1999/07/27 Up  by magi-00


 

 

 

蒼く輝く月…………

月を見ていると彼女とダブる

数年前、双子山で見た月を後ろに立って居た彼女と

 

 

 


『或いは、こんな』

月夜の晩、屋上にて


 

 

 

月は一年間に数センチずつ離れて行っているらしい

今、僕の見ている月と

十年も二十年も

いや

それ以上前の時代の月とは確実に違っている

きっとそれは

地球が月に見放されたのだと僕は思う

理由は解らないが

僕なりに考えてみた

地球を我が物の様に支配している傲慢な人間達に

嫌気がさし、地球を見守る事を

辞めてしまったのだろう

 

「君は何処に行くの?」

 

「誰と話してるの?」

 

後ろから月の女神が声をかけてきた

何時から其処に居たのだろう

気付かなかった

 

「また、ココに居た」

 

「うん………………」

 

僕は、ゆっくりと彼女の方に顔を向けた

其処には、綺麗な優しい笑顔の彼女が立って居る

 

「ココに居るという事は、また、悩み事か考え事?」

 

「……うん……ちょっとね」

 

「なに?」

 

僕は話した

彼女が声を掛けてくるまで考えていた事を

話しを聞き終えた彼女は

 

「そう………でも、私は月みたいに貴方から離れてはいかないわ」

 

そう言われた時、僕は気付いた

彼女が何時かは、僕から離れていってしまうのではと

心の何処かで不安なっていたのだと

だから、月が地球から離れていっている事に

寂しさを、哀しさを覚えたのだと

きっと、今の話しで

彼女は僕の中にある不安な気持ちを見ぬいたのだろう

だから僕は今の気持ちを言葉と行動で示した

 

「ありがとう………君が居てくれて本当に良かった

君と出会えて本当によかった」

 

僕は、そう言うと力強く彼女を抱きしめた

 

「私もよ………」

 

 

 

 So Long……     


 

 

【後書き】

 

  シリーズ第弐弾ってところですかね(^^;;

 今回の話しは、いかがでした?

 楽しんでいただけましたでしょうか?

 今回の話しは前作でメールをくださった≪XXXsさん≫と

 僕の作品を掲載していただいてる≪恋歌さん≫に捧げます

 

 この話しは、TVのニュースで、月が年間、3.8センチ(?)ずつ

 離れて行っている事を伝えていたのを聞いた時に、思いつき書いてみました

 一応、自分的には、気に入ってます。

 (フォントも変えてみたし(^^;;)

 皆さんにも気に入って頂ければ幸いです。

 ではでは、第参弾で(書けるかな)・・・・・・(^^;;

 


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