やさい通信
2008年2月8日(金)
福富りえ子
八王子市東浅川553
TEL: 0426-68-3501
E-mail:yasai@din.or.jp 
Home Page: http://www.din.or.jp/~yasai/
 

本日の「私のやさい畑」は、下記の6品目です。 
   小比企町の鈴木さん   
    館町の田中さん    
ねぎ
大根
ターサイ
サラダからし菜
小かぶ
小松菜


再度 鈴木さんのメッセージ


いつも野菜をご利用いただきましてありがとうございます。
今年の秋冬大根は、昨年秋の高温障害により、いつもの様な大根が採れませんでした。根部がコブ状にふくらんだり、ス入りになったり、穴が空いたりと症状は様々です。その本数が多い為に、一部を切り取って出荷させていただきたいと思います。よろしくお願い申しあげます。  鈴木農園


 川町の高橋さんからの「おたより」に意を決し再度大根を入れることにしました。国立の方の小さな団体さんは、鈴木さんの野菜のみでセットを作っているようです。ですから、切った大根なども当然のように組まれているようです。「やさい畑」さんは、もう止めておいたほうがいいという鈴木さんの言葉に安堵して1回限りにしました。

 しかし、「一部切り取っての出荷大賛成です。食べられるところは食べたいです。又食べるのが当然と思っています。自然食とはそう言う事と理解していました。例えば半分、三分の一であろうと、このシーズンの大根はたべたーいです。」この高橋さんの言葉はとても嬉しかったのです。

 皆様が同じお考えとは思いません。「やさい畑」に都合の良い意見のみ尊重すると言われましてもご批判は一身にお受けいたします。しかしながら老婆心と思い聞いて(読んで)くだされば、ありがたく存じます。

 日本全国何処を捜せば、切り取った大根を堂々と出荷する生産者が居るというのでしょか。良い物だから、切ったてあろうとなかろうと、食べられるものは食べて欲しい、その論理に失われていたものがよみがえってきます。

 食べ物を粗末にしてはいけない、ご飯は一粒たりとも捨ててはいけない、お百姓さんが一生懸命作ったものを捨てると罰が当たると祖父母や両親に言われる続け、茶碗に付いた米粒も残すことはままならなかった子ども時代がよみがえります。

 「ご馳走様でした」「茶碗にご飯粒が残っているでしょう」「このくらい良いじゃないの」「これが食卓に並ぶまでに何人の人が手を掛けたと思う、一生懸命に作ってくださったのもを粗末にしてはいけない」こんな会話が我が家だけでなく、何処でもあったことと思います。

 片づけの時、しゃもじに付いた米粒を手で一つひつ取っていた母の姿、親類縁者、伯父、叔母等が来訪したとき、食事の後、ご飯茶碗にお茶を入れて最期に飲んでいたのを思い出します。これは物言わぬ規範です。

 自給率40%と言っていましら、いつの間にか39%ですか。自給率を上げる構造を足下から構築したいと「やさい畑」を運営している身に空しさを感じる数字です。

 今回の中国産冷凍餃子の事件は、5才の子を可哀想な目に遭わせてしまいました。その子の親は、我が身より子を案じ、毒を与えてしまった結果になり、どんなにか苦しい思いをされているかと思うと自給率を高められない責任を感じます。気が付けば中国に頼らないと食料が満足に行き渡らない仕組みになってしまいました。

 スーパーに行くと冷凍食品がいつも定価の4割り引きだの5割り引きだのと並べられています。原材料より安い加工食品がどうして出来るか不思議でしたが、中国産だったのです。人件費や原材料の安いところで生産して販売しているから、廉価で出来るのです。

 貴重な国産大根です。熟察の上、社会の流れに逆行している大根お召し上がりください。これが本流となることを願ってお届けいたします。