WEB拍手お礼シリーズ26
<世界観解説編>








☆☆クリュース王国ってこんなトコ☆☆ (1/3)

ウィア「えー今回は世界観の小話というはみ出し解説コーナーみたいなのをやりたいと思いま〜す」
テレイズ「詳しい解説役は俺がやる事になっている。いわゆる、馬鹿な弟が疑問を投げかけて、賢い兄が教えてやるという教育番組的な形式で進行する訳だな」
ウィア「誰が馬鹿だよクソ兄貴。単に俺が兄弟漫才のボケみたいなもんだろっ」
テレイズo○(兄弟漫才……大神官の俺が漫才……)
ウィア「えー、それでは、素朴なギモーン、クリュースの日常での魔法とはっどんなモノっ」
テレイズ「ふむ、日常で使われる魔法には大きく分けて2種類ある。魔法アイテムによるものと、魔法使いや神官に何かしてもらうものだ」
ウィア「魔法アイテムで日常っていや、光や熱に特化した炎を燃やす事が出来る魔法の粉とかだよな。これのお蔭でクリュース国内の街中は夜でも明るくて、他国から来た人間はまず驚くってとこだからな」
テレイズ「確かにそれが一番使われるな。光に特化した炎は照明として常用されているし、熱に特化した炎は熱さを制限してあるものが主流だね。料理や風呂や酒のあたために気楽に使える。なにせ粉は燃えてしまえば蒸発して残らないから、冷めた料理にパッと掛けるだけでいい」
ウィア「そういや、燃えて残らないって、粉の媒体は何使ってるんだ?」
テレイズ「あぁ、粉の原料は実は氷だよ」
ウィア「氷ィィ?」
テレイズ「アルコール系の氷だそうでね、熱の粉の場合は元の液体を燃やした後凍るまで熱を魔法に変換して閉じ込めるらしい。熱という概念自体を閉じ込めているから、溶けないし冷たくないそうだ。光の粉はその時に光の部分だけを閉じ込めるらしいね」
ウィア「そっか、だから料理に直掛けしてもいいのか……」
テレイズ「だからこそ大量に作れるそうだ。あぁ、あと粉と言えば、水を浄化する粉も有名かな。水袋にそれを入れて、水をいれれば大抵飲み水になる」
ウィア「でも井戸とかみたいなのにはいちいち粉を使う度に入れる訳にいかないから、浄化用の植物を中に生やすんだよな」
テレイズ「植物系の魔法使いに頼んでね、彼らは魔法使いでも一般人と深く関わってる。でも日常的に一般人が魔法を使って何かしてもらう、というなら基本は神官達にだろう」
ウィア「そうや、リパ以外で一番目立つ……というか大きい神殿といやクーア神殿だよなぁ」
テレイズ「あそこは街間転送を請け負っているからね。ただクーア神殿の転送は、主に鮮度が重要な食料やほかの急ぎの品が最優先で毎日のスケジュールがきっちり決まっててフル稼働しているから、人間の転送にはあまり使えないんだ」
ウィア「人間の転送はいろいろ面倒らしいしからなぁ。随分前から予約しなきゃならないし高いから、一般人じゃまず使わないな」
テレイズ「かといって物の転送の方も、安全で早いけれども高いからね。日持ちに問題がない大量の荷物を運ぶ場合は昔ながらの隊商を組んで行く場合が多いね。鮮度が必要なモノも、量によっては魔法使いを雇って冷凍させていった方が安く上がるらしい」
ウィア「クーア神官は誰でもなれるって訳じゃないから、いつでも人手不足でいっそがしいらしいよなぁ。まぁそのせいで、家族にクーア神官がいりゃ一生食いっぱぐれないってくらいの待遇らしいけどな」



☆☆クリュース王国ってこんなトコ☆☆ (2/3)

ウィア「んじゃ次はクリュースの一般的な人々について。冒険者らしい仕事をしてない連中は何やってるか、だ」
テレイズ「うん、まず首都だが、ここは各地から人が集まっているから彼ら相手の商売をする者達が多い。宿屋や酒場、最近だと酒が飲めない食事だけの店もある」
ウィア「そういうとこは女冒険者が多いんだよな」
テレイズ「クリュースは女性でも腕があったり神官能力があったりすれば普通に仕事があるからね、他国に比べれば女性の地位は高いんだ。女性向けの宿屋もある」
ウィア「人多いと飯屋やら宿が流行るよな。まぁ、冒険者には野宿でも気にしないって連中も多いけどな。基本野宿って生活してても、リパの大神殿いけば清め用のでっかい水場があるから、そこで体洗ってから街をうろつけばいいしっ」
テレイズ「あそこは本来、礼拝前に足と手を清めるところなんだが……」
ウィア「いいじゃん、ケチケチしなくてもさ。川で洗ってくるやつも多いけど、そっちより大神殿のが水が綺麗だし安全だし。んー、後は傍にサウナがあれば最高だなっ」
テレイズ「ウィア、流石に不謹慎すぎだ。というかお前、まさかあそこで水浴びした事あるのか? ……家に帰ってちゃんと湯浴みすればいいだろう……」
ウィア「いやー、湯浴みの準備するの面倒じゃん。井戸から水汲んでこねーとならないし」
テレイズ「(頭を押さえる)……この話はもうやめよう。宿や酒場だけではなく、冒険者相手の武具や服、靴、鞄やら水袋やらの細かい必需品を売っている者も多い。逆に冒険者たちから彼らの持ち帰ったものを買い取りに来た商人もあちこちにいる、セニエティやリシェに住む、冒険者の仕事で生計を立てているのではない一般市民という者達は、大抵なにかしらの商売をしているな」
ウィア「後はまぁ……色街の仕事だよなぁ」
テレイズ「まぁ……それは(咳払い)……人がいれば必然的にある商売だからな」
ウィア「首都に住んでる奴はそっちの仕事してる連中も多いんだよな。特に西の下区とか住まいのモンにはかなり多い。リシェの裏街があんま大きくないんでその分首都の規模が大きいって話もあるらしい。いや、逆に言うと首都に大きいとこがあるからリシェがこじんまりしてるのかも。港町なのにリシェの治安がすげーいいのはそういう理由もあんだよなぁ」
テレイズ「リシェは商人組合が力を持っているからな、露店の並びから整然としているし、首都のように混沌としているイメージがない。治安がいいのは領主の所為もあるけれどね」
ウィア「街が近いだけあって、リシェと首都は密接な関係があるっていうか、互いでシーソーみたくバランスとってるとこがあるんだよな。でも実は住んでる連中は、あんま仲良くなかったりする」
テレイズ「仲が悪いというよりも……リシェに住んでる者達は、街は市民が動かしているという誇りがあるから、ほかの街の連中を少し見下してるところがある」
ウィア「まぁだからこそ、領主様大好きなんだよな。シルバスピナ家はすっげーリシェの民に愛されてる」
テレイズ「それもいい面と悪い面があるんだがな……」



☆☆クリュース王国ってこんなトコ☆☆ (3/3)

テレイズ「さて、今度は首都ではなく、クリュース国内の地方の人々の話をしようか」
ウィア「おー。俺らの住んでたとこの話とかだな」
テレイズ「まぁ、何処と特定するのではなく一般的な話をしよう。クリュースの北は狩猟生活をしている地域と、寒さに強い作物を育てて生活をしている地域がある。冬になると雪に閉ざされるような場所が多々あるが、そういう場所には大抵騎士団の砦がある。砦には魔法ギルドの転送ポイントがあって、首都との連絡手段がある。つまり最悪、陸の孤島となった場合も、首都に救援要請をすれば、魔法ギルドの方に依頼して物資を送って貰う事が可能なんだ」
ウィア「魔法って本当に便利だよなぁ」
テレイズ「砦がない地方でも、何か神殿があれば神殿同士で連絡を取る手段を用意してあるからね。地方に住む者達は定期的に首都や他の地域の事を知る事が出来るし、こちらの状況を首都に知らせる事も出来る。何か問題があった場合は、近くの騎士団や神殿から必要に応じて人が派遣されるし、多少金がかかってもいいなら、急ぎなら冒険者に依頼という手もある」
ウィア「だから、国境周辺にある村とかが、クリュースに併合されたがるんだよな」
テレイズ「大抵は、その村を支配下に置いてる奴がろくでもない奴だったり、村で疫病が流行ったり、飢饉で困ったりした時に、クリュースに助けを求めてくるという状況が多いんだがね。まぁだから、向うの領主達は領内にクリュースの悪い噂ばかりを流したりするのさ」
ウィア「蛮族の連中なんかモロそれらしいな。ま、外の連中が使うお約束の言葉が、クリュースは魔法使い達を囲って悪魔と手を組んでいる国だ、だっけか」
テレイズ「そういう自分達は、クリュースから魔法の粉やらの魔法アイテムを買い付けて、その恩恵を享受しているというのが笑えるところだ」
ウィア「いっくら上の連中が悪い噂流そうとしても、クリュース行って帰ってきた人間の話が広まるしな。それにやっぱ自由の国への憧れは高いから、現状の生活が苦しい連中は最後の希望としてクリュースにやってくる訳だ」
テレイズ「お蔭で、首都には人ばかり集まる」
ウィア「そいつら食わす為に、荒地を魔法使い達が使えるように改造してたり、水引いたりやってんだよな」
テレイズ「国外から来た者は冒険者登録をほぼ必ずするから、国としては管理しやすいというのがまだどうにかなっている点だな。冒険者としての仕事を回すシステムが出来上がっているから、すぐに国が対処しなくてもどうにか自力で仕事を見つける事も出来なくはないし」
ウィア「併合された村とかは、砦か神殿立てて必要な物資送ってやるし、場合によっちゃ守ってやるからな」
テレイズ「どれもこれも国が豊かだからどうにかなっているだけだ。中央から南部の穀倉地帯が食料を安定供給出来るのも大きい。干ばつや作物の病気も、各神殿のお陰で最小限の被害で済むから農民達も豊かなんだ」
ウィア「魔法が日常で使える国ってのが大きいよなぁ」
テレイズ「それが有用すぎて、おまけに冒険者システムが上手く回っているものだから、上がバカばかりでもどうにかなっているところが困ったものではある」



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ストーリーネタが思いつかないとやる解説系ですね。

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