《↑戻る》

　今月いっぱい積読しっぱなしのヨカン。

　これからは金券ショップでバスカード買います。たとえ50円でもッ。

「Variante 1／杉基イクラ」(bk1)

　ネット書店でも画像みてカートに入れたんだから、まあ表紙買いといえなくもない買い方をした一冊。
　両親が惨殺され、自分もそのそばで左腕ばっさりやられて死体になってたはずの女の子。蘇生したけど、その左腕は異形の化け物「キマイラ」になっていた……。というので、さいしょは寄生獣かなーと思いましたが、その左腕ってのが（女の子が危なくなったときとかに）変形したりするけど、1巻の時点ではまだ物言わぬケダモノなので、さいしょから明確に意識をもってた寄生獣のミギーとはかなり違う。むしろ、その膨張する腐肉みたいな変形っぷりは、AKIRAの鉄雄みたい。兵器として利用しようとする勢力とかさっそく出てきたりしてて、単純なバケモノ同士のスプラッタ以上のものになってくれそうな予感。期待していいのかも。

　正月休めないかも。げしょ。

「洪思翊中将の処刑／山本七平」(bk1)

　古書店で入手。かなり前から探してたんで嬉しー。本文中にもありますが、これは伝記というのとはちと違う。関係者へのインタビューや裁判記録の丹念な読み込みから生前の洪中将の人物像を掘り起こそうというのはもちろん伝記としてのアプローチですが、やっぱそれだけでなく思想家山本七平としての旧軍、あるいは日本的官僚組織に対する分析という方向にも大きなウェイトが。
　洪思翊（こうしよく）という人についてざっというと、1889年生まれ、日韓併合前に留学生として来日、その後は陸士、陸大と進んで中将まで昇進。敗戦時はフィリピン方面を担当する第十四方面軍の兵站監。ただ、この最終ポストが戦犯として処刑されることにつながった（占領地で起きていた捕虜虐殺事件に対する監督責任を問われたものだが、事件の起きた収容所には中将自身の権限は及んでいなかった）という、悲劇的な運命をたどった人です。
　韓国出身でかつ帝国陸軍軍人であった洪氏が忠誠の対象としたものは何か。思想家山本七平のたどりついた結論は「自らの決断への忠誠」です。なにしろ、韓国では日韓併合をはさんで四度にわたって軍そのものが解体されるのを間近にみつつ、大日本帝国の軍人として任官し、最期はそのために刑死し、しかも自らの戦争裁判では一言も発せず死を受け入れた洪中将にとって、天皇とか国体といった当時の日本人が無意識に絶対視していたテーゼさえどれほどの意味をなしていたか。洪中将の内的基盤はやはり自己に内在するものでなくてはならなかったはず。
　その生涯をおもえば、時代がかった言い方かも知れないですが、烈士というほかない人物。それだけに読み終わって思うのは、この人に生きていてほしかったということです。

　Firefox 1.0、ようやっとリリース。さて、拡張いれなおさねば。

　風邪っぽいんで薬飲んで積読消化。

「robot 1／村田蓮爾責任編集」(bk1)

　村田蓮爾責任編集って謳い文句でフルカラーな一冊。まえにもFLATとかありましたが。今回も絵の達者ないろんな人が短編描いてます。でも8ページくらいなんで絵を“観る”ってぐあいになっちゃうんだよなー。そんな中では、百合っぽい「Picnic／鳴子ハナハル」と、伝奇ちっくな「せどうか／長澤真」の二つが短いなりにまとまってるのでよかったです。

「GUNSLINGER GIRL 4／相田裕」(bk1)

　ガンスリらしく淡々とヒドい話がつづく第4巻。なにげにトリエラがメインの話が多めですが、これはやっぱりトリエラ・ヒルシャーのコンビがいちばん動かしやすいってことなんでしょうか。表紙になってるクラエスがメインの話は4巻ではひとつだけ。しかも死んだ担当官ラバロとのエピソード（たしか2巻）を読んでないとワケワカメでしょうが、まあ読んでしまっていた人間としては、キャンバスに向かうと条件付けで忘れているはずの川釣りの絵を描いてしまうクラエスの“業”に降参してしまうのです。あう。

「ピルグリム・イェーガー 4／作 冲方丁 画 伊藤真美」(bk1)

　アデールとカーリン二人がついに教会に乗り込む第4巻。悪魔憑きの免罪符を相手の大立ち回りがなんともかっこいいです。広げまくった風呂敷（３０枚の銀貨とか）もそろそろ収拾されそうで次巻が楽しみ。

「バイオメガ 1／弐瓶勉」(bk1)

　重力子放射線射出装置ィィィは出てこないけど、東亜重工が出てきますよ。うはー。ということで「BLAME!」との繋がりもにおわせてくれる新作。舞台は火星からのウィルスが蔓延しようとしてる西暦3000年の地球。またでっかい建物ガンガンぶっこわしてくれますことを期待期待。