タミヤ1/700改造 カナダ海軍 駆逐艦 レスティゴーシュ(1941年)





◎艦名の由来
restigouche
  レスティゴーシュ川より。

☆実艦解説
  この艦はイギリス海軍のC級駆逐艦コメットとして1932年に竣工しました。
  C級駆逐艦は予算削減の影響から隻数が少なく、フロティラ編成に不都合があったため、1938年、同型艦全て、フレイザー級として、カナダ海軍に移管されました。
  第二次世界大戦中は、カナダ、アイスランドの港湾とイギリス本土を結ぶ航路の保護に当たり、厳しい気象の中、同型艦が戦没する中で良く任務を果たしました。
  1945年10月、第二次世界大戦の終了を見届けて、レティスゴーシュは除籍売却されました。しかし、戦時の経験や戦訓、耐氷工事などの経験は、戦後のサン・ローラン級フリゲートへと確実に繋がっていったのです。

  作例は、1941年、後部発射管を撤去して7.6cm単装高角砲を装備し、艦尾高速掃海具を撤去して爆雷兵装を強化した状態を再現しています。アイスランドにて、非常に鮮明なカラー写真が残っており、船体色がグリーン系のAP507B単色という珍しい塗装が良く分かります。


◎レスティゴーシュ 要目
基準排水量1,375tt 全長:99.36m 最大幅:10.05m 吃水2.59m
機関:アドミラリティ士気三胴缶3基 パーソンズ式オールギヤードタービン2基 2軸
燃料 重油473t 機関出力:54,500hp 速力:31ノット
航続距離:4,780海里/15ノット
乗員数:138名
兵装:12cm45口径Mk.\単装砲4基 7.6cm単装高角砲1基、12.7mm四連装機関銃2基、21インチ4連装魚雷発射管1基、爆雷投下軌条2基

☆制作
  作例は、タミヤのE級駆逐艦を改造しました。ブリスカヴィツァ用に魚雷発射管を一基流用してしまったものがあったので、高角砲増備の戦時型、目先の変わったカナダ海軍仕様にしてみました。船体長はやや短くするべきですが目をつぶって、E級からC級への違い、特に艦橋構造の違いを中心に改造しました。
  艦橋は、ウィングの拡大(本来、セマフォアが設置されていました)、艦橋上部フラットの前面縮小、信号台の張り出し設置を行いました。
  その他、戦時改装の後檣廃止、二番魚雷発射管撤去、7.6cm高角砲増備(1/700 WL 日本海軍小型艦武装セットより)、掃海具撤去、爆雷投下軌条追加(ピットロード1/700 アメリカ海軍武装セットVより)を行っています。前檣トップには、ライオンロアのエッチングパーツから、286電探を設置しています。

  艦番号は、キット付属のデカールを切り貼りしてH00として使用しました。
  艦尾軍艦旗は、カナダ軍艦旗の画像を縮小して紙に印刷したものを使用しています。

☆塗装
  塗装に使用した塗料は以下のとおりです。
・船体色 グリーンFS34227(312)
・喫水線色 タイヤブラック(137)
・煙突ファンネルキャップ セミグロスブラック(92)
・甲板色 ニュートラルグレー(13)
・帆布張りブルワーク セールカラー(45)
・艦載艇内部、高角砲座内部 タン(44)

  かっこ内はミスターカラーのナンバーです。

タミヤ1/700改造カナダ海軍 駆逐艦レスティゴーシュ(1941年) 横から
タミヤ1/700改造 カナダ海軍 駆逐艦レスティゴーシュ(1941年) 横から

タミヤ1/700改造 カナダ海軍 駆逐艦レスティゴーシュ(1941年) 斜前から
タミヤ1/700改造 カナダ海軍 駆逐艦レスティゴーシュ(1941年) 斜前から

タミヤ1/700改造 カナダ海軍 駆逐艦レスティゴーシュ(1941年) 斜後から
タミヤ1/700改造 カナダ海軍 駆逐艦レスティゴーシュ(1941年) 斜後から


◎参考資料
・「River class destroyers of the Royal Canadian Navy」ソフトカバー  Keith Butterley,Ken Macpherson著 出版社 Vanwell
・世界の艦船別冊 「イギリス駆逐艦史」 出版社 海人社
・「British Destroyers Fron Earliest Datys to the Second World War」Norman Friedman著 出版社 Seaforth


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