きんとさんのお気楽ゴクラク日記

K.水谷


黄色い空 (内蒙古植林記・その1)


5月12日(金) 曇りのち晴れ

先週の土曜日、中国から帰ってきた。
8日間のツアーは、行ってしまえばあっという間だが、身体の疲れは確実に残っていて、しばらくボーッとしていた。
ボーッとしながらも、少しずつリハビリして、掃除洗濯、荷物の片づけ、家の片づけなどをようやく終わらせて、やっと昨日あたりから通常業務(?)に戻った。
というわけで、今回からしばらく植林ツアーのご報告。。。

4月29日(土)、最初から旅はトラブルに見舞われた。
参加者の一人が日にちを一日間違えて、来れなかったという珍事に始まって、連休初日で早めにチェックインカウンターに並んだものの、端末が壊れたとかでなかなかチェックインできないし、飛行機そのものも1時間も遅れてやって来るし。。。
搭乗口で長いこと待たされて、やっと出発できた。

東京から北京までは4時間ちょっとのフライト。
でも遅れを取り戻すべく頑張ったのか、30分ほど早く着いた。
差し引きすると当初の予定時刻より30分の遅れ。
驚いたのは中国の上空に来ると、途端に空が黄色く曇ってしまったこと。
雲のせいではない。
黄砂が空を覆っているせいなのだ。
今春の黄河流域・北京周辺は特に風が強く、黄砂がひどかったらしい。
ここ数年、この時期に北京に来ているが、5月になっても黄砂に覆われているなんてことはなく、見たのは初めてだ。

私たちの向かう内蒙古自治区も今春は雨が少なく、砂嵐の日がとても多かったそうだ。
雨が降らないと、ますます沙漠化が進む。
沙漠化が進むと、大地の保水能力が落ち、ますます雨が降らなくなる。
悪循環に陥っているこの土地の緑化事業は、緊急で切実な問題なのだ。
ぼんやりと黄色く煙る北京の空を眺めると、植林をするということが、急に現実感を帯びて目の前に迫ってくるようだった。

この日は市内に出ず、直接空港から、内蒙古自治区の区都フフホト市へ飛行機を乗り継いで行った。
3時間の待ち時間があったので多少遅れても平気だったのだが、フフホト行きの飛行機もまた遅れていた。
まったく、「旅とは待つものである」なんて格言ができそうな状態。
そういえば、これまでのアジアの旅もよく待たされてたっけ。。。
日本人は待つことが苦手だけど、こういうときは「郷に入れば郷に従え」で、大人しく待つより他にない。
それでも予定時刻より1時間半ほど待って、ようやく飛行機は出発。
朝、日本を出て、フフホトに着いたのは、深夜近く。
長い一日だった。

その2に続く


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