やさい通信
2005年5月5日(木)
福富りえ子
八王子市東浅川553
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本日の「私のやさい畑」は、下記の6品目です。 
     小比企町の鈴木さん        館町の田中さん    
ねぎ
水菜
きゅうり
ルッコラ
小松菜
サラダほうれん草


きゅうり


 きゅうりは、まだ先だと思っていましたら、気温の上昇で一気になり出しました。本数はまだ多くないので量は少量ですが、気温にあった野菜を早く入れた方が良いと思い先週も急きょネギからきゅうりに変更してお届け致しました。

 きゅうりはサラダやぬかみそ漬け、浅漬け、塩もみ、酢の物、和え物といった類の食べ方が多いです。私はきゅうりのキムチ漬けにめがなくて、ボールに一杯作っても食べてしまいます。乱切りにしたきゅうりを塩で揉んで、水気を切ってキムチの素を混ぜるだけです。きゅりでお腹が一杯になるくらい食べてしまいます。

 出始めの野菜を食べますと何となく嬉しい気分になります。今回もサラダ系の野菜が多くなっています。きゅうりは、主成分の90%以上が水で栄養価が低く評価されていますが、ビタミンA・B群・Cや、カルシウム・カリウム・鉄などのミネラル、食物繊維がバランス良く含まれています。

 きゅりでパックすると良いと言われていますが、美容効果もあり、豊富に含まれているカリウムは体内に蓄積されたナトリウム(塩分)の排出させます。きゅうりの青臭い成分ピラジンは血栓を予防する効果があると言われています。暑いとき体の熱を取り除いてくれますし、1年中市場には出回っているきゅうりですが、やはり食べ時は暑いと感じる季節です。

ルッコラ


 ハーブのサラダ野菜ですが、和え物や炒め物にも使えます。栄養豊かで鉄分、カルシウムがたくさん含まれています。クレオパトラの美容食だったという噂?もあります。クレソンに似たごま風味の味です。サラダ野菜が好まれてサラダ野菜の植え付けが、多くなっています。来週はレタスが出るかも知れません。

 鈴木さんはミニレタスの味が好きでミニレタス専用でしたが、最近はサニーレタスや普通のレタス、サラダ系のほうれん草、からし菜、水菜と色々作付けるようになりました。



 尼崎で痛ましい脱線事故が起きました。百名以上の方がなくなりました。一瞬に人生を絶たれた無念さは計りしれないでしょう。言葉もでません。辛い出来事です。

 何故か昔読んだ山崎豊子の「沈まぬ太陽」を思い起こしました。航空会社の利潤追求至上主義と安全優先の壮絶なせめぎ合いの小説です。小説と言っても御巣鷹山の航空機墜落事故など事実に基づいて書かれたものです。

 利潤追求はいつでも優先され、安全性を主張する主人公は、冷遇された地位におかれるのです。それでも信念を曲げることなく人生を生き抜くのです。政官財癒着構造は不正を揉み消し正義はいつも置き去りかと感じるのですが、主人公の生き方に自分を重ねたりして、共感を持って読み上げた本です。

 正義はいつも通るとは限らない世の中ですが、「沈まぬ太陽」は最後のページで正義が生きていることを示唆します。
 
 今度の事故を「沈まぬ太陽」と重ね合わせたのではありません。事故の報道を見て、小説が思い浮かんだのです。安全性は確かだったのでしょうか。効率が優先された運行ではなかったのでしょうか。

 小説の中に、一人の方が事故で亡くなると、関係する回りの何人かの人をもの運命を変えてしまうというような記述があり、その一行が今だ忘れられないのです。うろ覚えですが、確か、孫一家を亡くした人が、自分の人生は終わった補償金を貰っても孫達が生き返る訳ではない、事故で親を失った子供達の為に使ってくれと四国へ巡礼に出かけてしまう所がありました。
 人は回りと繋がり生きているのだとその時ほど強く感じたことはありませんでした。