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大澤 武司
(Dr. OSAWA Takeshi)



 


研 究 日 記
(2006年2月)


□2006年2月28日(火)

 友人からメールで台湾における「国家統一委員会」と「国家統一綱領」の運用「停止」に関するコメントを求めたれた。昨今の中台関係は専門ではないが、台湾の内政的要因に照準を合わせて簡単に分析し、最終的に「色々な意味で『台湾』の『存在意義』を今後の 国際社会においてアピールするための積極的な布石」であり、「次の総統選挙で民主党、あるいは国民党のいずれが政権を担う場合にも、『台湾』にとっては肯定的な意義を持つ」というようなことをコメントした。

 これに対して、同様にコメントを求められていた最高学府の院生S氏が「中米関係」と「台米関係」の「同床異夢」のコストという視点から、本件に関する「台中米関係」を分析したコメントを入れてくれた。米国は基本的には静観とのこと。中国側の今後の対応如何か。軍事均衡を中心とする分析は、「国際政治研究者の分析は斯くあるべき」という感じ。どうも私は情に流されやすい。

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□2006年2月25日(土)

 ネット上における「博士」に関する言説は随分とネガティヴなものが多いようだ。特に文系博士については就職が極めて困難であるという現実と相俟って、明るい話題は皆無である。

 修士課程に進学した6年前、「査読論文」、「学振」、「博士号」の三点セットがあれば未来は明るい、などという話を聞いたことがあった。もっとも最近は「学振」、「博士号」、「単著の学術書」の三点セットが必要とされるらしい(勿論、最も重要なのはいつの時代も「人脈」や「時の運」のようだが...)。

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□2006年2月24日(金)

 友人から送られてきた論評原稿を読む。国際政治における「米国の圧倒的優越」と今後の日本外交のあり方について。問題は「大国としての威信」獲得のための方法論。現代国際社会における「言葉の力」をどこまで信じるか。某新聞のCMでも「言葉のチカラ」なるフレーズが登場している。田中先生の『ワード・ポリティクス』を読み返してみた。同稿は次号の『論座』に掲載とのこと。

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□2006年2月23日(木)

 ある論文集に寄稿した「『戦後日中民間人道外交』と岸信介内閣――『政冷経熱』の起源をめぐって」の校正を行ない、御茶ノ水書房さんへ返送。息子の看病をしながらの仕事であったため若干集中力を欠いたが、3月中旬に再校があるとのこと。改めてしっかりと確認したい。

 午後、『アジア研究』第52巻第1号が届く。旧「満洲国」の化学工業と新中国へのその承継という、日本人技術者留用問題と関連する院生の論稿があった。化学工業の「承継」などという技術的な問題について全く疎い私であるが、日本の旧支配地域における特定産業の「承継」問題について、松本俊郎先生や阮炳嵐氏の研究のように、特化してまとめられた論稿は参考になる。中国側第一次史料の利用の可能性も含め、今後の展開が楽しみである。

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□2006年2月22日(水)

 また衝撃的な事件が発生した。無論、個人の属性を全く否定するつもりは無いが、やはり「文化衝突」という観点からの分析を行なわずにはいられない。私も来日外国人犯罪に関する研究プロジェクトに参加している関係から幾つかの専論を読んではいたが、ここまで顕著な形で表出するとは...。加えて、私が普通の男性以上に「育児」にコミットしていることからもその衝撃は大きかった

 近時、社会的弱者を標的とする凶悪事件が多発していることを考えると、個人情報の扱いは慎重を期すべきであると改めて実感するに至っている。その意味も含めて、このページも画像の扱いなどについて、もう少し慎重であるべきではないかと思う。本来であれば、一度公開した情報について修正を加えることはできるだけ避けたいのだが、危険を最小化するためには仕方あるまい。「档案とフライパンと私」という、「兼業主夫」的な視点で徒然なるままに駄文を綴ってきたこのページであったが、年度末をも見据えて、少し研究志向のページにシフトして行きたいと考えている。

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□2006年2月18日(土)

 台湾から博士号取得のために来日している妻の大学院の友人を自宅に招く。子供を乗せられる自転車をはじめ、子供服からおもちゃ、さらには学術書までたくさん頂いてしまった。学位取得の目処が立ちつつあるとのことで、年度末に台湾へ戻られるとのこと。それにしても台湾の人々が教育や学位取得にかける熱意は見習うべきものがあると思う。「鮟鱇鍋」をご馳走したが、台湾の鍋に比べると、いまいちパンチに欠けたか...。

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□2006年2月17日(金)

 友人の紹介で赤坂で外務省の方と飲む。台湾料理のお店だったが、出てきた鶏肉は台北の「鴨肉片」のアヒルのようで、ビールが止まらなくなった(確か「鴨肉片」ではアルコールは駄目だったような思い出が...)。

 普段はビール党を決め込む私だが、台湾産の紹興酒があれば話は別。やはり香りが違う。仲間との楽しい話と美味い料理につられて少し飲みすぎたようだ。紹興酒の怖さは台湾で仕事を続けてきた父親の経験から重々承知している積もりだが、それでもついついやってしまう。案の定、寝室はあの香り。悔い無し。

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□2006年2月12日(日)



 試験を終えた安心もあってか、妻の実家へ。お気に入りの毛布に包まれて緊張感なく朝寝坊。朝はのんびり近くの公園までみんなでお散歩。「孫」というのは確かにひとつの大切な人生の収穫に違いない。

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□2006年2月10日(金)

 某政府機関で終日試験。自分の専門って狭いな〜と実感。

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□2006年2月7日(火)

 公募書類に健康診断書という項目があった。あいにく昨年の大学の定期健康診断は所用のため受けられなかったので、個人的に検診を受けることに。とはいえ、普段から病院にはご縁がないので、どこでやってくれるのかもわからない。仕方がないので、実家にいた頃に行ったことがある近くの診療所をネットで検索。なんと潰れていた...。最近、実家の周辺も随分さびれてきた。

 そこで自宅から少し離れた所にある診療所に電話。多分、医者が応対に出たのだろうが、ダルな返答に戦意喪失。しょうがないので、自宅マンションのすぐ下にあるちょっと高そうなお洒落な個人医院に電話。丁寧な対応ですぐに項目毎の料金明細を説明してくれて、なおかつ「今なら空いてますので、いつでもどうぞ」との返答。「30秒で行きます」と答えて訪問。健康なせいもあろうが、レントゲンを含め5分ほどで終了。さらに5分ぐらいで診断書を出してくださった。3通発行してもらったにもかかわらず、料金もネットで調べた相場よりも安く、大満足。

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□2006年2月3日(金)

 自宅近くの神社で行なわれた節分会に参加。平日だというのに大変な混雑。さすが有名な節分会らしく、鬼も赤・青・白・黒とカラフル。スルメをあげて鬼を追い払ったり、福の神が鯛を吊り上げたりと凝った展開。例年の如く、鬼が保育室の子供たちのところにやって来て「わぁー」と脅かすと、みんな大泣き。もっとも、息子はまだ微妙で、鬼を怖がって泣いたのか、神社のお庭を勝手に自分で散歩したくて泣いたのか...

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