日替わりげしょ定食

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1999/1/11 216 12月の立場は… (テーマ:10大ニュース)

その年の10大ニュースを選ぶ、というのは、年末恒例の行事になっている。なぜいまさらこんなことを取り上げるか、ということには、ちゃんと理由がある。

まあ、理由はタイトルからも想像がつくであろう。10大ニュースは12月のはじめに公募する。結果が出るのは12月の下旬である。それ以降に起こった大事件については、その年には10大ニュースに選ばれることはないばかりか、次の年の10大ニュースの選考対象になることもない。去年の12月にも、イラクが攻撃されたり、インターネットを通じて売買された毒物による自殺など、10大ニュース級の大事件がいくつも発生したが、当然10大ニュースには入っていない。

そういうわけなので、10大ニュースの選考は今の時期に行うべきだと思っている。次の年の1月に選べば、その年の重大なニュースはすべてカバーできる。投票も、12月の忙しい時期にしなくてすむので、じっくり考えることができるし、集計・発表する方も楽だろう。

すでに年末の行事として定着しているのだからいいのではないか、という意見もあるだろうが、1年を振り返るのも年を越してからでも遅くはない。年はじめの事件の印象が薄れてしまうかもしれないが、これは12月にやっても同じことである。その年を正しく評価するためにも、10大ニュースは次の年の正月に選ぶべきだ。

ちなみにわたしの去年の10大ニュースはなにかというと…

充実していたのかしていなかったのかよくわからない1年だったようだ。


1999/1/12 217 縫ってくるんでかわいいね (テーマ:ぬいぐるみ)

数年前に比べると、町で見かけるぬいぐるみの数が飛躍的に増えたように感じる。昔はぬいぐるみ売場もおもちゃ屋の奥の方であったし、種類も今のようなさまざまなキャラクターよりも、動物などのほうが主流であった。車の後ろにぬいぐるみを並べるようなスタイルも、昔はなかったような気がする。

わが家にも、たくさんのぬいぐるみがある。妹がたくさん持っているのだが、うさぎやらねこやらリスやら馬やらドラクエのスライムやら、その種類にはまったく統一感がない。このため、妹のぬいぐるみ置き場は「魑魅魍魎地帯」と名付けられている。わたしの部屋にも、馬と羊とカモシカがいる。わが家にあるぬいぐるみもかなりの数だと思うが、中にはとんでもない数のぬいぐるみを持っている人もいる。

ぬいぐるみを現在の地位まで押し上げたのは、やはりクレーンゲームの果たした役割は大きいであろう。要するにUFOキャッチャーのことである。クレーンゲームに人気が出たおかげで、景品となるぬいぐるみの種類も飛躍的に増えた。他社と差を付けなければならなくなるため、ぬいぐるみのデザイン(要するに、かわいさである)も向上した。

このような形でぬいぐるみが普及してくることは、世の男性方にとってはありがたいことであったろう。ぬいぐるみを持っていても、ゲームで獲得したんだ、と言えば恥ずかしいことはない。持っているぬいぐるみが多ければ多いほど、クレーンゲームがうまい証拠にもなる。それまでは男がぬいぐるみなどを持っていたら変な目で見られたが、現在ではそういうこともあまりない。

そう、男がぬいぐるみを持てるようになったということは、非常に大きな社会変革であったのだ。男がかわいいものをかわいいと言い、かわいがることができるようになったのである。男性の女性化などという人もいるが、男は男らしくなどという言説はもう時代遅れだ。男がぬいぐるみをかわいがってなにが悪いのだ。と、この一文だけが書きたくて、ここまで長々と書いたのであった。



1999/1/28 218 痛いのなんの (テーマ:歯医者)

こないだからどうも歯の調子が悪い。左下奥のおやしらずのところの歯ぐきが盛り上がってきていて、ちゃんと噛めない状態がしばらく続いていたのだった。また、むかし治した歯もときどき痛むので、これももう一度治してもらったほうがいいのかもしれない。というわけで歯医者に行かないといけないのだが、なんとなく行く気がしない。

おそらく歯医者は医者の中でもっとも嫌われる部類であろう。まず歯医者のイメージ。痛い。痛くない治療もたまにはあるが、99.9%の確率で痛い目にあう。痛くなってから行くところなのに、その治療がさらに痛いのではたまらない。他に歯医者のイメージがあるか、と聞かれると思い浮かばないくらいに、「痛い」というイメージは強烈である。待合室でドリルの音を聞くだけでも、痛さが想像できてしまう。

歯医者の治療が痛いといっても、どうしようもないくらい強烈な痛みが伴うわけではない。まれにそのようなときもあるが、それはよほどひどい虫歯の場合である。単に痛いだけならまだいいのだが、問題は痛さの質だ。ドリルで歯を削られると、なんともいえない不快感を伴ったにぶい痛みがおそってくる。また、歯医者の腕が悪いと、舌までドリルで削られてしまうことがある。これによってできた口内炎は、へたをすると1週間くらいひかないままである。

歯医者の治療台もよろしくない。様々な治療機能が1台の椅子に集約されているので、治療する方にとっては使いやすくていいのかもしれないが、治療される方にとってはメリットはほとんどない。正面からライトを当てられて、口は開きっぱなしで中をいろいろいじられる。これが続くとだんだん刑罰かなにかを受けているような気分になってくる。音楽でも聞こえてくればまた気分も変わるかもしれないが、たいていの歯医者ではそんなものはかかっていない。

歯医者の決まり文句として、「痛かったら言ってください」というのがあるが、痛いと言っても「大丈夫ですよ」などと言われるのが落ちである。なんのために痛かったら言ってくれと言っているのか、よくわからない。しつこく痛い痛いいっていれば、麻酔をしてくれることもある。しかしこの麻酔も所詮は注射であり、ある程度の痛みを伴う。しかも、麻酔の効果は治療後もしばらく続き、ものを食べたり飲んだりするときに難儀してしまう。

というわけで歯医者に行く気がしない日々が続いているのだが、放っておくわけにもいかない。だからといって、予約をして予定をあけてまでして行きたいとも思わない。このように葛藤している間に歯医者に行けばいい、といわれると返す言葉がない。



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