していないだけ。 nVIDIA はリファレンスボードに実装する条件でチップを供給する意向だが、独自設計の高性能・高品質カードを作るカノープスとしては受け入れられない条件と言う事らしい。 チップが供給されなきゃ作れないわな。

Copyright© 1998-2006 Hira