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2004/06/27

 なんかまた仕事キツくなってきそうなクモユキをほのめかす電話を受けてしまってブルー。

「NHKにようこそ! 1/原作 滝本竜彦 漫画 大岩ケンヂ」(bk1)
 青春を後ろ向きに駆け抜けてくれた小説の漫画化。原作よりも後ろ向き加減増量ってカンジでしょうか。主にアキバ方面な描写に(少なくとも小説でメイド喫茶はなかったハズ……)。展開の方も基本的に原作なぞってはいても細かいところで順序変えたり独自の部分追加したりしてて、このオハナシの前半部分の盛り上げ(ヒキコモリな主人公佐藤くんのイタタタ描写)にはプラスになってるんじゃないかと。
 ただ、絵がなんというかアキバ的に小綺麗というか洗練されちゃってるなーって絵なんで、これはマンガとしてはもちろんけっこうなんですが、そのおかげで原作にあった魅力のひとつの「いたたまれなさ具合」ってのが消臭されちゃってるのが難といえば難。あと、岬ちゃんの書いた「契約書」の文面が、ちらっと出ただけで全文はまだだってのが気になるなー。アレは後半効いてくるはずなんで。
 というわけで後半の切なさマキシマム怒濤のスピード急展開をどう描いてくれるのか、ちょっと不安ではありますが、続刊に期待期待。

2004/06/20

 Mozilla Firefox 0.9が出てたんで入れ替えました。テーマや拡張の0.9対応状況とかはまとめサイトがくわしいです。

「新世紀エヴァンゲリオン エヴァ&エヴァ2アンソロジー」(bk1)
 イマサラながら買いますた。ゲームのテコ入れのためにか角川から直々に出た、無駄に豪華なメンツ掻き集めたようにもみえるアンソロ本。目当ては「10YEARS AFTER〜電場ゆんゆんアスカちゃん〜/玉置勉強」だったのですが……あー、さすがにエロぢゃない。でも沙村広明のイラスト(目つき悪ーい赤木リツコ様)が拝めたんでよしとします。

2004/06/14

 いいかげん行頭に#すりゃコメントアウトだって勘違いしたCSS書く癖なんとかせい>わし
 というわけで直しときました。すんまそん……

2004/06/13

 HMVのポイントがぴったり50個たまって2000円分になったのがちょっと嬉しい(いくら使ったか考えなければ)。

「エマ 4/森薫」(bk1)
 なんかもう鉄板っつーか、そんなかんじのヴィクトリア朝フェチマンガ。
 エマというヒロインがいる以上、当て馬でしかないはずのエレノアがどんどん可愛くなって(オペラを観てる場面なんざもう……)、でもっていろいろありつつもけっきょくウィリアムとエレノアが婚約ってことになって、そのパーティで、まさかのエマとの再会。ある意味ベタな展開ではありますが、そんなのわかっててもぐいぐい引き込まれる力があります。ダレ場なページなんてひとつもないし。
 あと、もちろんめいどさんの衣装。っていうか、もうめいどさんに限らないですなー、ハロッズで買物する場面とか婚約披露パーティの場面とか、描きたいもの描きつくしてやるってオーラがみなぎっておりますよ。
「やさしいからだ 1/安永知澄」(bk1)
 肉体そのものがモチーフってマンガはあんまりなかったんじゃなかろうかと、そんなことを考えてしまった短編の連作集。
 そりゃまあすんごいエッジな肉体表現これでもかとカマしてるエロマンガというジャンルがあるけれど、このマンガでは性愛よりももっと原初的な、感情に直結した身体感覚とでもいえばいいのか、そういうものを、絵で、あますところなく描いている。それがなんともいえない魅力。
 8話収録の1巻のなかで印象的だったのが、小学生の少女を主人公に「におい」をとりあげた第3話,第4話。寝たきり老人の部屋、母の寝室、手術直後の病室、そして自分から発せられる「におい」。人のにおいが、そのまま死のにおいにつながっていると、頭でなく、それこそカラダで理解してしまった衝撃。やー、こういう表現みせてくれるマンガってのはうれしーなー。

2004/06/06

 SP3の体験版やろうとしたんですが、グラボの能力不足とかで起動もできませんでした。がっくし。

「ヨイコノミライ! 1/きづきあきら」(bk1)
 高校の漫研を舞台にしたマンガ、なんですが、これがオタクの自己言及するときにつきまとう痛さっつーかイタタタさ満載なマンガ。部活と称してオタネタくっちゃべってばかりだった漫研に青木さんというわけありな女の子が入部して、部員達を部誌執筆という一見ポジティブな方向にけしかけて、でも実力無い彼らに急にそんなことが出来るわけもなく、結果彼らのヌルい関係に波風たてていってしまう……というあたりがこの1巻の展開。青木さんいわく「ゴミみたいな」「ただの消費者」でしかない漫研部員たちの何がイタいって、自分たちを『「ただの消費者」以上の何か』であるとまだ信じているっていうところ。ここらへんのプライド完全にあきらめちゃえば、それはつまり、げんしけんなワケでして、イタいに変わりはないけれど笑えもする。でもこの漫研部員たちは妙なプライドやら見栄やらを捨てられないまま、っていうかむしろ一般人より肥大化してて、だからイタい上に笑えない。(いわゆる“厨房”を笑えるのは掲示板だからで隣にいたら笑えない)
 けっきょく“諦める”のも“挫折する”のも経験しなければ獲得できない一種のスキル。そして、それを一足先に得ている(ように見える)青木さんにしても、応援するどころかイタい部員どもを陰から嘲笑しているだけ。そういう底意地悪い人間関係が渦巻いている、裏げんしけんとでもいえそうなこのマンガ。手放しでは笑えないけど気になるマンガであることもたしか。とりあえず続刊もチェックします。

Copyright くわたろ 2004