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私家版ベスト 番外編

相性が悪かった映画です

悪趣味。この一言に尽きる。原作が有名(らしい)のと特撮がすごいことで話題になったし、一部で評価が高かった様だが、残念ながら全く良さが分からなかった。反戦もの、青春もの、SFもののパロディーなのだろうか...全編に渡って表層的でわざとらしく共感できるところが皆無で、見終わった後不快感だけが残る。金返せ!って感じ。試写会だったんだけどね^^;

主人公が軍隊学校の実弾実習で事故を起こした責任をとって、みんなの前で鞭打ちの刑のあうシーンはちょっとドキドキもの(ばか)。

冒頭、船の揺れに任せてボールルームを転がるピアノを弾くシーンが幻想的で美しい。でもそのうち退屈になってきて、途中ちょっと寝てしまった。なんだか思わせぶりなシーンが多くて分かりにくい。頭使わなくちゃいけない映画って苦手かも。ジャズピアニストとの対決シーンとか一度だけ船から降りようとするところとかいくつか見せ場があるが、なんか無理矢理感動させられてるって感じ。最後の延々と続く独白シーンも苦痛。

ただただJ.ロバーツの諦めの悪さに全く共感できず(他人のことはいえないが...)いくら「愛は奪い取るもの」といってもここまで他人に迷惑かけて...というのが見ていて不快。「J.ロバーツが演じるから許せる」などと言う人もいるが、理解不能。最後まで「そこまでやるかよ?」と思い続けながら見ることになる。

反面C.ディアズはキュートで魅力的だった。特にカラオケのシーンは最高。恥ずかしそうに懸命に歌う姿はとってもハートウォーミング。ピュアな一生懸命さが回りのみんなの気持ちを少しずつ惹きつけていき、終には拍手喝采…ってところは、「ビッグ」の特大ピアノのシーンを思い起こさせる。新郎役のD.マルロニーもいい男だったにゃ。「コピーキャット」ではH.ハンターの同僚役だったか...タイプです(聞いてないって)。

それから劇場公開時に、本編が始まる前にダイアン・キングの挿入歌を延々と見せられたのには閉口。しかも本編の映像を使って。J.ロバーツのずっこけシーンとか、最後の追いかけっこのシーンとか映画見る前に見せてどうすんの?って感じ。意図不明だった。

遺伝子操作法が発達した近未来、優秀なDNAを持った適格者ばかりが優遇され「非適格者」はチャレンジすることすら拒否される社会が支配する。「科学の進歩の一方なおざりにされる人間性」ってのはありがちなテーマだけど、遺伝子で人が選別されるってのが起こり得そうで怖い。夢を持つことすら否定された主人公が適格者になりすまして、弟(適格者)に対するコンプレックスを克服しようともがく姿はスリルがある。

近未来ものにありがちだが、最初は「未来はこんなにすごいんだよ」的なシーンが多いのに、なぜか途中からすっかり現代っぽくなってしまうのが残念。弟に対するコンプレックスを自力で覆すところは感慨深いが、別にわざわざあれをしなくても...二人して夜の闇の中、外に出てった時は失礼ながら笑ってしまったよ。それから車椅子のJ.ロウはお金持ちなんだから、自分の家(2階建て)にリフトがついてないのはかなり不自然じゃないか?脂汗かいて必至の形相で階段を這い上がるシーンが山場っぽい演出だったが何か意味があったのだろうか。

というわけで、重箱の隅をつついているようだけど、要するにちょっとした積み重ねが気になって本筋に集中できなかったということみたい。自分の可能性を信じ自力で克服する姿には感動したけれど、絶賛するほどでもないかなって感じ。

自分のアイデンティティーを他人に使われる役をJ.ロウが演じているのが興味深い。リプリーでもそういう役だったし。あとユマ・サーマンの役どころがよく分からない。主人公に好意を寄せつつ「この人どこか変だわ」と思うだけ?まぁこの競演が縁でE.ホークと付き合い始めたんだからいいか(何が?)

ちなみにイーサン・ホークに似てるって言われます...あぁお願い、顔はぶたないで。

長い。なんだか知らないけどト書きばっかりなの。あぁ疲れた。

予告編が面白すぎ。知らなければもっと楽しめたと思うとなんとも残念。各々のエピソードは笑えるしテンポも良かったけれど、話のまとめ方がちょっと中途半端。卒業式のシーンが見せ場なのだが、どう反応していいのか...感動に備えてスタンバッっていたのに、どうしてくれるんだよっ。ラストのハッピーエンドシーンに至っては白けまくり。責任者出て来いっ(c)人生幸郎師匠。

結婚式当日、新郎の衝撃の一言に控え室でキレまくる新婦(J.キューザック)が最高。同情しつつ大笑い。ブラピなり切りのM.ディロンも笑える。でもなんでわざわざスピーチで暴露しなくちゃいけなかったのかが謎。B.ミドラーやB.ストライザンドが好きなだけでホモ疑惑の目を向けられるってのもおかしかった。

卒業式のシーンで真っ先に立ち上がる進学希望の男の子、かわいかったです^^)

名作の呼び声が高い作品なのでちょっと気が引けます。

真夏の暑いニューヨーク(ブルックリンだったかな)。黒人街の住人達の鬱積していたストレスがちょっとしたことがきっかけで爆発していく様は、まるでその後のいわゆる「ロス暴動」を予言するかのようで見ていて迫力があり、すさまじいエネルギーを感じた。でもなんだかそれだけだったような気がする。何か大事なものを見逃していたのかも。

黒人のコミュニティでイタリア大衆食堂を切り盛りしているおやじ(ダニー・アイエロ)がかわいそうだったな。あーいい人なのに、って感じ。

400年の時空をわたる純愛の話だったのか...ドラキュラの叶わぬ想いを思うと切ない気になったがちょっと長すぎ。なんだか仰々しいし。音響がすごいし、暗い迫力のある画面もきれいだけど、見ていて疲れたな。

アカデミー衣装デザイン賞を獲った石岡瑛子さん。授賞式でのご自身の風貌が一番ドラキュラみたいだったかも……パート2では主役か。

いい映画だと思います。でも敢えてこっちに。ネタバレなので見てない人は注意してください。

才能に恵まれながらも、お仕着せの人生に反発し、遊び仲間以外には心を開けなくなってしまったマット・デイモンが同じ様に心に傷を負うロビン・ウィリアムスや恋人(ミニー・ドライバー)と知り合うなかで前向きになり、自らの殻を破る様は心を打つものがある。でも細かい事を言わせてもらえば…

並み居る高名なカウンセラー・心理科医をお手上げにさせたM.デイモンなのに、R.ウィリアムスに肩を掴まれて「君が悪いんじゃない」とぐるぐる回されたらあっけなく降参ってのはどうよ?かなり重要なシーンだと思っただけにちょっと拍子抜け。関係ないがR.ウィリアムスは「今を生きる」でも生徒をぐるぐる回していたような…(←こっちはうるっと来た)。

M.デイモンの隠れた才能を見出して、なんとか伸ばしてあげたいと余計な世話を焼く数学教授。かなりやな奴として描かれていたが、アマデウスを見つめるサリエリの如く、中途半端に才能があるばっかりに真の天才に羨望の眼差しを向け、嫉妬し、虚栄を張りつつ自分の限界に苦悩する様は主人公よりずっと人間的だった。その彼の目の前で、超難問を解いた数式を燃やして見せ、慌てふためく様子を見下す様に嘲笑する主人公。おまえの方がよっぽとAssHoleじゃん。もう人生半分終わってる(失礼)50過ぎのおじさんの自尊心をずたずたにしてそんなに楽しいの?

ラスト近く、ベン・アフレックの「宝くじの当たり券を持っているのに……」は名セリフらしいのだが、いかにも映画の台詞でございますって感じのとってつけた響きがして白ける。しかもB.アフレックは多分この台詞を自分で書いたんだし…。

ひとつ良かったシーンを。街を去るM.ドライバーが、想いを断ち切るために敢えて「私の事を嫌いだと言って!」と電話でM.デイモンに迫るシーン。切なかった。

どうして戦力も持たない奴隷家畜(人間)が5〜6匹脱走しただけで、国家軍隊が追っかけて来たのだろう。何万もの軍隊はどうやって川を越えてきたのだろう。どうしてマーク・ウォールバーグは最後に猿を置いて自分だけカプセルに乗ったのだろう。どうして美人のおねーちゃんは野生のくせに肌がきれいで眉毛が揃っているのだろう。どうしてマーク・ウォルバーグはビリビリになった服をいつまでも着ていたのだろう(早く脱げよ)。

どうして映画の途中で「早く終わらないかなぁ」と思ったのだろう。

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