やさい通信
2005年5月30日(月)
福富りえ子
八王子市東浅川553
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本日の「私のやさい畑」は、下記の5品目です。 
     小比企町の鈴木さん        館町の田中さん    
ねぎ
大根抜き菜
サニーレタス又は青梗菜
きぬさや
スナップエンドウ

きぬさや


  事務所のテーブルに置き忘れられた萎びた今井浜の甘夏一つ、捨ててしまうのは勿体ないと皮をむいてみました。びっくりです。萎びた皮の下から、瑞々しい身が出てきました。熟成?されて味ののった甘夏を思わず堪能しました。呼吸しているのですね。皮が身を守っているのかも知れません。

 忘れ去られた甘夏が皆そうなるわけではありません。うまく全体が萎びないで腐りが始まる場合もあります。しかしワックスかけて磨かれた甘夏だとそうはいきません。皮はつややかでも中は萎びてしまいます。

 朝、仕事始めに食べた萎びた甘夏に感動して今日の「やさい通信」書き始めます。

 余談ですが今井浜に行ったとき、猿やイノシシが甘夏やニューサマーオレンジを食べて困っているという話を聞きましたが、その時、猿もイノシシも皮をむいて食べるということで驚嘆した覚えがあります。5月の連休明けの週の「やさい通信」に書きましたのでご記憶の片隅に残っていらっしゃるかもしれません。その話をぶぅふぅうぅ牧場の中嶋さんにしましたら、豚も皮は食べないと言ってました。

 皮には苦み?があるのでしょうか。人間は工夫してあく抜きして皮で美味しいマーマレードを作ります。人と動物との分かれ目です。

 ところできぬさやです。先の雹で痛めつけられたきぬさやですが、すっかり立ち直りまして登場です。

 スナップエンドウ


 短い時期しか食べられない野菜ですので充分味わっていただきたく毎週入れております。今週あたりで最後かも知れませんが、状況によってはもう少し取れるかもしれません。きぬさやとスナップエンドウどちらも鞘ごと食べるエンドウで似た仲間ですが、食べ方を工夫くださって召し上がっていただければ、味は全然違うものなので、季節感を充分享受することが出来ます。

 大根抜き菜


 川町の高橋さんからです。大根の抜き菜の食べ方です。細かく刻みにんにく、干しエビ、ごまで炒ってふりかけ風に、味は塩、醤油少々、朝食にとてもよく合います。とのことです。朝食をきちんと食べていらっしゃる姿が目に浮かぶようです。幸せは食卓から始まるですね。暑くなるにしたがって葉ものが減っていきます。抜き菜は市場に殆ど出ない野菜です。嬉しい食べ物です。
サニレタス又は青梗菜


 月、火、水がサニーレタス、木、金が青梗菜の予定です。先週、小松菜を予定していましたが曜日によって、トマトやミニトマト、青梗菜に変更になった日もありました。やはり雹の影響がまだ残っています。今週も揃わない場合を考えて曜日を分けて、サニーレタスと青梗菜にしました。


 先週今、読んでいる本を紹介致しましたが、ゆっくり読んで、読み終えました。佐藤優著「国家の罠」という本です。日常的には知り得ない部分、外交という分野の仕事や拘置所の中を垣間見ることが出来ました。筋を通す生き方を貫くという主張の本です。私と考え方は違いますが、生き方や主張を変えられない、別の言い方で筋を通すことしか知らないといってもいいあり方に共感を覚えました。

 あとがきの一節に「今昔物語」の「天狗を祭る僧、内裏に参りて追われること」の物語を取り上げていました。能力のある上人が、誰も治せない時の天皇の病を治したことで、天皇には感謝されるが、面目を潰された官僚僧は、上人に祈祷を依頼していながら、団結して上人を呪い投獄するという話です。

 文明は進んでも精神構造は時を越えて同じだと感じてしまいます。