オキシライド電池

2004-07-18

Panasonic オキシライド乾電池を使ってみました。
何ソレ?という向きに、とりあえず記憶に残っているニュースをご紹介。 普通に売ってるから、見た事あるでしょ。

ウチで乾電池を使うと言えば、GARMIN GPS,LEDライトでしょうか。 中でも GARMIN は大喰いです。 LEDライトや AV機器のリモコンは GARMIN のお下がりで動作しますが、GARMIN は新品の電池を消費し続けています。 時計やリモコンなんか、年単位で動作しますね。

その GARMIN ですが、初めの頃はランニングコストを気にして NiHM電池を使っていました。 でも、自転車走行中にちょっとしたショックで電源が落ちてしまい、かなりイライラします。 形が悪いのかなと思って詰め物を試してみましたが、あまり改善されません。 証拠はないのですが、公称 1.2V だと電力が足りないのかな、という感触です。

元々はアルカリ電池で動作させる製品ですので、素直にアルカリ電池にしてみました。 そうしたら調子良くなったので、以後ずっとアルカリ電池を使っているわけです。

GARMIN で使ってみた

オキシライド電池は、今年(2004年)春くらいに店頭に並んでいるのを見て「一応」買っておきました。 12本パックで 1080円、1本 90円。 価格高めのアルカリ電池とたいして変わりません。 標準価格は2本 360円との事なので、いきなり半額で登場ですか。 ま、アルカリ電池のストックを消化したので、オキシライド電池を GARMIN で使ってみました。 機種は eTrex Vista です。

ちなみに、このオキシライド電池ってば、ちょっと電圧が高かったりします。 公称は 1.5V ですが、この辺の広告ページによると、電圧は 1.7V の模様。 こうなると「機器を壊したりしない?」という心配が出てくるわけですが、GARMIN で使えるか否かについては、いいよねっとの FAQ に書かれています。 それよると「ご自身の責任範囲内でご使用ください」。 自己責任デスカ…。

回路や部品の仕様など判断できる情報を公開しないで「自己責任で」ってのは、ちとズルい気もします。 まぁ、回路図を示されたところで、私にゃ読めませんが。(^^; 結果が同じなら今の対応でもアリ、か。 まぁ「使っちゃダメ」とは言っていないので、壊れる事は無さそうかな? なんか、残量表示がおかしくなるよ、ってなニュアンスを感じます。 厳密には何かの部品の寿命が縮んでいたりするかも知れませんが、外からは分かりません。

オキシライド電池の売りは、パワフルで長持ち。 アルカリ電池の 1.5倍、デジカメなら 2倍持つと言うから、本当なら大したもんです。 GARMIN も、デジカメに負けない"大喰い"です。 ただし、デジカメは 激しく使って/休む の繰り返しなのに対し、GPS はピークは低くても連続して負荷が掛かり続けるという違いはあります。 "デジカメ向け"アルカリ電池と違って低電圧特性も改良されているらしいので、恩恵はありそうです。

ともかく、GARMIN に入れて使ってみました。
そして電源ON。
壊れないかな、ドキドキ。
普通に起動し、普通に測位して、普通に使えました。

04-06-19 に BROMPTON で羽村取水堰に出かけたときの復路から使い始めました。 その後、所用で出かけたり、週末にはフラフラ散歩に出たりして、数回に分けて使いました。

日付 稼働時間 走行距離
2004-06-19 1:33:36 27.9km
2004-06-22 0:37:29 9.2km
2004-06-27 3:18:09 57.6km
2004-07-03 3:50:01 61.4km
2004-07-09 2:23:21 40.0km
2004-07-10 1:12:02 16.6km
合計 12:54:38212.8km

軌跡ログから得れる稼働時間は、約13時間でした。 いいよねっとに掲載されている Vista日本版の最長電池寿命は、約12時間。 特に省電力に努めるでもなくこれを上回るのは、大したものです。

まぁ、カタログスペックと比較してもあまり意味はありません。 やはり、同じように使ってアルカリ電池と比べてどうか?が肝心じゃないかと思うわけです。 気合いを入れれば定量的なデータも取れるでしょうけど、今回は気合いが入っていないので省略です。

ひとくちに「新品のアルカリ電池」と言っても、その寿命はけっこうバラツキがあります。 長持ちしたなぁという時もあれば、もう切れちゃったの?という時もあります。 買った直後か,10本パックの最後の2本かでも違ってくるんでしょう。 ザックリ均せば、散歩2〜3回に1回くらい、6〜8時間ごとに交換する感じかなぁ? 今回の動作は 13時間でしたから、1.5倍くらいは持ってると言えるかも知れません。

実際に使ってみると、「なかなか減らないなぁ」という感覚が続きます。 電池が消耗してくると GARMIN のアラームが出ますが、アルカリ電池ではこの後40分くらいは動作するので、10km くらいは走れます。 けど、オキシライド電池は間もなく切れてしまいました。 1km も行っていないくらいかな…。 全体に長持ちするけれど、切れ始めたら使えなくなるまでが短い感じがします。

あと、意外にしぶとく復活するかも知れません。

私はセコい奴なので、いったん電池切れになった電池もしばらくは使います。 週末のお散歩では使い物になりませんが、スーパーに買い物に行く程度の短い時間で使ったりします。 チェーンやタイヤの交換時期の目安として走行距離を使うので、GARMIN の記録をなるべく実際に近づけたいからです。

アルカリ電池では、いったん GARMIN で電池切れとなった物は、休ませてもそうそう復活しません。 数日休ませると 10分くらいなら使えますが、まぁその程度です。 が、同じことをオキシライド電池で試したら、20分くらい使ってまだ動いていました。 この後どのくらい動作するのでしょうか? もうちょっとセコく使って様子を見ようと思います。

好印象

売り文句の通りに効果のある製品というのは、あまり有りません。
けど、このオキシライド電池は、珍しく期待に応えてくれた感じがします。

自転車に GARMIN を付けて走る最大の目的は、軌跡ログの採取です。 あとは、トリップコンピュータ的な使い道。 距離計,速度計,時間,それらの統計などですね。 つまり、走っている間はずっと動いていて当たり前なのです。

電池が長持ちすると言う事は、電池交換「だけ」のためために停まる回数が減るという事を意味します。 気分良く走っていのに電池交換のために止まらざるを得ないのは、かなり興が削がれます。 止まった場所によっては、衛星の再補足ができない1事もしばしばです。 開けた場所に出るまでのデータは取れません。 気分的な面からも、実用面からも、電池が長持ちする事は歓迎されます。

価格も、アルカリ電池といい勝負です。 もちろん、100円ショップで売ってる4本100円なんてのに比べると非常に高価なんですが、私が買うような店では割高感は少ないです。 それならば、オキシライド電池を試してみる価値はあるかも知れませんな。

  1. 再補足できない
    再測位できないと言うか。 GPS では、測位するには最低4個の衛星が見えている必要があります。 或いは、高度が分かっていれば3個の衛星で経緯度を求める事はできます。 けど、短い時間なら、2個くらいまで減っても何とか測位できているようです。 どうやってるのかは知りませんが。

    ただし、それは連続で測位している時の話。 電源を入れた直後は、ちゃんと衛星が見えていないとダメな感じです。 特に電池交換後は、直前まで使っていた衛星の軌道情報(Ephemris,Almanac)が失われているらしく、測位までに時間が掛かります。 ちゃんと衛星が見えなければ、いつまで経っても測位できません。 ビルが立ち並んでいるような所で電池が切れてしまうと、連続したデータの採取は不可能になってしまいます。

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