やさい通信
2005年3月14日(月)
福富りえ子
八王子市東浅川553
TEL: 0426-68-3501
E-mail:yasai@din.or.jp 
Home Page: http://www.din.or.jp/~yasai/
 

本日の「私のやさい畑」は、下記の5品目です。 
       小比企町の鈴木さん        
  ねぎ     小松菜
  里芋     宮内菜
ほうれん草


里芋


 この冬、最後の里芋です。残りは秋まで保存され、種芋になります。何と言っても今は端境期、思うような野菜が集まらない時期です。葉もののオンパレードです。里芋を入れてかろうじて葉ものオンリーから救われました。

 最近皮をむいて冷凍で売られているのを見かけます。同じ大きさなのが気になります。どうして同じ大きさなのでしょうか。粒が揃って同じ大きさに出来るとしたら、薬品漬け栽培でしょうし、粒が違うのを同じ大きさに揃えてカットしているとしたら勿体ない話です。大小まちまちなのが自然ですが、同じのばかり見ていたら畑では同じ大きさのものが出来るのだと誤解をしてしまう人が出そうです。

 葉ものにしても売っていますのは、丈が大体決まっています。それをいつも見てますと、ほうれん草の丈についてインプットされてしまいます。丈の長いのを見るとこのほうれん草はおかしいと思いがちです。しかし、丈は気候によって伸びがが違うので、長い時もあって当たり前ですし、それが自然です。

 工業製品のように同じ大きさ、同じ丈、と野菜についての概念を植え付けられていることの方が、恐い気がします。

宮内菜


 お馴染みの方にはうるさい説明です。「ミヤウチナ」と読みます。群馬の宮内貞一さんという人が最初に作ったので、名前を取って宮内菜です。

 昭和30年代から栽培されていましたが、宮内菜と命名されたのは、1972年です。からし菜に似た葉なので、一緒に置いて置くとどちらがどちらか、分からなくなります。からし菜と宮内菜はなるべく一緒にセットしないようにしています。ただし、味はからし菜のように辛みはありません。

 宮内菜は「かき菜」です。かき菜とは、春先にとう立ちしてきた芯をかいて収穫する野菜のことです。端境期の食材として昔から珍重されてきました。ビタミンCやカルシウムなどが多く含まれ端境期の大事な野菜でした。今は、ほうれん草や小松菜と葉ものは豊富ですが、端境期の主役として慈しんで召し上がっていただくと、宮内菜も喜ぶかと思います。

クセがないので おひたし、あえ物、炒め物といろいろ使えます。マヨネーズ、練り辛子、すりごま、 醤油をボールに入れて混ぜ、塩ゆでして軽くしぼり水気を切った宮内菜をあえて食べるとなかなか美味 しいです。ゆですぎると柔らかくなりすぎます。鶏のささみの酒蒸やゆでたのを混ぜても良いかと思い ます。辛子がが苦手な方は、辛子を抜いてあえます。  その他、卵とじや汁の実などお好みでお召し上がりください。
 ずっと食の安全より政治駆け引きの方が優先されてきました。今、また牛肉の輸入を巡ってアメリカ から圧力が入ってきています。BSE問題を境に始まった全頭検査が、ゆらごうとしています。今までも 国内で認められてなかった農薬が、輸入の為に規制がはずされてきています。輸入を認めなければ制裁 も考えるなどという圧力でまたも築き上げた安全性が壊されようとしています。  BSEをきっかけに出来た食品安全委員会は、きっちり食べる側にとっての安全確保を優先した結論を 出してもらいたいと思います。アメリカ側の内部からアメリカの検査体制に問題ありという指摘の声も あります。11日に行われた食品安全委員会は、検査の見直しが必要と明言しました。輸入に向けての
伏線でしょうか。心配です。