やさい通信
2003年2月24日(月)
福富りえ子
八王子市東浅川553
TEL: 0426-68-3501
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本日の「私のやさい畑」は、下記の5品目です。 
    小比企町の鈴木さん   
     館町の田中さん    
大根
青梗菜
にんじん
小松菜
からし菜


 にんじん


 にんじんが豊作で、是非に入れてもらいたいと綾子さんより依頼があり、セットに組みました。2月3週目で扱いました本で「野菜大好き!子どもに人気の野菜料理」を頼んでみました。それを読んでましたら、各地の保育園からのレポートというのがありました。その中で川越の保育園の報告に興味を感じたので引用してみます。乳児のカロリー所要量(530キロカロリー)を満たすために、午前のおやつ、昼食、午後のおやつという食事形態をとっているということです。

 午前9時30分頃にヨーグルトとフルーツを食べると、11時30分頃の昼食を空腹で迎えられないし、糖分の取り過ぎも気になる、食事と食事の間は4時間は必要なので、こういう状態では空腹感覚える事もできない、そこで午前のおやつは、季節の根菜類を味をつけずにゆでて、出すことにしたと書かれています。旬のものは。柔らかく、色もきれい、味付けをしなくとも、甘くて美味しいとあります。

 だいこん、にんじん、じゃがいも、かぶ、ごぼう等だそうです。乳児が手に持って食べられるようにだいこん、にんじん、ごぼう等は、10センチくらいの長さで、3センチくらいの太さのスティック状にして、かぶ、じゃがいも等は、半円形で、握りやすいようにするそうです。子どもたちは、原材料のおいしさを知り、味覚を育てているとあります。温野菜は身体を暖め、根菜類は腸の働きを活発にすると同時に、血液の流れをよくし、手足の末端まで神経を十分に行き届かせて、脳を目覚めさせてくれる、0歳児から根菜類のおやつを食べてきた子は、幼児期になっても野菜大好きですと結んであります。

 小さい子にとって、おやつは食事と同じです。美味しい野菜は、味をつけなくても野菜の甘みで、食べられます。そのことを赤ちゃんの時に知っておくと、本物の味がわかる大人になります。

 先週号の「やさい通信」で、こちらで主催した会議に集まる方々に、磯沼さんの子牛と鈴木さんの野菜を使ったフランス料理を出すため、レストランに特別に依頼した話を載せました。バラエティーに富んだ子牛料理は、見事でした。びっくりしたのは、野菜の扱いです。ポトフにごぼうが入ってました。ポトフ全体が野菜の旨みを生かすように仕立ててあって、それこそ、にんじんの甘みが、感じられました。

 ヒレカツに添えられたほうれん草は、シェフが絶賛した味で、根本の赤色を生かし、長いまま流れるように白いお皿に盛りつけられていました。赤と緑のほうれん草を横に流し、手前にジャガイモ(出島)を、とろけるようなマッシュポテトにして置き、ヒレカツに少しかかるようになっていました。ブラウンの何ともいえない美味しいソースがヒレカツを半円風に囲んでいました。思い浮かべていただけますか皿の料理を。

 そのソースは、ポテトやほうれん草にはかからなように置かれていました。フランス料理はソースで食べるとよく言われますが、野菜にソースがかからないように、野菜の旨みを消さないように配置され、野菜にはほとんど味が付いてませんでした。シェフの実力です。美味しい野菜は、そのものが持つ味で食べるのが一番だということです。

からし菜


からし菜を熱湯にさっと通して、塩もみしますと即席の漬け物になります。からし菜に含まれているシニグリンという辛み成分が、酵素の働きで風味を生みます。炒め物や和え物にもあいます。