手作りバッグ 吉祥寺 グーワタナベ 素材のお話 ***6号帆布 使用している6号帆布は特別なコーマ糸を使用して織られた高い品質の帆布です。 コーマ糸は、通常の綿糸より工程を増やし(精流綿機)、より繊維長の長さのあるのものを揃え、糸に均一性と強さと光沢をだしたものです。それで、バッグを愛用し、使い込んで、へたった「あじ」が良いです。 なお、この帆布はパラフィン(蝋)防水加工済みです。外部からの水に対して効果があります。更に帆布は綿の平織りなので、水を吸うと、織り目がつまります。そのため水は、なかな内部に侵入しにくいです。 防水効果が薄れてきたら、市販の防水スプレーをかけるのも「あり」だと思います。 6号帆布の6号の意味は縦糸と横糸を、10番手糸を4本撚りあわせて一本にして織ったという意味です。使用する糸の太さによって2号~11号の8種類(1,5,7号は欠番)の厚さがあり、小さい数字の方が厚いです。 ***牛革 タンニンなめし(渋鞣し)の牛革はバッグを作りたいと僕に思わせてくれた素材です。使い込むほどに味わいのます素材で大好きです。過日、この革を30年以上変わらない品質で私に供給してくださっている社長さんから伺ったところでは、 昭和初期に「タンナー」へ“チャーリー・ヘンケン”という人がやってきて製法を教えていったモノだそうです。昔は軍靴にも使っていたそうです。軍部上官は、銀面(つるつるの表面のこと)を内側にして、足の入りがスーッと スムーズにできるようにしていたそうです。 それでは、靴として他人が見た時、革の裏が見えているわけですから、格好悪いと思うでしょう?革の繊維のバサバサ、ボソボソしているところは、下士官に命じて、”ふのり”と”油”で、てかてかにして あたかも銀面のようにさせていたのだそうです。 以下は ウェブのあちこちで調べた情報です。 皮から革へ 漢字が変わる理由 原皮の生産業者から鞣し業者に渡るまでの間は腐らないよう”塩生皮”といって塩漬け貯蔵されます。そして”皮”から”革”となり、製品になるまでには、水洗い、裏打ち石灰漬、脱毛などの準備工程を経て、鞣し、染色工程、さらに延伸、乾燥、艶だし、プレスなど仕上工程へと20日間から30日間かけて天然皮革ができあがります。タンニンなめし(渋鞣し)の牛革は昔の草木の汁を利用した鞣し方法を受け継ぐものです。 革が厚いまま硬く仕上げてありますので、なかなか型崩れしません。 ***ミシン糸 ビニモについては、パンフレットより抜粋します(株)クラレの製品で皮革用として年間5万ダース程消費されています。 これは1本につなぐと、地球25周になります。ビニモは設計当初より”皮革”を対象として、誕生した本格派で、美しい縫い目、強さ、品質が長持ちなどの優れた特長があります。 どの素材も、使用条件によっては(汗,水,摩擦等)多少色落ちのでる事が有りますのでご注意下さい。 (C) guu-watanabe