◎艦名の由来
Wespe
スズメバチの意。
☆実艦解説
この艦はドイツ海軍 M35型掃海艇 M24の後身です。
1941年に竣工、第二次世界大戦を生き延びた後、米海軍からフランス海軍に委譲され、しばらく掃海艇アイレットAiletteとして運用されました。
その後、西ドイツ再軍備、海軍再建後、1957年、西ドイツ海軍に移管され、フリゲート ヴェスペとして再竣工しました。
西ドイツ海軍では、同形艦合わせて5隻と319型ブルンマー級を形成し、対潜装備を施し、主に練習フリゲートとして活動しました。
その後、1967年に現役を退き、1973年には駆逐艦Z4により実艦的として沈められました
作例は、1958年、フリゲートに改装直後の姿を作成しました。艦首にヘッジホッグ、艦尾に10.2cm単装砲と共に、40mmボフォース70口径単装機関砲を装備しています。艦尾の10.5cm単装砲は、後に40mmボフォース70口径単装機関砲に換装されました。
◎ヴェスペ 要目
基準排水量682t 全長:68.1m 垂線間長66m 最大幅:8.7m 吃水2.12m
機関:重油専焼缶2基 レシプロ帰還2基 2軸
機関出力:3,500hp 速力:18.2ノット
航続距離:5,000海里/10ノット
乗員数:100名
兵装:ヘッジホッグ1基 10.5cm単装砲1基 40mmボフォース70口径単装機関砲1基 エリコン20mm連装機関銃2基
☆制作
作例は、H-Pモデルの、掃海艇M1を改造しました。参考資料は、「Die Schiffe,Fahrzeuge und Flugzeuge der deutschen Marine von 1956 bis heute」の図面と、その他の本の写真を利用しています。
船体は、艦首のナックルがなく、艦尾の形状が違う(三角に突出しているはずが平面)ので、プラ材貼り付けと削り込みで再現しました
艦橋は、窓が凸モールドで再現されているので削り、ジョーワールドのエッチングパーツの窓枠を貼り付け、塗装後に墨入れして再現しています。艦橋前のヘッジホッグ弾庫は、プラ材で再現しています。
ボートデリックはタミヤ1/700 プリンツ・オイゲンのものを加工して使用しました。艦載艇もプリンツ・オイゲンの武装枠から流用しています。
武装は、10.5cm単装砲はキットのものを、ヘッジホッグはピットロード1/700 カノン級護衛駆逐艦の余りパーツを、40mmボフォース70口径単装機関砲はタミヤのボーグ級の40mm連装機関砲座と機関砲身を加工したものを、20mm連装機関銃はピットロード ギアリング級駆逐艦の余りパーツを使用しました。
マストは0.3mm真鍮線で作成しました。中段の航海用レーダーはピットロード 1/700 現用艦艇武装セットから流用しています。
艦番号のデカールは、ホークグラフィックスの二次大戦英国海軍のものより流用しました。
艦尾軍艦旗は、西ドイツ海軍軍艦旗の画像を縮小して紙に印刷したものを使用しています。
☆塗装
塗装に使用した塗料は以下のとおりです。
・船体色 明灰白色(35)
・上部構造物色 明灰白色(35)1+つや消しホワイト(62)2
・ファンネルキャップ、マスト、武装 セミグロスブラック(92)
・喫水線色 タイヤブラック(137)
・甲板色 RLM75グレーバイオレット(37)
・帆布張りブルワーク セールカラー(45)
・艦載艇内部 タン(44)
かっこ内はミスターカラーのナンバーです。