やさい通信
2006年4月21日(金)
福富りえ子
八王子市東浅川553
TEL: 0426-68-3501
E-mail:yasai@din.or.jp 
Home Page: http://www.din.or.jp/~yasai/
 

本日の「私のやさい畑」は、下記の5品目です。 
   小比企町の鈴木さん    
     館町の田中さん       
ねぎ
のらぼう
根みつ葉
レタス
小松菜


レタス


 4月になっても肌寒い日が多い感じがします。畑よりも漁場が大変困っているようです。水温が低くて魚があがらないという連絡ばかりです。たった今も金沢から電話でボイルホタルイカが取れない、価格が5倍に跳ね上がって水産加業者は悲鳴をあげていることでした。

 何とか注文分を確保しようと必死になっている様子が伝わってきます。仕事をすると赤字になる状況だそうで何とも言いがたい気持ちです。

 レタスは若いレタスです。玉レタスを若いうちに収穫したものです。

のらぼう


 一般市場にはほとんど出回っていないので知られていない野菜ですが、1700年代ごろから栽培されていたらしいのです。青梅や八王子方面、川崎などが産地です。とうが立つといいますが、のらぼうはとうが立ったのを収穫します。葉が萎れやすいので輸送にむかない野菜です。地域に根付いて育まれてきた野菜といえます。

 おひたし、和え物、炒め物、みそ汁の実、炒め物などで食べます。ほとんどくせがない野菜です。

 アブラナ科の野菜は普通は自家受粉が出来ないそうですが、のらぼうは自分の雄しべの花粉で実をつけてしまうそうです。それが幸いしてと言っていいのか雑種が出来にくいそうです。他と交配しないのですから、遺伝子組み換えの他の菜種と交配する心配がないということです。

 今心配されていることは自分では遺伝子組み換えのものを植えなくとも、他で植えれば交配して広がってしまうということです。のらぼうはそうした心配をしなくてもよい野菜なのです。



 桜の花びらを浴びながら歩いて事務所に来ていますが、半分以上散ってしまいました。よその会社の桜ですが毎年、華やかな気分にさせてくれます。バスの窓から見る桜の美しさも格別です。いつも本を読んでいるかご近所の方とのコミュニケーションを楽しんでいる車中ですが、この時期はバスの窓の外に目を凝らして感嘆の声を上げています。

 毎日同じ道ですが季節による移ろいは、詩人になったような気分を味合わせてくれます。この魅力的な風景を未来に伝えたいとしみじみ思います。教育基本法改正に関して愛国心云々と報じられていましたが、私などは愛国心という言葉は狭いと思います。地球を愛する気持ち、世界を大事にする心、そんな言葉の方が好きです。

 誰もが自分の住んでいる所が大事に決まっています。自分の住んでいる所を大事にし過ぎますと、他はどうでもいいという考えに繋がりかねません。自分の住んでいる所は大事です、自分も家族も友人も住んでいるからです。

 しかし見知らぬあなたの住んでいる所はあなたとあなたの家族、友人が住んでいるので、私の住んでいる所と同じに大事です。自分の国、他の国ではなく、自分の住むところ、あなたの住むところです。

 平和はそうして作られます。毎日見慣れた風景を毎日眺められる幸せを大事にしたいのです。1本の木に淡いピンクと濃いピンクが同居して咲く八重桜?が自宅近くの交差点の家にあり毎日、楽しませてもらっています。

 のらぼうは秋に植え寒い冬を越して春の訪れと共に地域に根付いて育つ野菜です。流通技術が発達しても大量生産に組み込まれずに綿々と続いています。きっとどこの地域にもそんな野菜や文化があるに違いありません。大事なのは地域と地域です。