その題目の性質上、年初にまとめているべきアンケートであるにもかかわらず、集計するのが十月にまでずれ込んでしまってこりゃいったいどうするよってなあんばいですが、しかし、ここに記録としてとどめることにはきっと意味があるかもしれなくもなかりせば以下略。
以下は 2002年12月16日 から 2003年9月17日 までの発言から抜粋。ログでは vol. 33 に相当します。
投稿日 12月17日(火)01時22分 投稿者 くわたろ
えー、気を取り直して。
恒例の年末年始企画、やりたいと思いまふ。
とはいっても今年のワタシは読書量ってのががたーんと減ってしまったもんだから挙げにくいです。ですので皆様、収穫ブツの御教授を切にキボー。
とりあえず読みきりのマンガで印象に残ってるのを一編。
「ヴァニラ/灰原薬」女の子を連れた脱走兵の話。女の子のセリフがすごーくよかったってのを覚えてます。
投稿日 12月21日(土)04時39分 投稿者 相田紘一
読んだもの
西尾維新「クビキリサイクル」
あー、最近の推理小説は毀れてしまったようで……正直推理小説としてはどうでも良く、中で語られる天才論もどうでも良く、でも三つ子のメイドさんとか請負人の人とかは萌えました。時代は萌えと青さと衒学趣味なのか。現代推理小説のひとつのエッジと云う事で。
山之口洋「オルガニスト」
美の究極に取り付かれ殉教するオルガニストと、才能に恵まれない為それに憧れつつも傍観者たる事しか出来ない主人公の対比。オルガンという楽器が持つ表現の多様さと、それにより見出される唯一普遍の真善美への執着と確執。普遍的なテーマを美麗でしたたかな語り口で語って見せた佳作かと。同作者の「われはフランソワ」共々イチオシです。
北森鴻「狐罠」
魑魅魍魎が徘徊する古美術業界。ブローカーである主人公が贋物を掴まされた事をきっかけにはまり込む、贋物作りの世界。何処までも奥が深く、そして昏い、陰質の魅力と求道に、引き込まれそうなな恐怖を覚えますた。
秋山瑞人「猫の地球儀(1)(2)」
世界に対して意地を貫き通す事、自らの物語を他者に押し付ける事/期待する事についての物語。シビアで直截的ですが、完成度は高いです。後、猫好きの方もどうぞ。同作者の「イリヤの空 UFOの夏」共々ラノベでイチオシ。
広江礼威「Black Ragoon」
見た感じ伊藤昭弘系列なんですが、若干演出の文脈が違い、しかも高水準な所が注目度高く。非常にこなれた、出来の良いバカ漫画です。二挺拳銃マンセー。
熊倉隆敏「もっけ」
曰く言い難い距離感のあるマンガです。自他、此岸と彼岸、そうした物の狭間で如何に巧くやりくりしていくか、みたいな教訓話みたく読めました。
見たもの
映画「ブラックホーク・ダウン」
これはくわたろ様が詳しく語っておりますので。異質な論理、をあえて前面に押し出すのはリドリーらしいなと思ったという程度で。
映画「マルホランド・ドライブ」
現実と夢、過去と現在、それらが怪しげなガジェットによって結び付けられ、対を成しつつ複雑に絡まり合う超絶技巧シナリオ。幻惑の小宇宙への路、マルホランド・ドライブ。そしての彼方に見える、哀しくも嫌すぎる恋の物語。デヴィッド・リンチ渾身の一作ですた。イチオシ。
アニメ「機動警察パトレイバーWXIII」
これでもか、と云わんばかりに積み重ねられた緻密な伏線と演出により、冴子の狂気や久住の鬱屈――東京という「現実」に踏みにじられ、救いを求める相手も無い、分子化された人々の悲哀がひしひしと伝わってきますた。
ところで、海からWXIIIが上がってくるのをウォーターフロントで自衛隊が迎撃する辺り、「異界の者」「まつろわぬ者」であるWXIIIを、東京という「現実」に侵入させない為「此岸」と「彼岸」の境界線で防ぎとめ、そして「祓う」一種の宗教儀式にも見えたのですが。「石神伝説」とかと重なって見えました。
映画「ロード・オブ・ザ・リング」
映画ゆえの限界はあるとは云え、丁寧で愛あふるる映像作りに感涙しますた。PJマンセー。
映画「ヴィドック」
エイゼンシュタイン風カッコマン悪漢紳士映画。ジェラール・ドパルデュー萌え。モンタージュ技法サイコー!
映画「ジェヴォーダンの獣」
史実風ホラーに見せかけたフレンチボンクラカンフー映画。萌え。
長文申し訳ないです。
では。
投稿日 1月12日(日)06時58分 投稿者 相田紘一
良い一年となりますように。
作業の間を縫ってカキコです。
新年早々、「エマ」買いました。
イメージとしてのロンドンの姿もなかなかでしたが、キモはやはりメガネなメイドさんです。
#ご主人様もとても宜しかったですの。
あ、つづり間違えてました>「Black lagoon」
個人的に好きなのはやっぱロベルタです。しかし最強はバラライカ様かと。スチェッキンのフルオートで狙い撃ちが出来るなんて(汗
あ、相田裕「GUN SLINGER GIRL」も追加しなくては。
では。
投稿日 3月25日(火)14時04分 投稿者 kuya
もう3月も終わろうとしていますが…(遠い目)
まだよいでしょうか?
___
2002年は「失われた一年」という感じで本当になにもない1年でございましたです。忙しいって字は解字をすると心を亡くすって書くのね。(はあと)
あと竹易てあしの「おひっこし」にでてくる眼鏡の女性があずまんがの「よみ」にみえて仕方がないのですが仕方がないのでしょうか。
>読んだもの
「ふたつのスピカ」柳沼行
木星にはいつ行くのですか?←ちがう
というかここでも「宇宙」はノスタルジーなのですね。
>見たもの
「NHKスペシャル」の再放送
よーするにこういう時間帯に毎日帰宅していたわけです。
ダメですかダメですね。でもある意味正解だったかも。
「tokyo.sora]
ゆる〜い妄想映画。
でていた女優さんをだれも知らないわたしはどうすればいいですか?
「千年女優」
やはりあの「駈けていく」シーンが圧巻でした。
ビバ泣きぼくろ!!
「キプール」
車に乗って日常に帰って行くシーンが心に残りました。
というかあの絵の具が日常なのか?
>聴いたもの
「ワールドカップ」
…月に人間が行ったり、戦争が生中継される時代に自国で開催される大会をラジオで聞く私っていったいなんなんでしょうか。
「シーチェンジ」ベック
好き
「ママレイドラグ」ママレイドラグ
好き
「サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態」ナンバーガール
なぜだぁぁぁぁぁぁ!!
では
まっせぶはしねいどがよいかんじです。
まっくはもんだいないです。
しーしーしーでぃーはいったいだれのためなんでせうか?
投稿日 9月17日(水)00時35分 投稿者 くわたろ
もう9月。
なーんにもできませんでした。
これからもできるかどうか。
言い訳できないくらい情けない状態で、しかもこれからもこんな感じな気配なんですが、とりあえずページ閉鎖は考えていません。閉じても閉じなくても同じような状態でなおもだらだら閉じずに続けます。覚悟しろ(謎)
で、とりあえず半年以上も経ってますが2002年の総括を。
「灰羽連盟」
前半は箱庭のようなグリの街。後半はその中に生きる灰羽たち。
創り込まれた設定、それに応えた作画。脚本も声優さんの演技も(特に後半は)どんどんよくなっていった。いいもの見せて貰いました。世界観やキャラの行動原理とかは若干病的というか閉塞的なところがあって人に勧めにくいんですが、そこがツボというヤツもいるわけで。私のように。
いまでもDVD見返したりしてます。
「天になき星々の群 フリーダの世界/長谷敏司」
これももう何度も読み返したりしてます。
アリスにもフリーダにもそれから他のキャラも、美点だけとか醜い点だけっていうのじゃなく多面的な描写がされているのがリアル(ライトノベル的な昂揚感はその分減るけど)。だから群集心理とか実に上手い。
ラストのエグバード解放、1945年のパリ解放を思わせるような歓喜の場面で、ひょっとしたら作者はラ・マルセイエーズBGMにしながら書いていて、だとしたら、それが実は血生臭い暴力的な詞だってのも知った上で書いたんじゃないかと。でなければP285の「鈍い痛みを感じるだろう」なんてコトバは書けないはず。
えー、漫画については資料散逸につき挙げられません(涙)