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2006/10/15

 いまさらiPodなるものを買いました。80Gのやつ。本体もそうだけど、iTunesってやつがどうにもとっつきにくい……。

時をかける少女/細田守監督作品」(amazon)
時をかける少女 巷間というか巷blog間では絶賛コメント炸裂してるようですが、そういうのはなるべく目に入れずにガマンしてして、よーやく観られました。女の子転げまくり映画。
 以下ネタバレ避けられませんので未見の人ゴメン。
 タイムリープっていうのが、ほんのちょっと過去に行く、だけに徹底してました。助かるはずのない踏切事故から助かって、おばさんから言われても、タイムリープなにそれ? だったけどふと自分で試して「飛べんじゃん」って真琴が気づいて(この軽いセリフがまたいい)、それからはもう調子こいて飛びまくって転がりまくってぶつかりまくってタイムリープしまくるんだけど、せいぜい数日。ときには数時間。んで何をするかと思えばしょーもないこと(冷蔵庫に残ってるプリン食べたりカラオケ時間延長したり)の繰り返し。この、繰り返しってのはもちろんギャグの基本中の基本なんですが、それをなんともテンポよく見せてくれてて実に気持ちいいんですね。これで映画そのものに“乗せられ”ました。
 んで行き当たりばったりなタイムリープばっかやってるうちに真琴も自分が何をやっちゃってるのか気づきます。目的もって(告白無かったことにとか友達への告白成功させるためとか)に使うところは、これはタイムパラドックスなんて大げさなものじゃなくて、パズルを解いていくような感覚。そしていよいよタイムリープじゃ解決しない、どうやってもダメってところで、同級生の千昭からの電話。ここで物語がだーっと加速するんですが、すでに前半のギャグ部分で乗せられてしまったヤツとしてはもう引きずり回されていくしかないんですよ。主人公といっしょにラストまで走り回って転がっていくしかない映画。そうとわかってても泣きそうになっちゃう映画。あー、あの主題歌流れるタイミングは反則よ反則。でもしょうがない、そういう映画。背景がキレイだし、登場人物ほんとによく動くし、レイアウトも素直でいながら効果的だし(河原のシーンのタテとヨコとか)、もう評価すべき点はいくつもあるけど、やっぱり練り込まれたシナリオとコンテが、この映画を面白くしてくれたいちばんの勝因じゃないでしょか。
 ところでこの女の子の転げまくり映画、思い返してみると真琴がほんとうにケガしちゃうのは一回だけ。タイムリープじゃなくて、功介たち助けるために全力疾走したときだけなんですね。自分的にもいちばん印象に残ってるのが、あの場面です。

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