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まだ終わってない!今回は「サポーター、あなたへの挑発」です。

10月11日。遥か遠くウズベキスタンでのゲーム。結果、1−1のドロー。この結果をどう思うか。負けに等しいか?内容は勝ったか?冗談じゃない。これがW杯最終予選なのだ。アウェージャッジ?当然だ。そんなものに負けてたまるか。日本は3ゴールを決めた。それを評価しようではないか。日本は勝ったんだ。韓国が引き分けたこの日に、日本は勝った。後半、あの瞬間に、ようやく「認められた」ゴール。これも運だ。試合に引き分けて、勝負に勝った。そう信じようではないか。

行きたくても行けなかったウズベキスタン。近所の行きつけの飲み屋のマスターを拝み倒し、無理矢理スポーツバーに改造してもらった。結局、30名弱の代表サポが集まり、声の限りに声援を送った。TVモニターの向こうから確かに聴こえてくる現地のサポーターの声。その声にコールを併せる私たち。負けるもんか。絶対に負けない。日本が。日本代表が負ける訳などない。根拠もなく、ただひたすらにそう信じていた。そして為す術もなく、ただ声を枯らして、ブラウン管に向かって声援を送り続けた。TVに向かってコールを送る人間をバカだと思うなら思ってくれ。とにかく、この抑えられぬ想いを伝えるには、そうするしか。そう信じるしかないのだ。
韓国が今日、引き分けた。日本が今日勝てば。そして韓国が2つ続けて負けたら。その時。日本がアジアグループBで1位に立つのだ。妄想かも知れない。でもこの可能性がないかと言えば、嘘になる。W杯最終予選は、戦争だ。国力を挙げた、闘いなのだ。たかがサッカー?そう思う人は、ご勝手に。理由なんかないんだよ。どうしてそんなに夢中になるの?なんでそんなに熱くなるの?そういう疑問を抱く方に一言だけ、教えてあげよう。「私たちは、サッカーが好きなんだ」。「何があっても、サッカー日本代表を信じて、応援を続けるんだ」。好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きででたまらない。人を好きになるのに、理由なんかあるか?惚れてしまったものは仕方がない。好きなものは好きなのだ。これはもう病気と言われても仕方がないかも知れない。
自信がない?「もしかしたら」フランスへ行けないかも知れない?みんな、心からそう想っているのか?嘘だろ。本当は信じているくせに。どんな事があっても信じているんだろ?バカみたいに信じて疑わないんだろ?強いチームを応援するのは楽しい。チャンピオンになれる楽しみがあるから。しかし、単に強いチームを、強い時に声援を送るのがサポーターだろうか。「SUPPORT」、の語源。「補佐する事」。みんな解っているはずだ。不安な時、自信が無くなりそうな時。そんな時に声援を送るのが、サポーターではないのか。
君は知っているか。キリンカップの時、バックスタンドでたった一人で少女が「ニッポンコール」を始めてそれがスタジアム中に広がった事を。君は知っているか。一次予選日本ラウンドの時、松葉杖をつきながら、泣きながらブーイングの嵐の中でたった一人で拍手を送り続けた女性がいた事を。君は知っているか。遠く何万キロも離れた異国から、涙を流しながら、左胸に手をあて、車椅子の上からひたすらに祈りを捧げる少年がいた事を。
信じる事とは、とても辛い。とても苦しい。批判、批評をするのは簡単だ。だがもっと苦しいのは、「何があっても信じる事」だ。よく考えて欲しい。フランスへ行きたくはないのか?夢がもはや夢ではなく、現実の目標となった今。その為に私たちサポーターの出来る事。やるべき事はたった一つしかない。声の限りに、命を削るが如く、ただひたすらに声援を送り続ける事だ。違うだろうか?
自信のない方、もう逃げても結構。諦めても結構。代表の選手にも言いたい。自信のない選手は、帰国してくれ。代表を辞退してくれ。そのかわり、「俺が何とかしてやる」という選手がいたら、協会は何とか融通をきかして、選手登録をして頂きたい。信念のある人間。自信のある人間。どんな逆境に在っても、己をひたすらに信じる事のできる人間よ。ともに闘おう。日本は、負けない。日本は、強い。日本は、フランスへ行ける。これを信じる事ができないで、どうする。
上がりが遅い。戻りが下手。マークが甘い。パスの精度が悪い。飛び込みが悪い。なんでそんなタックルをするの。選手起用が悪い。トラップが下手。気持ちが入っていない。インターセプトされすぎ。こぼれ球が拾えない。ゲームに納得がいかない。イヤな所はいくらでも目につく。だがしかし、それで諦めがつくものだろうか。「日本代表のここがイヤ」という所を、100挙げてくれ、と言われたら、挙がるかも知れない。けど、100挙げると同時に、ひとつ、想う事がある。「100もイヤな所があっても、キライになんかなれない」。これだけ、厭な所があっても、好きにならずにいられない。逆に、「100ものキライな所があっても、でも好きだ」。逆に、そんな自分に気づいて、ハッとする。
国立、ホームでのUAE戦。アウェーでの韓国戦。そして最終戦、カザフ戦。残されたのはあと3戦。2位決戦となったら、また中立国での闘いがあるかも知れない。オセアニアとのホーム&アウェー決戦があるかも知れない。遥かフランスへの道は険しい。だが、これがW杯最終予選なのだ。心して臨もう。負けるかも知れない、ダメかも知れない。実際にはその可能性があるだろう。それは事実だ。だがしかし、それを打ち消す事ができるのが、「見えざる力、12番目の選手」かも知れないのだ。自信の持てない人、降りてくれ。のるかそるかのこの大一番。今一番必要なものは、「信じる心」だと私は信じている。
負けるのが怖いのならば、信じる力に自信がないのならば、降りてくれ。
そんなサポーターなどいる訳ない。だから。だからどこまでもともに闘おう。まだまだ、これからなのだから。

「目を閉じると、フランスの青空が見えるような気がしないか」。

〜雪〜


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