2000-4-10


カルアシチミーのパイが始まりました

りんごの季節が終わって、木のひげもやっと本格的な春の到来です。春はカルアシチミーのパイから始まります。
アーモンドを一粒づつ、レーズンのフィリングとパイ生地でくるんで焼いた、香ばしい焼き菓子で、今年から、レーズンの甘味をちょっとだけ強くしてみました。でも、もちろん砂糖類は一切使用していないので、素材のおいしさが、そのままお口の中に広がります。カルアシチミーというのは、ピーターラビットの絵本シリーズの中に出てくる「りす」の名前です。奥さんは、カルアシかあちゃんです。ピーターラビットの絵本シリーズは、言うまでもなく、大人でも読み応えのある、奥行きの深いおはなしばかり。おいしい紅茶でもいれて、チミーのパイを食べながら、ゆっくり楽しんでみてください。

無農薬・・・???

先日、木のひげの商品が、新刊の本に紹介されました。届いた本を読んで、ちょっと疑問に感じたことがありました。木のひげの原材料の小麦は、低農薬のものを一部使用しています。これは、完全に無農薬栽培と保証された小麦を、今の生産量の分確保するのは難しいからです。裏作で小麦を作っている農家がほとんどですが、表で稲をつくっているときに、農薬を全く使用していないのかどうか、ということまで調べていくと、更に無農薬とは言い切れなくなる気がします。そこで、木のひげでは、無農薬小麦使用という表現はやめたのですが、この本に紹介されているほかのパン屋さんでは、原材料には無農薬小麦を使っていると明言しているところが何軒かありました。うちの近くの、カフェ兼パン屋さんでも、無農薬小麦使用と張り紙してあったので、思わず、「どんな小麦をつかっているのですか?」と聞いてみたところ、なんとそこは、スイスから、パン生地で成形したものを輸入して焼いているのでした!そこまでして無農薬にこだわるか!
いずれにしても消費者は、作っている人(売っている人)の言葉を信じるしかないのですが、先に書いた本にしても、聞かれたことに答えたのがそのまま記事になっている経過を知ってしまうと、あまりにも基準があいまいで、情報をうのみにすることの怖さを感じてしまいます。「無農薬」の基準を、まず設けてから、質問なり記事を書くなりしてほしい
と、情報を出す人にお願いしたいものです。 又、消費者の方も、何がなんでも「無農薬」のラベルに振り回されることなく、農産物の現状をよく知らなければ・・・と、自分自身も含めて考えさせられました。
有機無農薬と表示するときは、認定を受けなければならないこと等について、今後の課題として木のひげでも更に
調べて、お知らせしていきたいと思います。(続)

木のひげで働きたい・・・という方へ

毎年3月近くになると、木のひげでスタッフを募集していませんか?という問い合わせを数件頂きます。中には、とてもていねいなお手紙もあるので、こちらもていねいにお返事しなくては・・・と思っているうちに、あれよあれよと時間が経ってしまい、ほんとうに申し訳ないことになってしまいます。遅れ馳せながら、この場を借りて、お詫びを申しあげることにしました。いまのところ、木のひげではスタッフを募集していないのです。特に、パンを焼く仕事をしてみたいという方には、木のひげは、適切な職場ではないことをお伝えしておく必要があります。うちでただ1人の職人兼社長は、見かけはなかなかひとあたりがいいのですが、とても頑固な人間で、1個1個のパンにサインをつけたいくらい、自分の・・・という思いの強い人間なので、とてもほかの人にパンをさわって、焼いてもらって「木のひげ」シールは付けられないのです。そこでスタッフの仕事はというと、洗い物とか、袋詰めとか、発送とか、要するに雑用ということになります。アップルバスケットやカルアシチミーなどをつくったりもしますが、パンには全くタッチすることはありません。ですから、働く人を募集するときも、そういう条件で募集しています。
という訳ですから、なにか覚えられるのでは・・・というような期待は一切持たないで、生活の為に働きたい!という人が、コンビニでもいいけれど、せめて少しは個性のある職場を・・・と思った時に、ちょうどうちでも人を探していたら
いい出会いとなって、来て下さいということになります。
パンを焼く事を仕事にしたいという方は、まずは自分で酵母をおこして、焼いて、自分なりの方法を追求して下さい。
パン作りに関しての質問には、出来る限りお答えするようにしていますので、そういう形でしたらお役に立てることもあるかと思います。

パン屋日記

*3月某日・・・お菓子とパンの本の取材で、2人の男性が朝9時から来店。カメラマンが男性なのは普通だけれど、記事の方も男性というのは珍しい。じっと見つめられたパン達、ちょっとあがってしまったのか、いつもより小ぶりの焼き上がり。酵母の作り方もしっかり写真に撮っていかれたので、出来上がりが楽しみです。

*3月某日・・・先月に引き続き、今月も狭山市の企画のパン講習会。2回目も定員オーバーの申込があったそうで、昨今のパン作りブームにはわれわれもびっくりです。今回は、この講習会を契機に、パン焼きサークルが誕生したとか。がんばって下さい。でも、ときどきは木のひげのパンも買ってね。

*3月末日・・・いよいよ今期のりんご関係の商品は焼き収め。本当に、今年も思う存分作らせて頂きました!最後に、自分たちの食べるぶんもしっかり焼いて食べ収め。おいしかった!!!

*3月某日・・・スタッフKさんが、ボタニカルアートの初めての個展をやっているので、皆で見に行きました。樹が好きだというKさんらしい、個性的な作品も多く、ありがちでないところに皆感心し、大いに刺激を受けました。

*4月某日・・・袋詰めや発送の作業場内の配置替え。狭い所を右往左往して仕事をしているのが実態の木のひげ。少しでも広く使おうとの、今回の配置替えですが、焼け石に水かも・・・

  


風信 木のひげ
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