やさい通信
2002年11月25日(月)
福富りえ子
八王子市東浅川553
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本日の「私のやさい畑」は、下記の5品目です。 
    小比企町の鈴木さん   
     館町の田中さん    
白菜
大根
ごぼう
ほうれん草
葉ねぎ


白菜


 冬場の野菜として重宝な白菜です。漬け物、キムチ、鍋物、スープ、みそ汁の実、炒めもの、煮物、クリーム煮、等など様々に使えます。豊富なビタミンC、食物繊維、カルシウム、鉄、カロチンなどが含まれています。ミネラル類は漬け物にした方が効率良く摂取できます。塩漬けは最適です。

大根


 やっと出ました大根が。いろいろな野菜の成育が思わしくなく、全部が小ぶりで、今年の野菜はどうなっているのかしらと首を傾げています。なんとなく出揃い始めたと思ったらもうすぐ12月です。早いものです。例年ならたくさんあるミニレタスも品薄で1度入れたきりです。

 大根も利用範囲の広い野菜です。大根下ろしにしますと、一番辛い部分はしっぽの方です。イソチオシネートという辛みのもとになる成分がしっぽの方が多く含まれているからです。イソチオシネートは細胞内の酵素の働きで辛くなるため、細胞が壊れれば壊れるほど辛みが増します。

 目の粗いおろし器でするより目の細かいおろし器でおろした方が辛くなるのは、そういう理由からです。しかも力を入れておろすとますます辛みが増します。辛みは揮発性です。時間を置くと辛みは消えてしまいます。又、ビタミンCも減ってしまいます。大根下ろしは食べる直前におろすのがベストです。搾ると汁の方に成分が出て風味が損なわれます。搾らない方が実際はベストなのです。

 ステーキや天ぷら、焼き魚に大根おろしを添えて食べる習慣がありますが、大根にはデンプン分解酵素(ジアスターゼ)などの消化酵素が含まれており、食べ物の消化吸収を促進します。大根下ろしを食べると胃がもたれないのは、消化酵素が働くからです。

 葉は根より豊富なビタミンCが含まれています。又、根にはないビタミンAも豊富です。さらにビタミンB1、B2、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄などを含む栄養素の宝庫です。無農薬葉ですので安心して食べられます。

 過日、有機農産物をスーパーに出荷している生産者と話をする機会がありました。東京の人ですが、八王子ではありません。有機認定を取っている人で、自ら出荷先拡大をして、いくつものスーパーに納めています。

 無農薬で土壌消毒もしないで作った大根は表面がざらざらになる率がどうしても高くなるというのです。土の微生物が大根に影響するからです。土壌消毒をすれば良い微生物もいなくなります。表面はつるつるになります。つるつる大根が市場を席巻していますので、作り方より見た目のきれいさが優先されて、ざらざらした感じの大根は安くなるし、納入させてもらえないということです。変な話だと思いませんか。それでも彼はせっせとスーパーに日参していす。

ごぼう


 ごぼうを5〜10gほどコップ1杯の水で煎じ、冷ましたものでうがいをすると扁桃腺や口内炎に効くと言われていますが、効果の程を試したことはないので、真偽のほどはわかりません。腎臓機能を高めるイヌリンという炭水化物も入っています。しっかり食べたい野菜です。あくが強いので必ず水にさらしてから水気をとり、酢水につけます。ゆでるとき少し酢をたらすとあくどめになり、きれいに仕上がります。煮物、サラダ、豚汁、天ぷら、きんぴらと多彩に楽しめます。