生活舎を支える生産者と取り扱い品(野菜)
鈴木俊雄さんのメッセージ 今から20数年前に、農薬や化学肥料の多投、そして青果市場での野菜の競売という制度、それらに対して20代の若かった私は不安と農業の弱さを強く感じたものでした。 そんなときに消費者の人たちが食品添加物や農業に対し心配しているのを知り、一緒に勉強を始めたのが有機農業に入っていく一歩でした。しかし始めた当初は無農薬栽培というのはそう簡単ではなく、何作も失敗を重ねました。トマトは何千本も病気になり、赤くなる前に腐ってしまい、支柱の竹だけが残った無惨な姿の時もありました。キャベツも虫にやられたところから菌が入り全部腐ってしまったこともありました。 こういったことは無理な栽培ということに他ならなかったのですが、今では段々と上手になってきました。有機農業を実践する上で病虫害の問題が常にあります。私は人間の健康を維持するのと、作物が丈夫に育つのと基本的には全く同じような考え方で取り組んでいます。 たとえば、風邪の菌は空中にウヨウヨいるのに、かかる人とかからない人がいます。よく私たちは疲れていたり、無理をすると、すーっと菌によって風邪を引いてしまいます。作物も同じで、病気にかかっている畑もあればかからない健全な畑もあるのです。 そういうわけで、作物がいかに育ち心地がいいか、手をさしのべてやるのが私の仕事です。作物の原産地の問題もあり、全く無農薬というわけにはいかないのですが、7〜8割は全く無農薬で、残りも極めて低農薬で栽培できるようになりました。結果的には作りやすい時期に作付けするという基本的な考え方に落ち着いたようです。 今後ともよろしくお願いいたします。 小比企町 鈴木農園 (1997-3) |