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痴漢!ぐっとほほを寄せ

2005年9月1日  山葵柿之種


ある日の朝。
当時中2だった私が駅で友人を待っていたときのことです。


私は黒尽くめの服に身を包み、グラサンなどをかけてウォークマンで音楽を聴きつつ文庫本なぞを優雅に読んでおりました。
(なんのことはない、ただのかっこつけです)

と、その時。
人波に紛れてやってきたおじさんが、私の顔ぐっと近づけて来たんです!

え!?
なんなのこの人! 不審者!? 新手の痴漢!?


硬直する私でありました。
おじさんは数秒後、なぜか驚いたような顔で去って行きました。


しばらく私は呆然としていましたが・・・
十秒ほど経って、ある事に気が付き脱力しました。

私が聴いていたCDは、某・ヴィジュアル系演歌歌手のアルバムで・・・
かなり古い曲カバー曲として入っています。ちょうど、あのおじさんの世代くらいの。

そりゃ、自分の青春時代のヒット曲が、怪しい格好(笑)の女子中学生のウォークマンから漏れてりゃ耳を疑うよなあ。
苦笑するしかない私でありました。


でも紛らわしいことはやめてね、オジサン。

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