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2004/08/17

 行ってきましたです、コミケ。だけど三日目は雨降ってまして、傘さして並んでるだけでバテまして、そんなこんなであまり新規開拓できなかったのが残念。ところで船の科学館で展示してた二式大艇って撤去されちゃったのですね(鹿野基地史料館に譲渡だとか)。ビッグサイト行くたび、ゆりかもめの上から見てるだけだったけど、なくなっちゃうと寂しいな……。
 以下、購入物件。基本的に無断リンクですが不都合ございましたらお知らせください。なお未読物件のちゃんとした感想はまた後日ということで。

「COLONIZATION PRACTICABLE #6/POIESIS(山崎大介)」
 PD本。わーお、またもPLD戦ですよ。前号のセルマにつづいて今度はエイミーたん。ただ、盛り上がってるところなんで、6ページだけってのがちょっと残念。
「Skyscraper/can't HUE(野良赤次,hm)」
 斑鳩本。色も黒いしオハナシも暗いですが、そこがイイ。
「GLORY 第18号 アパッチ先住民戦争/ワイルドバンチ」
 毎度買ってる軍装本。今回のは19世紀後半の開拓時代の米陸軍。斥候として陸軍に入隊した先住民(Indian Scout)の被服ってのはかっちょいーですのう。ちなみに表紙はアパッチ族戦闘酋長ジェロニモですよ、奥さん。
「宇宙の傑作機 No.7 アリアン5/風虎通信(松浦晋也)」
 (未読)名機アリアン4の後継機、アリアン5を特集。
「地図からはじまる物語/Progressive
 (未読)「地図を手に入れた」の一文から始まる短編小説八作の競作。
「ギャルナフカの迷宮/Progressive(小川一水)」
 (未読)同じく「地図を手に入れた」の一文から始まる小説。
「PANZER MAID Extra2/Night-Marchen(村山慶)」
 戦うめいどさんなコピー誌2冊目。今度は“飛行スカート”で“空挺降下”であります、ハラショー。
「Carnation,Lily,Lily,Rose/突撃蝶々(山名沢湖)」
マリみて本。短編いろいろつめあわせで60ページ。蔦子さん短編がすばらしー。
「Xeno emission E1/CHOCOLATE SHOP Float(麦谷興一 他)」
副題が“麦谷興一コンセプトアートワークス”ってことで、ゼノサーガのVXとかKOSMOSの設定画だったり蘊蓄だったり。
「紙なき死/CHOCOLATE SHOP Float(CHOCO)」
こっちはCHOCO名義のR.O.D.本。やたらえちぃ表紙ですが、内容はTV版26話ネタの健全本。アニタちん大活躍。
「虹の蛇/むらかわみちお党(むらかわみちお)」
カラー画集。綴じずにA4コート紙印刷のを紙袋に入れた形態での頒布。わー、冨士見版「Ringlet」の表紙絵があるよ。
「Shooting Star Strikes Slowly/Acid Solt(鈴見敦)」
 願いを叶える星の実(流れ星)の守人をやってる女の子のオハナシ。オチまできれいにまとまってて16ページ、今回買った中では、いちばんマンガとしてこなれてると思います。
「あやちか 3/山下組(山下真守)」
 いつもの、あやちゃんとちかちゃん。だけどあやちゃん倒れて、次はどーする。
「tirari communication/Left side(左)」
 鉛筆画32ページ。メイド服デザインコンテストーとかやっちゃう若領主様と振り回されるめいどさん。
「ケミカルガーデン/モホロビチッチ不連続面(空条HYO太郎ヲ)」
 コピー誌。“放課後の理科室”とか“ケミカルガーデン”とか、個人的にはひっじょーに懐かすぃーキーワードであります。そんな設定での学園物短編。
「空条HYO太郎ヲ的実験劇場/モホロビチッチ不連続面(空条HYO太郎ヲ)」
 旧作の合本。
「KITTE HATTE 露日友好/ボストーク通信社(速水螺旋人)」
 半分はいつものネタ帳、もう半分がモスクワでのコミックイベントのレポート、というかもうただの旅行記ですが、これがすんごく楽しそうますのですの。
「灰羽連盟脚本集 第壱巻/むてけいロマンス(安倍吉俊)」
 アニメ第一話の脚本と、メインの六人の設定画。第一巻ってことで、二話以降の脚本も出す予定とのこと。
「げんしけん メバエタメ/まるちぷるCAFE(なかせよしみ)」
 タイトル通りのげんしけん本。ところで部室にいる斑目のカットにかぶさってる「オタクでいること」って詩の最後のフレーズ“鋼鉄のようでなければならぬ”ってのがデジャヴだったんで検索してみましたが、これって石原吉郎の「花であること」を、オタクで置き換えたのですね。や、ぴったりだと思いますよ。
「少女と活字 TYPE and DAUGHTERS/平均律(在原晃士)」
 再版してたので購入。欧文書体の擬人化っつーか女の子化。無理矢理な取り合わせなのに、読んでみるときっちり調べてあることもあってナゼか納得してしまう本。Futuraとか、シンプルで好きですなー。
「対/AQUARIA(すいでんげつ)」
 2001年に休刊になった「MANGA絶対満足」で連載していた4ページ×5編を改稿したもの。ムネの描き方がえちぃです。
「「2×2」Sistermaid Twins!!/こもれびのーと(ものみもみじ)」
 喫茶店にいるめいどさん姉妹が主人公のギャグ本。
「KUNIUMI/萩野屋(萩野谷タケヒト)」
 国生み神話をネタにその他いろいろまざったファンタジー。78ページとけっこう長め。
「Yu・Me・Wa・Ta・Ri/(こびゆうん)」
 短編。人の夢を行き来できるという女の子がバクを退治したりしなかったり。フラットな絵が独特というか。
「ショーダウン!/プロペラ(はしもとしん)」
 脱力な絵が気持ちいいマンガでした。どう脱力かは作者のページでどぞ。

2004/08/08

 寝転がってPC使いたいけどサブノート買う金はないのでサブキーボード(おい)、ってことで休出したついでにUSB接続のTK-U77MPBKってやつを購入。使ってみましたが、案外かたいキータッチです。慣れるのにしばらくかかりそう。

「黎明の双星 1(bk1) 2(bk1) 3(bk1)/花田一三六」
黎明の双星 1黎明の双星 2黎明の双星 3 たまにはノベルズとか。
 アイルランド史に題材をとった小説、全三巻書き下ろし。長く隣国リュベリオンの支配下にあったシャムロック、その独立運動の初期に大きな足跡を残したリィーン・ランカスター、ダグラス・オニールの二人と彼らを巡る様々な人物の列伝、といったぐあいに話は進みます。架空の世界って設定ですが、わかる人にはすぐにわかるでしょう。イングランド→リュベリオン、アイルランド→シャムロック。史実でいえば19世紀から20世紀にかけて、詩人イェイツが活躍したりシン・フェイン党が結成されたりした頃ですね。作中の主人公であるリィーン、ダグラスに直接のモデルがいるのかはわかりませんが(複数の人間組み合わせてるような気がする)、あり得たかも知れないアイルランド史とか考えて読めばいいんじゃないかと。筆致は落ち着いてて、というか落ち着きスギなくらいで、激動期を扱った歴史物のダイナミズムなんてのを期待する人には向かないかも。静かに描写を積み上げていくってタイプの人なんですかね。だとしたら列伝の繰り返しっていう全体の形式はあってると思います。
 ちなみに物語のラストは「聖女祭蜂起」で、史実では「イースター蜂起」と呼ばれてる事件です。ちょうど映画「マイケル・コリンズ」(→感想)につながるところなんで、この小説読んでから映画見るのも面白いかも。

2004/08/07

 書影つけてみました。bk1ブリーダーリンク作成ってcgiのを流用してまふ。

「虚数霊 1/むらかわみちお」(bk1)
虚数霊 1 傑作「Ringlet」の新装版が出たのももうかなり前のような。しかしこれはBIRZで連載中の新作です。めでたい。
 富士山の噴火とその後も続く降灰や酸性雨で廃墟になった東京が舞台、主人公は北千住に店を構える骨董屋の女の子、レナ。思念や縁といったものが、実体は無くともそれに長くさらされてきた物から計測が可能だという世界設定が面白いです。(これの元ネタは皆川ゆかの著作で、想いと現実の関係を虚数と実数の関係に見立てるってのもここからだとか。あー未読なのがすげー悔しい。)で、虚数であるから正負の概念も導入可能で、悪霊憑きとかはマイナスに、逆に慈しまれたもの、愛されたものにはプラスとされます。骨董屋に持ち込まれるものの価値はそういう数値で決まっていると。
 骨董をめぐる一話完結式の連作ということで、もちこまれる古物、それをかつて使っていた人、その想い出、といったところが毎回の話のテーマ。噴火後の廃墟っていう状況も過去への想いをかりたてる方向に。若干オカルトっぽい世界だけど、郷愁さそうようなセンチメンタルな話は私的に◎です。伏線もいろいろはってるみたいで続巻が期待期待。
 追記。低年齢層が主役のマンガで、ときにないがしろにされがちな老人の表情が豊かだってのがこの作品のいいところですね。特に描きおろしの「影を慕いて」に出てくるおばあちゃんの顔。

Copyright くわたろ 2004