2000-8-10


暑中お見舞い申しあげます

今年の夏は本当に暑いですね。皆様いかがお過しですか?
木のひげのスタッフも、それぞれ夏休みを間近にして予定も決まり、待ち遠しい思いで日々の暑さを耐えしのんで仕事をしています。工場の中は本当にすごい温度と湿度ですが、袋詰めをしたりする作業場は風も通り、セミの声や、小学生がプールに通う声がにぎやかに聞こえてきたり、夏真っ盛りというところです。暑いのは辛いですが、このような夏らしい夏も季節感があっていいものですね。
夏は大体パンが発酵しすぎることが多くて毎年苦労するのですが、今年はいいパンを焼き続けることができています。暑さは厳しくても、温度変化が少ないからでしょうか。注文頂く量も、夏とは思えない数になる日もあって、がんばっています。
さて話は変わって、プライベートなことになりますが、うちで飼っている猫のボブが、長年の鼻炎に加えてこの春目も見えなくなり、ここ数日でとうとう一切の食べ物も水も受け付けなくなってしまいました。こうなると、人にさわられるのも嫌な様子で、じっと寝たきりになっています。下手な人間の感傷は一切受け付けないといったその姿には、どきっとするものがあります。もうそっとしておくしかないですね。仕事の合間に様子を見に行く度に、痩せこけてはいても、ある意味では堂々としたその姿勢に「参った」と感じさせられています。この夏休みは、そういう事もあって、私たちは出かけるのも交代で、ということになります。

(夏休みは前号でもおしらせした通り、8月11日から20日までです)

原材料について・・・シリーズその1「塩」

天然天日塩「浜菱」を使用しています。これは、中国、江蘇省、連雲港の広大な塩田でつくられています。(幅70キロ奥行き8キロ)
昔ながらの塩田地帯で、入浜式塩田法という方法。塩田に引き入れられた海水を約1ヶ月に9回奥の塩田に移し替え、太陽の力により、3.5%程度の海水を徐々に濃度の濃いものにしていきます。濃度が約25%になったところで10回目の飽和塩田に移し替え、さらに天日で5ヶ月間かけて結晶化させます。5から10ミリ程度の大粒結晶塩が出来、それを再び天日で約半年間熟成させてミネラルバランスを整えます。(にがりをゆっくり落とす)その後、飽和塩水で大粒結晶塩を洗浄し粉砕します。さらに再度飽和塩水で洗浄後、南京で手作業で夾雑物が取り除かれ、輸入されます。日本でさらに異物チェックを受けた後、定期的に食品分析センターでも検査を受けて製品化されています。
甘味のあるおいしい塩味が、木のひげの全部の商品に生かされています。塩味がいかに大切か、ヨーロッパの昔話にも確かあったと思い、原材料シリーズの1回目に取り上げてみました。この、中国江蘇省、連雲港というところは
環境保全にも力を入れている、歴史のある塩田ということ、いつかぜひ1度訪ねてみたいものです。

パン屋日記

*7月某日・・・スコーンが始まった。去年よりも人気が上がってきているみたい。8個分をまとめて1つのかたまりにして、あらかじめ8等分に切れ目を入れて、発酵させて焼く。焼き上がってから切れ目にそってナイフで切っていく。
このときに大きさに差が出るとまずいので、けっこう気を使う。どうしても差が出た時には、袋詰めの時の組み合わせに注意する。切る人の手つきは真剣そのもの。

*7月某日・・・スタッフの若い女性3人が、お茶の水、湯島聖堂のフリーマーケットに出かけた。「GAIA」のメンバーが毎月第2日曜日に開いているもので、以前は木のひげとしても出店を出していた。個人で手作り品を出している人も多く、皮製品で「すっごいかわいい」ものがあったとか。でも高くて買えなかったそう。給料安くてごめんね。
その後は3人で、下北沢の喫茶店「いーはとーぼ」で涼んで、木のひげのクッキーを注文して食べたって!!!
ここではお茶と一緒にセサミとおやゆびトムが食べられるのだけれど、なにも毎日自分たちが袋詰めしているものを注文しなくても・・・でも、ありがとうね。スタッフじゃない人も、下北沢で歩き疲れたら、ぜひこちらに寄ってお休み下さい。木のひげのクッキーを注文するのを忘れずに。(いーはとーぼ・03−3465−1844)

*8月某日・・・休み前最終日。パンの量が多くてびっくり。トムも。でも7時10分過ぎ現在、出荷の準備も順調に終わり、宅急便屋さんを待たせることも無く、お茶の時間になりそうです。掃除も少しはできて、明日からいよいよ夏休み。みんな良い休みを過せますように!



風信 木のひげ
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