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驚愕!お家の値段!

2006年1月10日  桐生


私は、大阪の高級住宅地の建物を評価する仕事をしていた時があります。
この評価額で家屋税が決まります。

お国からは建設費の30%程度を評価額とするように言われておりますが・・・
実際は25%出たら良いところです。
(特注品、オーク材の玄関ドア価格1千万なんて評価できません。(T_T))


大抵のお家はメイド執事がおられるような旧家!
日本の貧富格差社会は終わっていないなぁ〜と実感出来る仕事でした。

何代も続いて来たお家のご主人様は、おおらかです。コーヒー一杯の値段も知りません。
大抵は執事さんが応対されるのですが、その時はたまたまご主人がご対応して下さいました。
お金持ちは借金なんかしないから、家屋の登記なんかしません。建築費2億円でもキャッシュで払います。
当然、図面が無いので家屋設計図を見せてもらい、各部屋を回ります。

このお方のお家は群を抜いて高級でした。
家の敷地内にはプールもあるし能舞台まであります。

調査が終わると応接室に案内されました。
マイセンのカップにペルシャ絨毯敷いたお部屋です。お茶でもこぼせば私の人生かかっても返せない値段です。がちがちに緊張しました。

ご主人は和やかに尋ねます。

「で、評価は幾らくらいになりますか?」

こういう質問にはやや高めの金額を伝えます。
実際の評価は少なくなりますからクレーム対応しやすくなります。

で、答えました。

「そうですねぇ、4千万くらいでしょうか」

そう答えとご主人、ちょっと顔を曇らせました。

毎年4千万も税金を払わないといけないのですか・・・」

えーっと。
違います、税金は評価額の1000分の14です!

詳しく説明しますと、納得されました。

「いや、私も毎年4千万だとちょっと高い気がしたんですよ」

ご主人、笑ってそう言いました。


毎年4千万払える財力って何?
年間収入ウン百万の私は何?

ヤクザ屋さんのお家査定に行った時より凹んだ私でした。

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