2004年11月16日 かんふー
盗難!入れ物ごと
私の友人の話です。
彼女は病院で事務員をしています。
レントゲンを扱うドクターや放射線技師の方は、放射線安全管理のため1人1枚「フィルムバッジ」を身につけています。
フィルムバッジとは、X線を受けると感光するものが入っていて、その感光度合いで被爆線量がわかるというものだそうです。
1月ごとに交換・チェックすることで、作業上でどの程度の放射線を浴びているかを調べるために身につけています。
実際はきちんと放射線安全管理されているので、ほとんど被爆の例はないそうです。
彼女は、そのフィルムバッジの配付や回収・業者への測定依頼などの仕事をしていました。
あるとき、バッジについて相談したいというスタッフが現れました。
「バッジを盗まれたんです・・・」
バッジは病院内で着脱し、グループで同じラックに保存しています。
そのため、
「グループ内で取り違いがあったのでは?」
と聞くと、そうではないとのこと。
そのスタッフは、ばつが悪そうに言いました。
「ちょっとの間だと思って外に持ち出してしまって・・・」
でも、珍しいものの盗みたくなるような貴重品には決して見えないものです。
不思議そうにしていると、続けて、
「車の中に置いておいたら、車ごと盗まれてしまったんです」
!!!
彼の目には涙が浮かんでいたそうです。
愛車はその車種の中で一番良いラリー仕様のものだったそうです。
「外部へ持ち出して無くした」
「うっかり鞄に入れたまま飛行機のX線検査で感光させてしまった」
などいった事例は何度かあり、そのたびに厳しく注意してきた彼女でしたが・・・
その落胆ぶりにきつくは注意できず、
「それはご愁傷様です・・・」
と答え、再発行手続きをするのがやっとだったそうです。
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