◎艦名の由来
Agincourt
百年戦争中の1415年10月25日、アジャンクールの戦いより。
☆実艦解説
この艦はイギリス海軍駆逐艦で初めて両用砲を装備したバトル級駆逐艦の内、1943年型後期バトル級に属します。
前期バトル級に比べ、薄弱とされた水上火力を補うため、煙突後ろの10.2cm単装砲を11.4cm単装砲に強化、主砲方位盤にアメリカのMK.37の装備、40mmボフォース機関砲のSTAAG砲架への統一、スキッドの装備と、戦後実用化された装備を盛り込んでいました。
エジンコートは、1947年7月25日、ホーソン・レスリー社で竣工しました。この艦は後期バトル級の嚮導駆逐艦にあたります。
竣工後、嚮導駆逐艦を長く務めましたが、1960年代頭、レーダーピケット駆逐艦に改装されました。
最終的には、1974年に除籍解体されています。
作例は、1940年代後半、嚮導駆逐艦を務めている状態です。煙突の黒色塗装が太く、艦番号の記入がない点が、嚮導駆逐艦であることを示しています。
◎エジンコート 要目
基準排水量2,650t 全長:115.52m 最大幅:12.19m 吃水3.88m
機関:アドミラリティ式三胴水管缶2基 パーソンズ式オールギヤードタービン2基 2軸
燃料 重油767t 機関出力:50,000hp 速力:35.75ノット
航続距離:3,820海里/20ノット
乗員数:306名
兵装:11.4cmMk.V連装両用砲2基 11.4cmMk.W単装砲1基 10.2cm単装高角砲1基、40mmボフォース連装機関砲4基、40mmボフォース単装機関砲2基、21インチ5連装魚雷発射管2基、爆雷投射機4基 スキッド1基
☆制作
作例は、H-Pモデルの、エジンコートを作成したものです。形状に大きな間違いは見あたらないので、細部の部品を取り替える形で作成しました。
11.4cm砲は砲身をクリッパーモデルのものに、40mm連装機関銃、MK.37方位盤、探照燈はピットロードのアメリカ海軍武装セットVのものに換装しています。
ラティスマストは、ライオンロアの千代田型空母用エッチングパーツの内、起倒式無線檣の高い方の部品を流用しています。
艦載艇、ボートダビッドはWL軽艦艇用共通部品より、魚雷積み込みダビッドはピットロード 日本海軍武装セットXの爆雷積み込みダビッドを流用しています。
後部のマストは、0.3mm真鍮線で作成しています。
艦尾軍艦旗は、イギリス軍艦旗の画像を縮小して紙に印刷したものを使用しています。
☆塗装
塗装に使用した塗料は以下のとおりです。
・船体色 ライトグレーFS36495(338)
・喫水線色 タイヤブラック(137)
・煙突ファンネルキャップ、主砲砲身 セミグロスブラック(92)
・甲板色 フィールドグリーンFS34097(640)
・帆布部 セールカラー(45)
・艦載艇内部 タン(44)
かっこ内はミスターカラーのナンバーです。