《↑戻る》

2006/04/08

 掲示板いじりました。perlすっかり忘れてました。なんてこった。

2006/04/04

 異動だよーといった次の日にやっぱやめとか勘弁してください。もうほんとに。

「砂漠の惑星/スタニスワフ・レム 」(bk1)
砂漠の惑星 著者の訃報(asahi.com)に接しまして。手元にないけど記憶だけで書きます。間違いあったらすんまそん。
 「エデン」「惑星ソラリス」に続くコンタクトもの三部作といわれてる(だったよな、たしか)作品。残念無念なことにすでに絶版の模様。ワタシは青背あさってた高校のときに読むことが出来ました。あー、すんげえ面白かったよなー。ある意味、嗜好をのベクトルを決定づけた一冊でもありますよ。
 序盤の宇宙船遭難の謎解きから、“砂嵐”の正体とか進化の可能性の議論だとか“砂嵐”との対決とかでぐわーとSF風味満載で盛り上がり、だけどラストは敗北であり、しかも同時にそれは希望を見いだす勝利でもあるというヒネリ具合がたまんない。読み終えたあとのたしか訳者の後書きで、原題が「無敵」だと知ったときはねえ、もー、こりゃすげーの読んじまったよどーしよーとか思いましたよ。ええ。
 三部作に通底するテーマとしては、コンタクトする異質なもの、あるいはコンタクトそのもの。もちろんこの観点でもじゅうぶん読み応えある三作ですが(あ、「エデン」はディストピアものとしても秀逸ですね。これは余談)、とくに「砂漠の惑星」でワタシのツボを打ち抜いたのは、っていうかツボを新たに作っちゃったっていった方が正確ですかね、敗者の勝利、みたいな物語だという点。これ以来、嗜好の一角に確実にすり込まれているのでありまする。

 などと記憶だけで一気呵成に書き殴ってしまったついでに負け犬物語(おい)を列挙してみるココロミ。

「砂漠の惑星/レム」
 というわけで第一位はコレ。「最大出力が必要だ」 ってのはたしか船長が主人公の制止ふりきって無人戦車を突入させるときのセリフなのですよ。これがもう燃える燃える。
「城塞/司馬遼太郎」
 大坂の陣が題材の歴史もの。文庫だと上中下の三冊だったかな。で、下巻になるともう大坂方の武将が何人も活躍しちゃあ討死しての繰り返しで敗北アティテュード(なんだそれわ)てんこ盛り。それから合戦自体には勝った関東方で視点の人物でもある小幡勘兵衛にしても、乱世に求めた夢を逃した敗者なんですね。んで、モロモロの葛藤を「夢醒メタリ」の一言で昇華するのが。うひー。
「暴走機関車(映画)」
 ラストは神認定。全滅オチじゃないんスよ。あそこでああやって独りで突っ込んでくからこそ傑作だと。

 成分分析したらワタシの半分くらいはこの三本で出来てるんじゃないかな。そんな気がする。


Copyright くわたろ 2006