1997年9月1日登録

ここでは「画廊 壱」に掲載している”リリーナ・ピースクラフト”(gwre01hp.jpg) の制作過程の解説をしています。


上の制作課程のCGは、このCGを作った時に仲間内に配った見本です。
途中過程のあまりの酷さに全身を見せるのも恥ずかしいもので、今回もこれで解説させて頂きます。このリリーナは下絵の線画を98DOS用の”マルチペイント”作成し、Windows3.1上の”ImagiFolio LE”で彩色しています。

”工房−壱”でも述べましたが、この”ImageFolio LE”というレタッチツールのエアブラシは単なるランダムノイズのようなもので上のCGの[肌(スプレー)]の絵のような感じになってしまいます。

この頃、他のCGツールを持っていませんでしたので、これで何とか出来ないかと考えたのが、”工房−壱”の”WING GUNDAM”と同じスムース(ボカシ)フィルターでドットをつぶすという方法でした。

線画の肌色になる部分のみをマスクで描画可能な状態にして、基礎となる色で塗り潰した後、シャドーとハイライトの部分をこのエアブラシで吹くわけですが・・・・・酷いものです。

ある程度予想をつけて吹いた後、スムース(ボカシ)フィルターをドットが見えなくなる位まで、何度もかけます。(普通こんな事をしたら元がなんだか判らなくなりますよね。)

こうしてボカシた肌色部分を輪郭線だけの絵の肌色の部分にマスクをかけて張り込みます。
(輪郭線だけがはっきりしているのはこの為です。)

実際には[肌(スプレー)]から[肌(表面暈し)]までの過程を結果を確認しながら納得のいくものが出来るまで数十回繰り返しています。

まともなCGツールのグラデーションの効くエアブラシや筆で描いたものと違って、実際の人間の肌に有るような斑紋が有るように見えるかと思います。

細部の描き込みも目の部分は別パーツで描いて合成していますし、眉毛などはペンで1本1本描き込んでいます。(瞳は左右同じもの(大きさ)です。)

髪の毛の部分は最初[毛髪1]のように肌と同じ行程で作ったグラデーションだけでしたが、ペンで殴り書きした別の絵を透明度を調整して合成したものが[毛髪2]です。
何となく髪の毛1本1本が見えるかと思います。

細部を修正して3DFXで出力した部屋の背景と合成したものが、”画廊−壱”に掲載されているCGになります。

作りはじめてから、途中何度も放棄した事もあって、完成まで6ヶ月も掛かってしまいました。


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