「In Heart」・第二話「故郷」



 駆け出す。
 足を前に出す、それだけを考え、繰り返す。
 余計なことは考えない。
 考えるべきではない。
 頭を真っ白にしたい。
 ズサッッ。
 石につまずく。
 膝に鈍い痛み。
 血が滲む。
 痛いのは嫌い。
 でも、痛んで、お願い。
 体が壊れるぐらい痛んで、心の痛み、忘れさせて…。
 脚に感じる、鈍い痛み。
 痛いけど、痛くない。
 この痛みを消せる痛みなんて、そうないよね…。
 ……。
 余計なことは考えちゃ駄目だ。
 頭を真っ白にしよう。
 浩之ちゃんと出会ったときまで遡って。
 そうすれば、痛み、消えるよね…。
 痛いのは嫌い。
 痛い脚を、前に出す。
 痛い。
 なにが?
 なにが痛いの、あかり?
 それは、頭を真っ白にすること。
 浩之ちゃん以外のことを考えること。
 浩之ちゃんとの想い出を否定すること。
 浩之ちゃんそのものを忘れようとすること。
 ……。
 浩之ちゃんを忘れたいの?
 浩之ちゃんを否定したいの?
 浩之ちゃん以外のことを考えたいの?
 ……。
 家のドアを開ける。
 駆け込む。
 もう、なにがなんだかわかんないよ…。
 バタンッ。
 扉が閉まる。
 …心の扉も…それと同時に。



 服を着る。
 湿度の高い着衣室から出る。
 体になにかがまとわりついている感覚が和らぐ。
 ……。
 涙の訳は、なんなんだ…。
 俺は…、俺は…。
 涙は…。
 そのとき、ひょこっと台所からマルチが顔をだした。
「浩之さんっ!ご飯、温まってますよー!」
 にこにこしながら言う。
 マルチ…。
 俺は…。
「浩之さんっ!冷めちゃいますよー!」
 マルチが浩之を促す。
 浩之は、おぼつかない脚でマルチに近寄ると、
「マルチ…」
 といいながら、弱々しくマルチにその身をまかせた。
「!?」
 驚くマルチ。
 どうしたんですかっ?
 なにがあったんですかっ?
「マルチ…」
 浩之は、それだけ言うと、大粒の涙を、目から溢れさせた。
 風呂場でも泣いたのに…。
 マルチには、見せないで置こうと思ったのに…。
 マルチには、気付かれないようにしたのに…。
 湯水のようにあふれ出る涙。
 理由は分からなかった。
 それをあがなうことは出来なかった。
「マルチ…」
「浩之さん…」
 浩之さんが泣いている…。
 どうしたんですか…?
 なにか、悲しいことがあったんですか…?
 私じゃ、力になれませんか…?
「浩之さん…」
 マルチはそうつぶやくと、ぎゅっと腕に力を込め、浩之を抱き締めた。
 マルチの腕が、気持ちが、浩之を包む。
「マルチ…」
 浩之は、マルチのぬくもりにつつまれていた。
 マルチのぬくもりは、気持ちよかった。
 自分を愛してくれている気持ちが、ぬくもりとして表れているんだと思った。
 マルチのぬくもりの中で。
 しばらくすると、マルチが、申し訳なさそうにいった。
「…浩之さん…、辛いことがあったんですか…?」
 私、あなたの心の傷を、癒せませんか?
 ……。
「…私じゃ、力になれませんか…?」
 私、あなたを支えられませんか?
 ……。
「…浩之さん…」
 マルチ。
 優しいマルチ。
 温かいマルチ。
 マルチ。
 マルチ。
「マルチ…」
 浩之はそうつぶやくと、弱々しくマルチの背に当てていた手に力を入れた。
 マルチ。
 ありがとう…、マルチ…。
 こんな優しい子…。
 あかり、ごめんな…。
 お前の気持ちに答えてやれなくて…。
 俺、お前の分も、この子を幸せにするよ…。
 俺のこと、一番知ってるおまえだもんな…。
 分かってくれるよな…。
 俺の気持ちも…。
 俺が愛している、この子のことも…。
「…マルチ、愛している…」
 幾度、口にした言葉だろう。
 でも、今のは違った。
 今のは、それまでとは違った気持ちで、おなじ言葉を使ったのだ。
 使えたのだ。
「…浩之さん…」
 浩之の涙は、止まらなかった。
 ふたりは、抱き合ったまま、しばらく離れなかった。
 まるで、ひとつの彫刻かのようだった…。
 動かない体の中、心がめまぐるしく動く。
 浩之は、いま、理解したのかも知れない。
 自分が、本当に誰が好きなのか…。
 自分が、本当に誰を愛しているのか…。
 自分にとってのフルサトは、誰なのか…。
「…マルチ…」
 …そして、浩之のフルサトは、あかりから、マルチになった。



 故郷…フルサト。
 フルは経る(える)、尊きもの。
 サは幸、幸せ。
 トは場所、自分の居場所。
 フルサトは、尊き、幸ありき場所。
 現世に心を持ちモノの、根負いの場所。
 心の中心。
 古代から、人は、フルサトとの霊的な一体化を願ってきた。



 あかり。
 家の中。
 自分の部屋。
 ベッドに身を埋める。
 夢?
 これは夢なの?
 夢じゃないの?
 夢であってよ!
 切ない叫び。
 心にだけ響く。
 その横では、浩之にもらったクマのぬいぐるみが、あかりを見つめていた。
 いつもとぼけた様にみえるその目は、心なしか切なそうに見えた。
 あかりのフルサトは消えてしまったのか…。
 自分で、消してしまったのか…。
 殺してしまったのか…。
 答えは、まだ出ない。



「おいしいですか?」
 ちょっぴり自信なさそうに、小首をかしげながらマルチがたずねる。
 浩之は、箸で酢豚を口に運ぶ。
「………」
 ゴクッ。
 マルチが息を呑む。
 モグモグ…。
「………」
「うん、うまいよ、マルチ」
 微笑む。
「そうですかー、よかったですー」
 嬉しそうにマルチも微笑む。
 マルチは、本当に人に誉められるのが好きなんだな。
 これからは、どんな些細なことでも誉めてあげよう。
 マルチに幸せを与えるため。
 マルチに喜びを与えるため。
 これが、俺の、今できる、数少ないことの一つだ…。
 あかりのためにも。
 な、あかり…。
 あの、泣き伏せた日から、もう三日経つ。
 あかりとは、まだ顔を合わせていない。
 そして。
 浩之は、またすこし変わった。
 以前より、一生懸命になった、というべきであろうか。
 毎日を「生きよう」という意志が、体中から感じられた。
 そんな変化に、マルチはあの日、何があったか聞きたい衝動に駆られてはいたが、それをたずねることはなかった。
 マルチは泣き虫だ。
 泣くことに、どんな意味があるかはよく分かっている。
 頬を伝う雫に、大きな意味があることを知っている。
 人間のそれと、ロボットのそれが違っていたとしても。
 きっと、大変なことがあったんでしょうね…。
「マルチ」
 いきなり浩之が声をかけた。
「えっ?あ、はいっ!?なんですか?」
「明日、一ヶ月点検の日だろ?」
「あ、そうですねー。…どこもおかしくはないんですけどね…」
「ばーか、自分で分かってないだけかも知れねーだろ」
「そうですね…」
「明日、午後2時に研究所だったけな?」
「えっと、ちょっと待ってください…そうです、あってます」
 マルチはサービスセンターから送られてきたメールを確認しながら言った。
「あ、俺も一緒にいくからな」
「え?一人で大丈夫ですよー」
「どーだかねー」
 意地悪く言うと、マルチが頬をピンク色に染め、切なそうな顔をする。
「……だいじょうぶ……です…」
 自信なさそうにいう。
 おいおい。
 研究所に行くだけだろ。
 研究所って、おまえが以前すんでたところじゃねーか。
 学校から帰ってただろ。
 あ、あんときは、セリオも一緒だったか…。
「うんにゃ、そうは思えんね。俺も行く」
「そんな悪いですー。学校はどうするんですか」
 顔の前で、両手をぶんぶん振りながら、マルチが大袈裟に「いいですよー」という意思表示をする。
「んなもん、いかねーよ。マルチの方が大切、大切!」
「浩之さん…」
 マルチは嬉しそうだ。
 こんなことで喜ぶなんて、ほんとーにかわいーな、マルチは。
 ま、マルチを送っていくことだけが、目的なんじゃないんだけどな…。
 実は、浩之は、マルチの開発者、長瀬源五郎氏から、直接メールをもらっていたのだ。
 そこには、こう書かれていた。

 藤田浩之様

 平素から当社の製品をご利用いただき、誠にありがとうございます。
 さて、お買いあげいただいた「HM12型マルチ」の一ヶ月点検の日が近づいて参りました。
 つきましては、お客様に一ヶ月点検へのご案内をさせていただきます。しかし、お客様のマルチは、試作機故、量産型と多少仕様が異なっておりますため、通常のサービスステーションでは対応に時間がかかることが予想されます。
 当社としましては、直接研究所にて点検をさせていただきたいのですが、いかがでしょうか。是非、ご検討いただきたますよう申し上げます。
 今後とも、来栖川製品をご愛顧賜りたくよう、よろしくお願いします。

長瀬源五郎


 追伸

 あなたとも、いろいろお話ししたいと思っています。よろしければ、マルチとご一緒にどうぞ。

 追伸2

 なにかありましたら、以下の電話番号へ。

 と言うわけで、浩之は長瀬に会うことを決めていた。
 前々から、話したいと思っていたことがあったのだ。
 いいチャンスだ。
 …しかし、マルチは、やっぱり量産型マルチとは違うんだな。
「なぁ、マルチ」
「はい?ごしゅ…浩之さん?」
「マルチ」
 ちょっときつめの声。
「あ、はい…。すいません…」
 マルチが申し訳なさそうにいう。
 これだ。
   実は、これが悩みだった。
 マルチは、時々浩之のことを「ご主人様」と呼ぼうとする。
 メイドロボットにとっては、自然な行為である。
 持ち主は、「ご主人様」なのだ。
 しかし、今の浩之には、自分が「ご主人様」であるという思いはない。
 自分は、マルチの恋人なのだ。
 決して、主従関係で結ばれているわけでない。
 そう言う意味で、どうも主従関係を連想させる「ご主人様」と言う呼び方を、浩之は嫌っていた。
 マルチには何度も言って聞かせた。
「マルチ、俺たちは恋人同士だよな。ご主人様なんて呼ぶ必要ないんだぞ」
 と。
 しかし、マルチは時々この言葉を口にしてしまう。
 メイドロボットは、その思考の根本に、ご主人様と言う言葉があるのだろうか。
 製作段階で、その思考ルーチンに、その言葉を植え付けられてしまっているのだろうか…。
 もしそうなら、もしそうなら…、俺は…。
 だってさ、この言葉は…。
 ……。
 まぁいい。
 これは、明日、長瀬さんに…。
 で、浩之は
「今度から気を付けろよ」
 とだけ言って
「話し戻すけど、マルチって、量産型のとはどういう風に違うんだ?」
 と、訊ねた。
「量産型…妹たちのことですか?」
「そうそう。妹たち」
 量産型って言葉、よくなかったかな?
「うーん、どうなんでしょうね…」
 マルチは、よくわかんないと言った顔をする。
「一時、妹と同じソフトが入ってただろ?あのときの記憶、無いの?」
「…今の私に入れ替わるときに、データも入れ替わったんです…」
 ということは、ホントに知らないんだな…。
「じゃぁさ、マルチ、妹たちみて、どう思う?」
 と聞いた。
 本来なら、マルチの優しい心を受け継ぐはずだったマルチたち。
 今、町で活躍するのは、そのマルチではない…。
「………寂しい……です…」
 と、弱々しく答えた。
 浩之によって目覚めるまで、マルチは、妹たちが自分と同じ様な心を持っていると信じていた。
 しかし、現実は厳しかった。
 妹たちは、心を持ってはいなかった。
 いや、持っているのかも知れない。
 だが、それを表に出すことはない。
 …持ってないのと、同じ…。
 私の、妹たち…。
「…そうか…」
 まずったかな、浩之は思った。
 あたりまえじゃねーか、なぁ。
「……」
 マルチは黙りこくっている。
 うー、どうしよう…。
「…でも、マルチがいるもんな…」
「えっ?」
 マルチが、どういう意味か分からないと言った声を上げる。
 浩之にしても、結構厳しかった。
「ほら、マルチ全員だったらさ、これからも望み薄だけどさ、マルチがいるだろ。少なくとも一人は、優しい心を持ったメイドロボが、この世に存在しているわけだ」
「はい…」
「少なくとも、俺みたいに嬉しい人間が一人はいる。こうして、メイドロボの心の必要性に気付く人がいれば、そのうち、事態は好転して行くんじゃないかな…」
 と、ちょっとくるしいかな、という事を言った。
 でも、あかりも以前言っていた。
 いつだか、公園であったオッサンも言っていた。
 きっといつか…。
 そんな日が…。
 なぁ、マルチ。
「そうですね…そうですよね!」
 キッと浩之を見上げて言う。
 前向きで、一生懸命の笑顔だ。
 この笑顔を見ると、ほっとするな…。
 浩之は、そんなマルチの頭を撫でてやった。
 なでなでなで。
「あっ…」
 相変わらず、マルチは嬉しそうな顔をする。
 そんなマルチを見て、浩之は、いきなりマルチの唇を奪った。
「んっ……」
「…んっ……」
 唇を離す…。
「…はぁ…」
「……ふぅ…」
 マルチの目が潤んで、とろんとしている。
 ………。
 マルチ…。
 浩之の手が、マルチにぎごちなく伸びる。
「…なぁ…、マルチ…、今晩、いいだろ…」
 浩之が問う。
 コクリ。
 マルチは、恥ずかしげに、弱々しくうなずいた。



「次は来栖川電工中央研究所前〜、来栖川電工中央研究所前〜、おおりのか…」
 ビー。
 マルチがブザーを鳴らす。
 プシュー。
 バスが止まる。
 まず、マルチが降り、続いて浩之が降りる。
 なんだ、バス降りて、目の前じゃねーか。
 マルチのヤツ、なんだって昨日、自信なさそうにしてたんだ?
 まさか…この距離で迷うのか、こいつは…。
 浩之が、あきれたような顔でマルチを見る。
 そのマルチは、懐かしそうに、研究所を眺めていた。
 そうか…、そうだよな…。
 マルチは、ここで生まれ、ここで育ったんだもんな…。
 懐かしいに決まってるよな…。
 故郷だもんな…。
「じゃ、行こうか」
 声を掛ける。
「はいっ!」
 元気な返事。
 浩之とマルチは、入り口へと歩いていった。

 受付には、セリオがいた。
 とは言っても、量産型のだが。
「あっ、セリオさんがいますー」
 マルチが嬉しそうにいう。
 コストパフォーマンスが高いどちらかというと家庭向きのマルチに対し、セリオは超高機能がウリで、主にビジネス方面で活躍しているため、マルチほど町中で見掛けることはない。
 それが、藤田家のある町みたいな住宅街ならなおさらだ。
 浩之にしても、あまり量産型のセリオというのは見たことがない。
「なんだか、セリオの方は、昔のと変わんねーみたいだなー」
「そうですねー」
 マルチが懐かしそうに言う。
 そっか…。
 セリオに会えたことが嬉しいんだろうな。
 開発期間はずっと一緒にいたんだもんな。
 …ん?
「…しかし、なんでロボットなのに、メガネかけてんだ、セリオは?」
「……さぁ…なんででしょう…?」
 ……。
 ……。
「…ま、いっかぁ、ははは……」
「……そうですよね、ははは……」
 そんなふたりのカラ笑いを、だまって不思議そうに聞いていたセリオだったが、ふたりはいつまで経ってもそんな様子だったので、声を出した。
「ようこそ来栖川電工中央研究所へ。ご用件はなんでしょうか?」
 その問いかけに、我に返るふたり。
「あっ、いやその…、あ、長瀬さんに言われて、来たんだけど…」
 ちょっと、はずかしい。
 あせってしまった。
「どちらの長瀬でしょうか?」
「えっと…、第七研究開発室HM開発課、だったっけな…?」
「かしこまりました。少々お待ちください」
 きわめて的確に、しかし事務的にこなしていくセリオ。
 これこそ、メイドロボットなんだろーなー。
 その隣で、これもメイドロボットであるマルチは、そんなセリオを優しく見つめていた。
 …セリオさん、頑張ってますね…。
 ふたりとも、発売されて、よかったです…。
 どっちかがお蔵入りなんて、寂しいですものね…。
 友の活躍を喜ぶ、優しい心がそこにはあった。
「ただいま来るそうなので、応接室にてお待ちください」
 セリオが顔を上げていった。
「応接室って…、マルチ、知ってるか…」
「……知りません……」
 あぁ、すんでいたのになんで知らないんだろう、恥ずかしい、と言う顔をマルチはして、言った。
「ご案内いたします、こちらです」
 声がした方を見ると、また別のセリオが立っていた。
 …さすがに、研究所の中を、うろうろされちゃたまんねーだろうから、当たり前か。
 しかし、ホントにメイドロボットばかりだな。
 そう言えば、いつだかのオッサンも、ロボットに仕事、奪われたとか言ってたっけ?
 ってことは、たぶんこんな状態なんだろうな。
 ま、効率はいいだろうけどね…。
「じゃ、よろしく」
 浩之は言って、
「マルチ」
 と声を掛けた。
 ああ、助かったですー、と顔に書いてあった。
 ……。
 しばらく歩くと、セリオが立ち止まり、
「こちらです」
 と言った。
 応接室にはいると
「…主任が来るんですか…?」
 マルチが聞いてきた。
「あぁ、そう言うことになってるはずだけどな…」
「そうですかー」
 なんと言っても、マルチの制作者、マルチの父親だ。
 嬉しそうで当然だろう。
 しかし、そんなマルチに対し、浩之は緊張していた。
 恋人の親父に会う、ずばりそんなシチュエーション。
 ドラマじゃないんだから、そんな緊張すんなって、俺。
 自分の声とは裏腹に、緊張は増していく。
 緊張をごまかすために、いきなり浩之は、マルチの頭を撫でだした。
「ひ、浩之さんっ?」
 おどろくマルチ。
 なでなでなでなでなで。
 そのとき、扉が開いた。



 あかり。
 ベッドの上。
 枕が湿っている。
 あれから、何日経っただろう。
 どれだけ、泣いただろう…。
 学校には、行っている。
 みんなの前では、明るく振る舞ってる。
 でも。
 でも。
 こんなの、嘘だよ…。
 こんなの、私じゃないよ…。
 心が、死んでるみたい…。
 私は、死んでるみたい…。

 フルサトが消える。
 心が死んでいる。
 閉じられた心の奥底に、浩之が落ちている。
 その生死は…。
 答えは、まだ出ない。
   
続く

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