やさい通信
2001年8月20日(月)
福富りえ子
八王子市東浅川553
TEL: 0426-68-3501
E-mail:yasai@din.or.jp 
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本日の「私のやさい畑」は、下記の6品目です。 
 小比企町の鈴木さん   館町の田中さん   高尾町の安田さん 
枝豆
ピーマン
なす
青じそ
葉しょうが
小松菜


枝豆

 うぶ毛が茶色の種類の枝豆です。さやの色がグリーンに重ねて薄茶色に見えるのはそのせいです。枝が鮮度保持の役割を果たしています。枝から外して、時間がたつと甘みが消えていきます。枝豆の旨味は、鮮度が勝負です。普通野菜は、枯れたのを取ったりしてある程度揃えますが、枝豆はそのまま、畑にある姿です。一つの枝にはふっくらした美味しそうなのや、薄っぺらでさやの中を想像出来そうなのや、いろいろ付いています。食べられそうもないのがあることを加味して、鈴木さんは1輪の束をこしらえています。

 さやにある茶黒の棒点は、カメ虫がいたというより、枝豆の豆を食べた跡です。カメ虫もさやでなく、中の豆を食べる(吸い取る)のですね。一人前じゃあないですか。臭くて嫌われものの虫さんです。さやの中の豆が1個しかなかったら、カメちゃんが食べたとあきらめてください。その分は見越して束ねてあります。無農薬です。鈴木俊雄さんは、今年はやや甘みが薄いと言っています。沖縄の塩をかけて食べましたが、塩の甘み?でしょうか、美味しくて夢中で次々食べました。いががでしょう。

ガーデニング


 散田町の田中まよみさんです。ガーデニングが流行っています。雨の日、頭からすっぽりレインコートを着て、花草にスプレーで薬(殺虫剤?農薬?)をかけているのを目撃されたそうです。きれいな花を作るのは、大変、虫を殺してまでも―――。又、木に殺虫剤をかけている人も目の当たりにしたそうです。このような内容の「おたより」いただきました。

 手に取るほどの所で、そんな光景を見たらショックですよね。たばこは吸っている本人より、周りに漂う紫煙のほうが、害になると言われています。その方々は、ガーデニングという自分の楽しみのために、周りに迷惑をかけていることに気づかないのでしょう。まだ日本では、喫煙者が大手を振っていた時代、アメリカに行ったことがありますが、喫煙者は肩身の狭い感じでした。パーティなどでは、隅のほうが喫煙席で、そこの席を占領しているのは、日本の人たちばかりだった記憶があります。
 
 今でこそレストランや駅でも分煙が徹底され、電車や飛行機も禁煙になってきています。身体によくないし、他人に不快な迷惑をかけるということが、理解されてきたのだと思います。その当時は、日本で分煙が進むとは、考えられませんでした。

 15〜16年前は、公園に除草剤が平気でまかれてました。小さな子が遊ぶ場所にです。名前は除草剤ですが、ベトナム戦争で使われた枯葉剤と同じ性質のものです。私は八王子の公園や学校には除草剤をまかないよう何度も訴えました。公園に草が生えて何故いけないのでしょう。草は、子どもの格好の遊び道具では、ないのでしょうか。と言いましたら、聞いていた周りの男性たちは、大笑いをしました。

 良くないと言うことを理解のない所で、言い続けるのは、勇気のいることです。公共の場などのことはまだ言いやすいのですが、個人的なことには、言いにくいのもです。スプレーで殺虫剤をまいていても、それがお隣さんだったり、親しい人だったりしたら、止めてくださいとは、なかなか言えません。そんな思いが伝わってくる田中さんからの「おたより」で、気持ちが痛いほど分かりました。

 最後に、アリを殺す薬のCMが流れています。すぐに切ります。昔 アリが小さなたまごを一列になって、運んでいる姿を遠巻きにして見ていた子どもの一人として、アリを殺す薬なんて!!ガーデニングっていやですね。と田中さんは結ばれています。
 多分、ガーデニングっていう本当の意味を私が知らないのかもしれませんが、庭を造ることなんだから、その土地にあったガーデニングをすれば、殺虫剤なんていらないと思います。この土地の気候風土にヨーロッパ風のガーデニングをすれば、無理がでるのではないですか。

 ですから、地域特性を大事にしたガーデニングをブームにすれば、良いのにと思ってしまいます。街路樹や河川改修した土手に植える木や花だって、元々そこに生息していたものを植えればいのに、そして風の流れを遮断しない町にすれば、生態がきちんと確立されているから、殺虫剤なんて必要ないと思うのですが。そんなに難しいことではないと思います。多少の不便さを、命の尊さのために我慢ができるのなら。