◆ 月幻夢譚 ◆

 

 八 




 目をぱちぱちと瞬かせたあかねは、友雅の腕の中から抜け出し、辺りを見渡して首を傾げた。
 まるで冗談のようだと思えたのだ。
 友雅が囁いた言葉を聞いただけで、自分達が元の場所へ戻れるとは思わなかった。あかねは、未
だ信じられない。
 しかし、夜の風は先ほどの少し冷たい春のものではなく、生温いほどの暖かさで二人の体を撫で
ていった。見上げれば、激しい金の光を浴びる寸前と、全く角度を変えず、優しく地上に光を降ら
している月があった。
「時間が、経っていないの?」
 季節も変わらず月の位置が変わっていないと言う事は、時間が経っていない事を示している。も
しも、別の日だとすれば、月の大きさにも変化はあるようには見えない事からも、前後一日程度の
ずれしかあり得ない。だが、もしも翌日であるのならば、あかねの房の前がこんなに静かである筈
が無い。あかねが帰らない事を、藤姫が心配せずに居るとは思えない。恐らくは、いつ戻っても構
わないようにと、灯火は出来る限りつけられ、寝ずの番に頼久や天真が呼ばれていることだろう。
 また、時が戻るというのは考えにくいものだ。なぜならば、普段は毎夜頼久が宿直をしているの
だから、ここで二人が現れたならば声をかけてくるに違いないのだ。
 では、全てはただの幻かというと、それはあり得ない。
 これは、二人が共有した不思議な夢ではない。なぜならば、あかねは単の上に友雅の直衣を重ね
ていたのだ。だが、あれが現実ではないだろう事も、分かっている。泥中を歩いた筈の友雅の指抜
の裾は、全く汚れておらず、綺麗なままだったのである。
「で、でもこれ、私があそこから落ちて、友雅さんに抱きとめられるまでの、ほんの一瞬の出来事
だったっていうことになりますよね」
 あかねの言葉に頷きながら、友雅は考える。ほんの一瞬。けれど、その間に想像もつかないほど
の経験をした。まるで、嵐のように激しいものだった。
 そこで、自覚させられた。
 あかねは、知らない。友雅を目覚めさせてしまった事を。友雅が、本気になったのだという事を。
「そうだね。でも、それでいいとは思わないかい? あれは、何処でもない世界だったのだよ。私
の心の中という、ね。なら、どんな不思議もおかしくはないよ」
 友雅の言葉に頷きかけたあかねは、ふっと視線を落として泣きそうな声で謝った。
「心の中……。――――――あの、ごめんなさい」
 いきなりのそれに、友雅は驚いた。理由がわからず、少女をなだめるように髪を撫でた。
「何故? 君が謝る必要は無いだろう? 怒っていないと言っているのに」
「だって、私が、未熟じゃなかったら、こんな風にはならなかったんです。私が、友雅さんの」
 あかねに皆まで言わせず、友雅は静かに諭した。
「確かに、そうかもしれない。君の力の暴走が、この事態を引き起こしたのだろうね。けれども、
それは仕方が無かったのだよ。君が龍神の神子になったのは、一体いつのことだい? 君は、よく
やっているよ」
「でもっ! わたしは、友雅さんの……心の中を覗いてしまったんです」
 誰だって、自分の心を知られたくは無いだろう。龍神の力が操れなかったと言うのは、言い訳に
過ぎない。まして、自分はこの力で京を救おうとしているのである。なのに、この力の暴発で、あ
かねは友雅の心の中に入った。友雅が状況判断に聡く、己と向き合う強さを持っていたから、自分
達は戻ってこれたのだ。もしも、友雅が我を忘れていたならば、あの吹雪の中で遭難していたかも
しれない。
 いや、それだけではない。そうではない。
 人の心の中に入ってしまった。土足で踏み入ったのだ。
 あかねは、そう言って視線を落とした。友雅の顔をまともに見る事が出来なかったのだ。
 あかねが謝る理由は、友雅の心の中をのぞいたという事唯一つだ。
 友雅が、そんなあかねに爆笑した。
「と、友雅さん?」
「本当に、何てことだろうね。君は本当に……」
 友雅の腕が、あかねを引寄せ抱き締める。緩やかに、少女の背中を撫で下ろした。暖かく柔らか
なその手に、あかねは何故か首を振る。
「では、神子殿? 君は私の一体何を知ったの? 私の心が、何も無い凍えた雪原である事?」
「そんなっ! 雪の下には、菫の花が咲いていたじゃないですか。友雅さんは、決して凍えてなん
ていません! 優しい人です」
「そう? 君がそう言うのなら、そうかもしれない。でも、その下には何があると思う?」
「え?」
「君は、何を見たの?」
「い、いいえ。私は、何も……」
 そう、あれから先、あかねは何も見ていない。見ているはずが無い。
「そう、それじゃあ、私が優しいと思ったのは、何故? 菫の花が、何を教えてくれたと?」
 どこかしら冷たく凍えた声だった。あの、雪原を思い出させるような、声。
「私は」
 震える声は、怯えている事を如実に表し、あかねは何を思ってか緩く首を振った。自分の感じた
事を否定されたと思ったのかもしれない。もしくは、拒絶されたと思ったのかもしれない。
「ああ、すまないね。私は、君を否定するつもりは無いよ。君が、私を優しいと思ったのなら、そ
れは、君が見た私の一面だよ。神子殿、君は、私の心を見たのかもしれない。けれど、そのさらに
下は、何があると思う? 君が隠れたあの時、私はもっと深い場所のものを見たと思う。けれど、
君はそれを見ていないだろう?」
 友雅の言葉には、確信があった。なぜなら、あの、幸福であり哀しく、己の欲と望みと絶望を映
したものをあかねも見ていたのなら、彼女がこんな対応をしている筈が無いのだ。
「見て、ません……」
「ねぇ、神子殿? あの雪原が私の心だと言う事も、私たちはあの蟇に会うまで、知らなかったの
だよ。そして、私も。ねえ? 知らなかったことに罪はないし、何より不可抗力であったのだよ。
君が自分を責める必要は無いのだよ」
 あかねは、そう慰められているにもかかわらず、眉間に皺を寄せて俯いている。
「納得しないの?」
「だって」
「それに、菫の花は君の言葉で咲いたようにも見えただろう? もしくは、君が見つけてくれたか
ら」
「そんなっ! あのお花は、最初から友雅さんの心に、あったんですよ!」
 最初から、ずっと。
 あの花は、あった。
 あの、罪の証である茜菫は、友雅の心の中に咲いていた。
『私は龍神の神子に惹かれるという予感があるのですよ』
 そう、最初から、予感があった。
 ならば、そうなのかもしれない。
 とうの昔に、この罪に手を染める事は、決まっていたのかもしれない。
「そう、だね……。でもね、そうなのだとしても、見つけたのは君だ。君の心が、花の存在を知ら
しめたのだよ」
 友雅の手が、柔らかくあかねの髪を撫でる。
 優しい手つきと正反対に、友雅の心の中は激しい想いで嵐のように乱れていた。
 忘れていた情熱、桃源郷の月。
 あかねでなければ、意味をなさない。幻の中で思い知らされたあの喪失は、友雅があかねを得ら
れなかったとき、必ず迎える虚ろな未来なのだ。
 情熱など忘れたつもりで、ただ一人、あかねを待っていたのだと。
 友雅の言葉を、けれどあかねはただ自分を慰めるだけのものなのだと思って首を振る。龍神の力
を制御できなかった事は、確かな事実であり、無論友雅も良く分かっている。
「やれやれ。君は、私を怒らせたいのかい? それとも、このような事故で怒るほど、私が狭量だ
と思っているのかな? ねぇ? 気にしないでおくれ」
 あかねは、そう言われて頷こうと友雅の目を見上げた。だが、その瞳には常に無い色が垣間見え、
あかねはそれを勘気と受け取り腰を引いた。
 怯えさせたのを知り、友雅は苦笑する。
「先ほども言ったと思うけれどね。私は、私の心を見る事が出来て、本当に良かったと思っている
よ」
 あかねはその言葉に、軽く首を傾げた。友雅は、曖昧な笑みを浮かべていた。それ以上、今の友
雅には言葉を重ねるつもりは無い。追求される前に、友雅は話題を変えた。
「それにね、君は考えないの?」
「はい?」
「私が、君の力を利用したのだ、とは」
「え?」
 友雅の言葉に、あかねは大きく目を見開いた。
 友雅の顔に浮かぶ微笑は、あかねには理解できないものだったに違いない。真っ直ぐにぶつかる
その視線は、友雅の少ない言葉から真意を読み取ろうと、視線を落として考え込んでしまう。
「あの、八葉は、そういうことが出来るんですか?」
「さあ? どうかな? でも、私は君から送られる五行の力で、術を使っているのだよ。私一人で
は、術は使えないからね。ならば、君の暴走させてしまったあの龍神の力を、もしかしたら私が無
意識に使ったのかもしれないという可能性は、否定できないと思うよ」
 友雅の言葉には説得力があるように思えた。例えそれが、あかねを安心させるものなのだとして
も、それが優しい嘘なのだとしても。
 少女は、自分に向けられる秋波に対しては非常に鈍いところがあるが、人の気持ちに鈍感なわけ
ではない。
 あかねは、友雅に一度ぎゅっとしがみついてから、ゆっくりと顔を上げた。その瞳は静けさを取
り戻し、少し恥ずかしそうに友雅を見上げている。
「落ち着いた?」	
「は、はい。ありがとうございます」
「それは良かった。なら、もう自分のせいだと思ってはいけないよ」
「う……」
「返事は?」
「はい……あ」
 しぶしぶと、そう頷いた少女は、突然重大な何かを思い出したと言うように目を見開いて、友雅
を見上げた。
「何?」
「あの、蛙さんは大丈夫だったのでしょうか?」
 そう言われて、僅かな声だけが耳の中に木霊した、あれを最後に彼女が最早気配の欠片すら失せ
てしまったということを思い出した。心配そうにする少女に、友雅は苦笑した。
「大丈夫だよ。彼女は……多分、神仙の一人だからね。あの程度では、何ともならないだろう」
「そう……なんですか?」
 あかねは、蛙が黒曜石のような鋭い硬質の美女となった姿を、見ていない。だから、あの蟇蛙は
只者ではないとは思ったが、それが神仙の類と言われて、驚いてしまったのだった。
「そうだよ。でも、その神仙の力をも凌ぐ力を、神子殿は持っているのだということは、覚えてお
く必要があるかもしれないね」
「はい」
 素直に頷き、もっと、力を使えるようにならなかったらいけないなと、あかねはぎゅっと握り拳
を作った。気合を入れているのであろう。その愛らしくも幼い様子に、友雅は苦笑を浮かべた。
 確かに、あの仙女はあかねの龍神の力に巻き込まれたのだろう。それは疑いようが無い。だが、
友雅は、知っている。もしもあの仙女がいなければ、自分はこの気持ちに気づくことなく、自分を
騙し続けていた事を。あの茜菫の罪さえも、月の光のせいにして、全て忘れていただろうことを。
 だが、彼女の言葉に思い知らされた。あの人外の存在により、友雅は自分の気持ちを知ったのだ。
 必要としたのは、自分の方だ。
 友雅は自分がこの幼い少女に惹かれている事を認めようとはしなかった。
 だが、もしも彼女を失ったならば、自分は死ぬしかない。虚ろな闇を抱えながら生き続けたのは、
あかねと出会うためだった、それを忘れてあかねを帰してしまったならば、最早救われぬ闇の中で
息絶えるほかは無い。
 そう、思い知らされた。
 友雅が、あかねに惹かれている事を認める為には、仙女の力が必要だった。
 容赦なく事実を突きつけ、真実を知らしめる冷たい仙女の存在が。
 あかねの不安定な力は、友雅の心の底に潜んでいた欲望を刺激して、彼女を呼んだ。己の心の真
実を突きつけ、暴く存在を必要とした友雅の為に。
「神子殿……」
 友雅が、あかねを抱き締めたまま静かに呼んだ。それは、呼びかけているようであり、ただ、名
を声に乗せたというようでもあり、どちらにも聞こえて、あかねは返事に迷ったのか小さく頷くだ
けだった。だが、それさえも自分の気持ちに応えてもらっているようで、友雅の心を暖かな気持ち
が満たしていく。
「覚悟を……」
「はい?」
「いや、覚悟が、必要だね」
 友雅の言葉に、あかねは大きく頷いた。
 神仙を巻き込む巨大な力、人の命を奪う事など、容易いだろうそれ。
 友雅が髪を撫でるに従い、衵に顔を埋めるようにしそっと目を閉じ安らいだ。甘い侍従の匂いを
胸いっぱいに吸い込み、うっとりとその身を預けたところで、はっと気づく。
 あかねが、顔を真っ赤に染めて友雅を見上げた。
 月が、随分と傾いている。その間、あかねはずっと友雅の腕の中に包まれていたのである。突如
その事を理解し、あかねは恥ずかしさの余り叫びそうになった。
「おっと、神子殿」
 友雅があかねの口元を覆い、慌てて悲鳴を封じ込めた。もごもごと口を動かす少女は、余りにも
年相応で、いや、もしかしたらそれ以上に幼く、友雅は愛しさに微笑を抑える事が出来なかった。
その友雅をまともに見上げて、あかねの頬は更に真っ赤に染まった。
「あ、あの、その、もう時間も遅いことですしっ! わ、私、もう、休みますね。と、とと、友雅
さんも、あの、お休みなさい!」
 あかねは、いきなり友雅の腕の中からするりと抜け出し、踵を返して階段を上る。と、三段ほど
上ったところで慌てて駆け下り、呆気に取られている友雅の目の前で、直衣を脱いだ。無論その下
は単であるため、少女には何ら羞恥を呼び起こす事は無い。しかし、あかねの時代では大したこと
が無かろうと、友雅の感覚からすれば、それは殆ど裸である。そそるというような、遠まわしの表
現では、少女に気づかせる事は出来なかったようだ。
「あの、その、ありがとうございました」
 ぺこり、と頭を下げたあかねは、そのまま友雅を見ることなく、その身を翻し駆けていった。
「神子殿」
 呼びかけに、あかねがぴたりと足を止める。迷うようにゆっくりと振り返ったあかねの視線は、
急に動いた為か恥ずかしさの為か、月光の中揺れて見えた。それは、もしかしたら少女の澄んだ瞳
が鏡のように、自分の気持ちを映しているだけなのかもしれなかった。
「また、明日」
「はい」
「おやすみ、神子殿」
「おやすみなさい、友雅さん」
 友雅の言葉に、あかねが頷く。互いの挨拶を最後に、あかねは、今度こそ振り返らずに房の中へ
と戻っていった。
 少女の姿が完全に消えるまで、友雅は静かにその姿を見つめていた。



 大気さえも凍りつくほどに、冷たい冬の闇の中、幾重にも立てられた几帳の奥で、密やかな声が
重なりさざめく。そこだけ、まるで春の訪れでもあったかのように、仄かな空気が漂っている。
 時折、友雅の指が少女の髪を弄び、あるいは少女が友雅の腕に指を絡めながら、その時の事を囁
き語る。お互いの言葉に刺激され、まるでつい先ほど起こった出来事のように、鮮やかに浮かび上
がってきた記憶に、少女は頬を真っ赤に染めた。
「忘れられる筈、ありません」
 軽く友雅の胸を押して逃げるようにそう言ったのは、友雅が抱き込むように腕を回してきたから
だ。
「そう? でも、君はあの日から暫く、私から逃げるようにしなかったかい?」
「だ、だってっ!」
 あかねは、ただでさえ熟れた果実のように真っ赤な頬を、更に艶やかに染め上げる。
「私は、傷ついたよ?」 
 本当に傷ついたような深い悲しみに満ちた声を聞かされ、あかねは友雅の胸に額を押し当てて小
さな声で謝った。ぴったりと寄り添ってきた小さな体を抱き締めながら、友雅は先を促す。
「ごめんなさい。でも、顔を見られなくて……。……あの、その、か、香りが……移ってしまって
いたんです」
 現実では一瞬でも、あの幻の時間ずっとあかねは友雅の直衣を被っていた。そして、現実に戻っ
てからは、友雅の腕に抱き締められたままだったのだ。香りが移ってしまうのも、当然だろう。
 御簾の向こうや、几帳の影から漂う香りから、その相手が誰かを知るような時代である。まして、
友雅の艶やかな香りは特徴的であり、あかねの単にしっかりと染みこんだそれが、左大臣家で彼女
の世話をしている女房達に、誰の香りか分からないはずも無く、直ぐに、少女自身に問いただされ
る事となった。
「そ、それに、タイミング……えと、時期が悪かったのか、く、く、くく、首筋に、あの、赤い跡
が見つかって」
 それが、まるで口付けの跡のようだと、友雅に何かされたのではないかと言われ、あかねは必死
に否定をしたのだと言うのだった。
 激しく追及された事を思い出したのか、あかねは首筋に手を当てながら、首を振った。勿論、そ
れはあの花が咲いていた場所だ。
 友雅は、言葉を返せない。あの花は、紛れも無く友雅が咲かせたものだ。それを、当の本人が否
定してくれていたとは。
「ここ?」
 友雅が、あかねの手をのけてそっと唇を寄せてくる。友雅は、その場所を覚えていた。正確に唇
が触れるのを、あかねは不思議に思うことも出来ず、その甘い刺激に声をあげる。
「やっ! ち、違います。あの、その!」
「何?」
 友雅が、少女の髪を撫で、背中へとその手を滑らせる。指の動きは極めて優しい。そして、酷く
扇情的だった。
「き、今日は、普通に寝るんでしょう?」
「そんな事を言った覚えは無いよ?」
「だって、ほ、ほら、あの、『閨の語らい』をするんでしょう?!」
 普通は、それの後にもついてくるものがあるだろう。
 あかねの言葉に、友雅は思わずその手を置いて爆笑した。必死に逃れようとする少女は愛らしく、
同時に追い詰めてやりたいと言う意地悪な気持ちも呼び起こしてしまう。
「ふふ。君は、本当に……。いいよ。それじゃあ、私の理性が持つまで、一緒に話そうか」
「理性……」
 あかねが、酷く疑わしそうに友雅を見上げてくる。あかねは、友雅を勿論信頼しているが、この
点に関しては信用していないのは確かのようだった。
「大丈夫だよ。私も、君には嫌われたくないのだからね。でも、ね」
 友雅が、あかねの首筋に唇を寄せる。また一つ咲いた花は、今では愛の証である。あかねは、友
雅のそれを受けて、全身を赤く染め上げた。
 友雅の、低い声が少女の耳朶を甘く掠め、その体に残る熱を煽る。
「覚悟なさい」
 君は、私を本気にしたのだから。




                    【 完 】





 

 

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