☆実艦解説
ガトー級潜水艦は、1941年度から1944年度計画で建造された、アメリカ海軍の第二次世界大戦における、代表的な潜水艦です。計画艦251隻の内、195隻が竣工し、対日戦に猛威をふるいました。
船体、機関は前級のT級の拡大形で、高性能は求められていませんでしたが、規格統一による良好な量産性、良好な水雷方位盤、電探の装備による高い実用性と戦闘能力を誇り、極めて高い実戦性能を発揮しました。
写真は、サンフランシスコ港に保管、公開されている、SS383 パンパニトです。パンパニトは高張力鋼の採用により安全潜航深度を122mに拡大した型で、バラオ級とも称されます。1943年11月6日に竣工し、対日戦で実際に戦果を挙げました。
その後、ガピー改造などを受けずに原形を保った状態で、1971年12月20日除籍、サンフランシスコ港で保存、公開されて現在に至ります。
写真は、2000年夏、管理人がサンフランシスコ出張に行った際撮影したものです。
全体として、第二次世界大戦末期の艤装と塗装を残しており、模型製作の参考になります。
◎ガトー級潜水艦後期型(バラオ級) 要目
水上排水量:1,526t 潜航排水量2,424t 全長:95.00m 最大幅:8.30m 平均吃水:4.60m
機関:GM式16気筒2サイクルディーゼル機関4基+GE式電動機4基によるディーゼル・エレクトリック方式
機関出力:水上5,400hp 水中2,740馬力 速力:水上20.25ノット 水中8.75ノット
水上航続距離:11,000海里/10ノット 水中航続距離:48時間/2ノット
安全潜航深度:122m
乗員数:80〜85名
兵装:12.7cm単装両用砲1基 20mm単装機銃1基 7.6mm単装機銃2基
53.3cm艦首魚雷発射管6基 艦尾魚雷発射管4基 魚雷搭載数24基