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2007/02/12

 あけましておめでとうございます。いいんです、2006年は13ヶ月あったんです。あー、しんどかった。でもようやっと一段落。というわけで11ヶ月しかないっぽい2007年もよろしくお願いいたします>諸兄諸姉。

 そして積読がえらいことになっていて茫然自失状態になる一月遅れのお正月。

「マルドゥック・ヴェロシティ 1/冲方丁 」(bk1)
「マルドゥック・ヴェロシティ 2/冲方丁 」(bk1)
「マルドゥック・ヴェロシティ 3/冲方丁 」(bk1)
マルドゥック・ヴェロシティ 1マルドゥック・ヴェロシティ 2マルドゥック・ヴェロシティ 3 わかっちゃいたけどやっぱりすんごいなあ、この疾走感。しかも行き着く先は地の底ときた日には、もォ。
 というわけでカジノで燃え、ネズミに萌え狂わされた前作「マルドゥック・スクランブル」の続編であります。続編だけど時間的には前日譚。「~スクランブル」では敵役だったボイルドのお話。どうして彼はああなっちゃったんだろうかってお話。だからして終着地点というのはわかってて読んだんですが、これがねえ、もう、地の底おちていくような展開の連続で。
 最初にいっときますが、ワタシ的には「~ヴェロシティ」の体言止めっていうか名詞ブツ切り畳み掛け文体は好きになれまへん。もちろん何かしらねらってのことなんでしょうけど、どうにも引っかかるだけだったです。フツーに書けばいいのになあ。でも、そういうの差し引いてもすんごくのめり込めた。読んでるあいだ、すーっと物語に引きずり回されましたのことよ。薬物中毒状態だった帰還兵ボイルドが、手術で特殊能力を得て、09法案の執行官として活躍し、そしてマルドゥックシティを巡る陰謀に巻き込まれ全てを失うに至るまで……地の底おちるまでのジェットコースター的読書体験なわけですよ。ふう。
 ストーリー大筋だけでなくバトルシーンも。えー、今回の敵役ってのは前作での肉屋さんたちに輪をかけてトチ狂ったフリークスな面々でして、そいつら(12人)と09法案側(9人っていうか7人と2匹)でガンガンやりあうバトルもね、うゎありえねぇってなカンジの連続で、これは特撮で見てーよー(個人的にはウフコックの《ターン》以上に、ラナの《超伝導仕込機関銃義手》が見たいッ)。けっきょく「~スクランブル」のアニメ化は中止になったそうですが、「~スクランブル」と「~ヴェロシティ」あわせてどこかシリーズでやってくれませんかねえ。流血しまくり変態野郎出まくりだからテレビはぜったい無理ですが。

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