現代の日本で、こんなことが許されていいのでしょうか?
林真須美の死刑判決のことです。
もちろん、この後、控訴、上告となり、死刑判決は覆るでしょうから、
心配はしていませんが、それでも、問題視すべき点があります。
状況証拠だけで死刑判決が出ると言うのは、前代未聞ですが、
判決理由が、すごいのです。
「林被告以外に、ヒ素を混入できる人物はいなかった」
消去法です。消去法で、殺人犯を決めてしまった。
また、「林被告の家で同じヒ素が見つかった」というのも判決の決め手らしいのですが、
それは、林被告が「カレーにヒ素を入れた」証拠にはまったくなりません。
「林被告が家でヒ素をあつかった」あるいは「誰かが林被告の家にヒ素をばらまいた」
ということの根拠になるだけです。
あげくのはてには、
「被告人が黙秘を続けているので、動機はわかりませんが、とにかく死刑」
なんでこんな滅茶苦茶な判決が出るのかと思って、新聞をよく読んだら、
こんなことが書いてありました。
「涙を流す裁判長や遺族とは対照的に、林被告は薄ら笑いを浮かべながら退廷した」
僕がショックをうけたのは、言うまでもなく、林被告の薄ら笑いに対してではありません。
泣いているのです。裁判長が泣いている。しかも裁判中に…。
そんなやつに、公平な裁きができるわけないだろ!!!
こんな裁判官は、審査でやめさせるべきです。
そういうことを言うと「じゃあお前は、林はやっていないと思うのか?」
と聞く人がいます。
僕の個人的な感想を言えば「うーん、どうも林はやってそうだなあ」
ということになります。
でも、僕がどう思うかなんてことは、全然関係ありません!!!
そもそも、僕が感じることは、マスコミの作ったイメージに洗脳されています。
「松本サリン事件」を覚えていますか?
当初、犯人扱いされた方に対する「報道」の作ったイメージは、
今の林被告と同じくらいはっきりと「クロ」でしたが、
その後、オウムという「真犯人」が出てきたことで、
無実となりましたよね。
また、「証拠がそろわないというだけで、犯人が裁かれないのはいかん!」
という人もいます。
でも、それははっきり、まちがっています。
「証拠が揃わない」ということは、「その人が犯人でない可能性が充分ある」という
こととイコールです。
つまり「証拠がそろわないというだけで、犯人が裁かれないのはいかん!」
という意見は、言い換えれば
「犯人であってもなくても、とにかく誰かを血祭りにあげろ」
と言っているのと変わりません。
林被告は、真犯人かもしれません。
でも、はっきりした証拠が固まるまで、有罪にはしてはならないのです。
そういう穏健なルールこそが、私たちが長い歴史の中で勝ち取った、
貴重な貴重な文化的財産なのです。
近代的な裁判のできない裁判官は絶対にクビにすべきです!
おじさんは怒ってるんだぞ!