やさい通信
2003年7月14日(月)
福富りえ子
八王子市東浅川553
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本日の「私のやさい畑」は、下記の5品目です。 
  小比企町の鈴木さん   
     館町の田中さん     
とまと
いんげん
ピーマン
なす
枝豆


いんげん


 いんげんは、食物繊維が多く、ビタミンC、カロチンの多い緑黄色野菜です。アスパラギンやリジンなどのアミノ酸が含まれ独特の旨みがあります。かつては完熟した豆を乾燥させて使われていただけでした。白いんげん、うずら豆、とら豆などはいんげんの仲間です。原産地は中央アメリカ、メキシコあたりで、紀元前から栽培されていたようです。コロンブス以後ヨーロッパに伝わり、若いさやを食べ始めたのはイタリア人が最初と言われています。

 イタリア料理にはいんげん豆がよく使われるようで、生のいんげん豆を使ったリゾットやマリネなどが古典料理としてあるようです。完熟させ乾燥した豆を食べるのと、熟す前の若いさやを食べるのと、一つのものから二つのものを生み出す人間の英知に感心するばかりです。

 いんげんは成育途中の若いさやなので、呼吸も盛んで、水分を発散させます。温度の高い所に置きますとどんどん劣化します。ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れます。4〜5日は大丈夫だと思いますが。堅めにゆでて水気を拭き密閉して冷凍保存もできます。

 私はいんげんを塩ゆでして、しょうがのすり下ろしとおかかをかけたのに醤油をつけて食べるのが大好物です。あっさりとして暑い時にさわやかです。今年はいつもの高生連の根しょうががなくて残念です。もうそろそろ出荷が始まるとは思いますが待たれます。しょうがは本来カビが発生しやすい野菜ですが、ポストハーベストでカビを防いでいる市販品が多い中、高生連のは安心なので、たくさん食べてしまいます。「やさい畑」では根しょうがは、生鮮食品と同じで、冷蔵扱いにしています。

 もう一ついんげん料理の好物は厚揚げと煮たものです。いんげんや厚揚げに味がしみ込むまでコトコト煮ますので、いんげんの綺麗な緑は、醤油色に染まってしまいます。いんげんはさっと塩ゆでしてから煮た方が味がしみ込みやすいです。
 塩ゆでする時、いんげんを入れて、すぐ塩を入れるのか、塩を入れてからすぐいんげんを入れるのか迷いませんか。どちらなんでしょうか。どちらも効果は同じなので、どちらでもいいということですか。

枝豆


 枝豆は大豆の熟していない豆を食べます。いんげんはさやごと食べますが、枝豆は未熟な豆を食べます。たんぱく質やビタミンB1、食物繊維が豊富で大豆にはないビタミンCも多く含まれています。大豆は畑の肉と表現されますが、大豆の持つたんぱく質は、動物性たんぱく質に似たアミノ酸組成のものです。

 収穫して時間がたてば立つほど旨みが減少します。ゆでる直前に枝からはずした方が、おいしくいただけます。枝からはずす時は、枝の下の方、さやを少し切り取る要領で切りはずします。はずしたらさっと洗いボールに入れ、多めの塩を振りかけ手で揉みます。さやをこすり合わせ表面のうぶ毛を取り除きそのまま沸騰した湯に入れてゆでます。柔らかくなったらざるに上げ塩をふります。夏の定番、枝豆の塩ゆでです。



 福島第一原発6号機の運転再開が決まりました。トラブル隠しから始まった原発の運転中止が引き起こした電力不足の危惧。柏崎刈羽原発4号機も稼働すれば停電は避けられると報じられています。弱小の「やさい畑」といえどコンピュータに頼るシステムが、日常を支えています。大手企業も対策に苦慮したことと思われます。原発が稼働してなくても実際電力不足は起こらなかったし、原発はいらないという証明が出来たのに何故、今更稼働なの?です。真夏の一時期の電力ピークに合わせて電気を作らなくても、真夏のピーク時のクーラー温度をほんの少しあげれば解消出来るのですから、ピークを生み出さない産業構造、生活構造を作り直すことの方が、大事だと思いませんか。