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｢馬の耳に真珠」とは何ぞや？〜偶然の一冊=
その本の最初のお話、題名にもなった「馬の耳に真珠」について少しご紹介します。
つけてみたら似合って素敵かもね♪｣というところでしょうか｡
｢馬の耳に念仏、豚に真珠｣。これって皆さんご存知ですよね。どっちも｢ありがたみのわからないこと｣っていう意味の
ことわざです。ＨＰの名前を考えた時ふとこのことわざが頭に浮かんだけど、念仏じゃぁかわいくないし真珠はいいけど
テーマが豚じゃないし(笑)。じゃぁ、足して2で割って｢馬の耳に真珠｣でどうだ！って言ったら、あら不思議。なんだか
かわいい。好きな馬がシーキングザパールでハンドルもぱーる、こりゃ決まりだね(笑)ってな具合でした。
さて、名前ができ、HTMLの本を買い、タグなどちょいとかじってみたものの、仕事にかまけてHP作成を先延ばしにして
いたある夏の日のこと。競馬場以外では後楽園の黄色い建物(WINSですね^^;)が好きな私は、メインレース後、WINS
の並びの本屋さんに寄りました。そこは、ご存知の方も多いと思うけど、ギャンブルやスポーツ本の種類が多く､大きな
書店でみつけられなかった競馬本もそこでみつかったりする、という貴重な本屋さん。パッとしない勝負の気晴らしに
競馬本の棚をぼーっと眺めていると･･･
一瞬､我が目を疑いました｡その棚の縦横ちょうど真ん中くらいに、｢馬の耳に真珠」という本があったのです。他にも
こんな言葉を考えてた人がいたのか、と、呆れるやらうれしいやら｡何かの巡り合わせだから買ってみようと手に取ると､
それは｢あの｣井崎脩五郎先生の著書でした。
｢はじめに」の中で、映画「ローマの休日」で有名な「真実の口」でガブリとやられた事を明かし､だから本の内容も信用
できないかも、と自ら言う名調子(迷調子？)につられて、電車に乗るが早いか読み始めました。
知らない人はいないと思いますが、｢真実の口」は壁に彫られた顔のような彫刻で、その口の部分に手を入れると、嘘
つきは手を噛みちぎられてしまうという言い伝えのあるものです。ホントか嘘かは知りませんが､井崎先生によると、
月に一度くらい中から手をつかまれることがあるのだそうな。中にいる神父様が差し出された手を見て､｢この手は嘘
つきの手だ!｣と神の啓示を受けるのだとか････｡
馬券に当たらずそれに当たったのだから、さすが井崎先生、いや、見抜くとはさすが神父様(笑)････
ところで｢ローマの休日」を見た事のない方がいたら絶対に見て下さい。オードリー･ヘプバーンの王女様がめっちゃ
かわいいです。(私が見たのは遠い昔〜^^;もちろんビデオで）
〜さて、閑話休題、話が横にそれました〜
ドイツ国境に近いフランス最東部の町で、連合国側の兵士から､威嚇のために発射されたものだった｡
そして、その最後の銃弾が流れ弾となって､丘の中腹に迷い込んでいた一頭の牝馬の耳たぶを貫いた･･･
幸い命に別状はなく連合軍の兵士に助けられ元の牧場に戻ったものの、馬にとって耳は大切な器官ゆえ､
牧場主は競走馬としての将来はあきらめようと考えていた。ところが、この最後の銃弾とそれを受けた
馬の話を新聞で知ったフランスの女流作家が､その馬を買い取り競走馬として走らせることした｡彼女は､
戦争で傷を負ったその馬がハンディキャップにも負けず走る姿が､長い戦で心身ともに傷ついた人々を勇
気づけることができたら、そう考えたのだ。
その馬は｢If Winter Comes(冬来たりなば)｣と名づけられた。｢冬来たりなば春遠からじ｣､すなわち寒く
辛い冬の後には必ず暖かく幸せな春がやってくる､という応援のメッセージがこめられていた。
そしてこの話を伝え聞いたアメリカの大手真珠業者の社長が､｢もしよければ彼女の耳につけるように､と
言って大玉の真珠のイヤリングをプレゼントしたのである｡それをつけてやったところ､イフ･ウィンター･
カムズは嫌がりもせず､むしろ他の馬に見せるかのように放牧地を走りまわった････
1918年8月にニューマーケット競馬場（英)でデビューしたその牝馬は、英仏で三ｼｰｽﾞﾝに渡って走り､計10
勝という活躍をした。馬主である作家は､｢生ある者にもし使命があるとすれば､イフ･ウィンター･カムズは
立派にその使命を果たした。敬意を捧げます。」と言って馬を引退させ､故郷の牧場に帰して終生を見取っ
たという。』
と､いうお話だったのですが､馬が耳に真珠のピアス(英語ではピアスの事をイヤリングと呼ぶ)をつけて
走っている､という私の想像通りのお話がホントにあったとは････。
巻頭で井崎先生の言う通り嘘か誠かわかりません。でも､本当だったらいいなって思いませんか？素敵な話
だったので､ちょっと電車の中で目が熱くなり､｢スンっ｣て鼻を鳴らしてしまいました。
こんなイキサツでこの言葉に運命の出会いを感じた私は､HPの名前は絶対にコレにしよう､と心に誓ったので
すが･･･開設まではそれから3ヶ月程要してしまいました(笑)
さて、こんな感じで笑いあり涙あり不思議ありのお話が49話入ったこの本を最後に、もう一度紹介しておき
ます。宣伝じゃないけど、馬券だけでなく競馬が好きな方にはおススメです(^^)