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2002/08/25

 フリクリコレクターズディスクってのはあくまでアニメのフリクリのファンディスクなようで入ってるイラストの中にウエダハジメのは一枚もなくてちょっと悲しい。

「そっと好かれる/小田扉」(bk1)
 この人二冊目の短編集。商業作品九編、同人作品八編、書下ろし一編収録。バカバカしくクダラなくシミジミとしてもいてすごくいいです。とくにシミジミな短編は好きです。脱力系な安っぽいカンジさえする絵がまた強力です。それに狙ってやってるってところが感じられないのもまたすごい。神原則夫のはまだ読者にどう読ませようとしてるのかわかるけど、小田扉になるともうそれがぜんぜんわからなくって、だから不意打ちくらってしまったり。四人組の強盗の話の「放送塔」なんて、作者の解説によるとパルプフィクションなんだそうですが、たとえロンドンドックスがネタだったとしても、同じように意味不明だけどなぜかシミジミな短編にしてしまったに違いない。

2002/08/18

 ノートの内蔵HDがそろそろきつくなってきまして、映画観るついでに外付けのHD買ってきました。いまさらUSB1.1の40Gという半端な容量に買い物ベタな自分を再確認してしまったり。だけど仮想CD置場にするくらいしか使いみちないしー。
 で、観たってのは先行レイトショーな映画でありまして、これから映画館いこうって人は以下はネタバレ覚悟でどうかひとつ。

ウィンドトーカーズ/ジョン・ウー監督」
 ジョン・ウー監督作品の戦争モノ、しかもサイパン戦。これは観なきゃなるまいよ、ということで三年ぶりくらいにレイトショー行ってきました。まず力作といってよいかと。戦争映画ではあってもジョン・ウーらしいとこもたくさんありました。
 舞台は太平洋戦争、サイパン攻防戦。主人公は二人。海兵隊が解読不可能な暗号だとして採用したナバホ族の言葉を基にした暗号を実際に運用する暗号通信兵(Navajo code talkers)であるナバホ族の新兵ヤージー(アダム・ビーチ)と、彼を護衛するエンダーズ軍曹(ニコラス・ケイジ)。この護衛任務ってのが、暗号兵じゃなくて暗号そのものの護衛でして、つまり暗号兵が捕虜になるのは殺してでも避けなきゃならない。んで、そんな命令を受けたエンダーズ軍曹はかつてソロモン諸島で死守命令に従った結果、部下全員を戦死させてしまった過去を背負っていたりして。
 この作品で、日本軍ってのは強敵ではありますが、あくまで名無しさん。ストーリーは二人が属する偵察小隊の中で展開します。部隊にはナバホというマイノリティであるヤージー以外に、エンダーズ自身もイタリア系だったり、ギリシャ系もいたり、あるいは人種意識丸出しな南部出身者もいまして、そこで物語られるのがずばり、オトコの友情。ジョン・ウーだし。
 基本的に、軍隊っていうマスな組織での戦闘なんで、ジョン・ウー的ケレン味なアクションは抑え目ですが、それでも互いの眉間に銃口くっつけるようにしてのニラミアイとかはやってくれます(M1と三八銃!)。ナイフアクションもあるし二丁拳銃あるし爆発もあるし、やっぱしジョン・ウー。
 で、そういうオトコの友情とかアクションとかやるのに必要な危機的状況を作るためにもですね、敵はある程度強くないといけないわけです。その敵である日本軍ですが、この映画ではバンザイアタックもしますが、かなり火力を使います。歩兵銃以外にも、擲弾筒とか九二式重機とか野砲(75ミリ?)とか、けっこう充実。だからこそ、暗号兵の出番もあるわけですが(支援砲爆撃要請が主任務)、でも島の北部に追い詰められた段階で日本側にまとまった野砲が残ってたのかしらん? まあ友情物語にそこまで求めるのもなんですけど。そういうわけで戦略的な整合性はともかく、兵装・軍装的にはいろいろ出てくるし、かなり高い水準なんじゃないかと思います。
 あとオハナシ的にはヤージーとエンダーズの理解と友情が中心なわけですが、どっちもカトリックではあるけど、ヤージーはナバホの伝統も受け継いでるし、一方エンダーズは神父を殴るような不良少年だったという経歴があります。そんでもって人種的には両方マイノリティです。こういう込み入った設定にも理由があって、特にラストでそれは活きてくるんですけど、同時に単純な設定の戦争映画ってのはもう撮れないのかなというコトも感じましたです。

2002/08/12

 コミケいってきましたです。初。
 会場内の人ごみとか行列とかはまあ電車通勤してれば経験したこともなくはないという程度だったのですが、そこに入る前の入場整理というのが、炎天下遮蔽物皆無の駐車場で一時間待ちなんて状態でして、これはさすがにきつかったです。入場時点で気力半減。もちろん大手に並ぶパワーなし。いろいろまわって探すってのもできませんでした。やっぱし前もってちぇっくしとかなきゃアカンのですね、こーゆーのは。
 で、以下、購入物件。無断リンク敬称略です。

「Evangelion Complex.04/Sounds of Singles
 エヴァ小説本。すっかり更新停止中な身としては同業他社などというキモチは微塵も御座いまセン。「眩惑の海/田沢流涕」が正調学園エヴァってかんじでいいです。収録六編のうち一つは掲載サイトが閉鎖した「すぎゆく夏/けんけんZ」の第一部。
「宇宙の傑作機 No.3 ミール宇宙ステーション/風虎通信(水城徹)」
 ミールの打ち上げから廃棄までの記録。現実がそうだったからしかたないけど実質、故障記録。モジュール増設の各段階での外観イラストが載っててイメージつかみやすいです。
「GLORY 第14号 西部の米陸軍2/ワイルドバンチ」
 南北戦争後に編成された黒人騎兵連隊(第9、第10)の沿革、軍装本。なお映画のGLORYは第54連隊。そういえばラストで"Com'on 54s!"とかいってたような。勉強になりました>売り子の方。
 以上の三つは文章な本です。
「NONO/LOTS(齋藤博人)」
 唯一買った音モノです。四曲収録のCDR。秋発売の羅刹・斬のBGMになるとのこと。
「Cotton 2,3,4/Sally Gardens(紺野キタ)」
 1は未搬入。あう。
 OLの奈月さんと情緒不安定気味な高校生理子さんのお話。完結。いつもながら完成度の高い。
「FRAGMENT、戸川純/エレホン(交野佳奈)」
 FRAGMENTはエイリアン9のかすみ本、戸川純はそのまんま、戸川純とかヤプーズとかの曲がネタ。どっちも元ネタへのリスペクトにあふれていてよいです。目の描き方がいいなあ。今回一番の収穫かも。
「あやちか 1/山下組(山下真守)」
 WEB掲載のとはまた別のあやちか。別といっても、あやちゃんもちかちゃんもやってることは一緒ですが。
「Gothic Lolita daguerreotype/CHOCOLATE SHOP(CHOCO)」
 最後まで服着たままかと思ったのに(何が)
「KITTE HATTE 早寝早起/ボストーク通信社(速水螺旋人)」
 8ページの「GROUND ZERO FRONT」は核戦争戦車マンガ。うはー。いや、ネタ帳形式もいいけど、やっぱマンガにしてくれるとウレシサ倍増。
「オールドホームの灰羽達 1,2/むてけいロマンス(安倍吉俊)」
 アニメはどうなるんだろう、ってことで予習を。
「赤い牙 1」
 アフタヌーンな面々二十人による合同誌。中合作?
「空中楼閣 2,2.5/東京ポンポン堂(高橋慶太郎)」
 2はオフセで2.5はコピー誌。どちらもアフタヌーンシーズン増刊で連載中の「Ordinary±」のイラストなど。もうじきめがねさんが登場らしい……
「滅菌ドレープ・極萌え、カンクラRMX/東京ポンポン堂横浜店(なつき。)」
 前者はカット・イラストなど。指がステキ。後者は「かんそうくらげをはこぶこと」という話の再編集版とのことです。アフタヌーン増刊に何度か載った短編ではフシギ系なネームが印象的でしたが、これはどっちかっていうとシミジミ系でしたです。

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