伶君の交友録

風に逆らって 後編(やっぱ温泉は良い!)(2005/7/14)
 外で眠る時の私の眠りは、ウサギのそれの如く非常に浅いんです。だから4時過ぎに眠っても「K」さんが朝食の準備をする音で目が覚めました。まだ7時前だった気がします。
 当然「N」君は出勤日なので起きてきます(ひょっとしたら起こされたの方が正しいかも)。3人で仲良く朝食、普段朝食をとる習慣がないと言うより、時間がない私は久しぶりの人間らしい朝でした。
 食事が終われば当然「N」君は出勤の準備に入ります、私は・・・夕べと同じ理由で出発の準備に入ります。出がけに「K」さんから「少し早いですけど」のお言葉と一緒にチョコレートもらいました・・・新妻からバレンタインチョコもらっちゃいました。義理とわかっていても嬉しいのは哀しい男の子のサガです。外の空気は痺れるほど冷たいですが、背中丸めて出発なんて格好悪い所は見せられない状況になってしまったので、虚勢を張って寒空の中トチローと走り出しました、男の子って大変です。
 時間はたっぷり有るので帰りは一般道で帰る事にしました。地図を見ると何やら一般道と併走して無料のバイパスが通っているのを発見、進路をそちらに向けます。この時は、この決定があんな事を引き起こすなんて考えても見ませんでした。
 バイパスに入って10分後、力いっぱい後悔している自分がいました。今は2月の午前8時、バイパスは信号は無い、日曜早朝は道はガラガラ、高速道路と変わらない・・・朝で気温が低い分、昨日の高速道路より寒い。バイパスの終点に着く頃は完全に凍えていました。どれくらい寒かったかと言うとグローブしたままとはいえ、焼けたエンジンを触っていても熱くない、と言うより手が暖まらない!
 それからは信号待ちの度にエンジン触って指の感覚を取り戻す作業の繰り返し、体も冷え切ったので10時に清水駅そばのミニストップへ逃げ込みました。熱いコーヒーと肉まんを買って体の中から暖めますが、指先の痺れた感じは全然ひきません。グローブを買い換える事を決意した瞬間です。
 で、地図を開いてルートを確認、大まかに1号と246どっちにしようか?答えはすぐに出ました。1号抜けて箱根で温泉入ろう!温泉行きが決まると、現金なもので寒い外へ出ていく勇気が湧いてきます。1時間ちょっとで箱根峠入り口に到着、ワインディングに入ります。でもここで問題、私はコーナー攻めたりするのは趣味じゃないと言うと格好良いですが、わかりやすく言うと運転が下手だから峠では遅くて渋滞の素!とはいえ、この先には温泉が待っているので、引き返すわけにも行か無いので覚悟決めて登り始めます。
 少し走ると前の車にすぐ追いつきました、混んでるのかな?と思いつつ、だらだら走る車の横のバイク専用道路(路肩とも言う、走ってはいけない場所)を使って追い越していきます。ちょっとホッとした瞬間でした。暫く行くと大きなトレーラーが走っていました。これが渋滞の原因ようで追い越すと前には車が全く見えません。おまけに全長が長いせいで追い越してくる車もありません・・・・私の専用道路状態!頑張ってる私へのご褒美!
 ワインディング独り占めなんて滅多にできる物ではありません、ちょうど良い機会なのでカーブ曲がる練習をすることにしました。今ならよろけてフラフラしたり、立ち上がり失敗して失速しても、最悪転けても人の迷惑になりません。教習所とハウツー本を思い出しながら、自分なりに車体を寝かせようとしたり、ちょこっとでも早くコーナーを走れるようとあがいてみたり、楽しく峠を越える事ができました。(スキルは上がった感じは欠片もしませんが)。
 峠を越えれば、そこは箱根の温泉街、いつもの温泉に直行です。体を洗うのもそこそこに冷えた体を湯船に沈めます。しかし次の瞬間、予想外の感覚が襲ってきました。
 痛い!
 指先が悲鳴をあげます、見てみると10本とも先っぽが真っ赤です。何が起きたか冷静に考える事1分間、謎は全て解けました。火傷です、来る途中エンジンに触り続けたせいです。凍えていたので自覚症状は全くなかったのですが、目玉焼きが作れる様な温度の所を触り続けてるんです当然と言えば当然す。
 おかげで湯船に手をつける事ができず水球選手みたいな格好で温泉に入る羽目になってしまいました・・・格好悪い。
 それでも体は温まったし、気温も上がってきたおかげで無事に帰ってくる事ができました。おしまい
 教訓:冬は寒い

風に逆らって 中編(関西人との遭遇)(2004/8/13)
 午後7時前、夕闇の中「N」君宅前に到着。震えながらバイク用のくたびれたジャケットからM−51に上着を取り替え電話をかけます。勤務時間中のはずなのに、何故か自宅に居る彼の所に転がり込みます。最初の感想は、生きて辿り着けた&暖房って素晴らしいでした。
 で、ホッとしたのもつかの間、奥様(「K」さん)を職場に迎えに行く時間になり、又寒風吹きすさぶ外へと出て行く私が居ました。唯一の救いは車で移動する事、でも凍えたままの私には冷えた車内がとても寒く感じたのは秘密です。
 彼女と合流して、そのまま食事をし9時頃スイートホームに到着、一息入れていると「N」君からちょっとお願いが有るんだけどと切り出されました。内容は「K」さんのパソコンをADSLに繋いで欲しいとの事、新婚家庭に1泊させて頂くのですから、それぐらいはと引き受けたんですが、そこで一つ疑問が生まれました。「N」君は自分のは繋げたんだよね・・・、彼女のは繋げないの?まぁ、細かい事は気にしないで作業に移ります。いきなり問題発生、ADSLモデムがルーター機能が無い物だったのです。ハブや余分なLANケーブルが有るはずもなく・・・結論、ワイヤードに繋ぐ時にはケーブル差し替えて使って下さい。そんな作業が一応無事に終わった頃、彼の出勤時間?になりました。流石に新妻と一つ部屋に二人っきりなんて環境に耐えられるはずもなく、彼と一緒に出かける事にしました。
 で、私は漫画喫茶で時間を潰し、彼はお仕事が終わったら「P」君と合流して私を迎えに来て頂くと言う段取りになりました。
 日付が変わる少し前に無事に合流。さぁ、飲みに行きますかと思ったら、「P」君の細君が12時半位に合流出来るとの事、時間的にもちょうど良いので、その足で迎えに行きました。役者が無事揃い宴会へゴーと思ったのですが・・・。浜松を甘く見ていました。店が開いてない・・・閉まるの早すぎです。延々30分ほどドライブ方々店を探した結果、ぐるっと回って元の駅前に戻り、「ちょんまげ屋」と言う胡散臭さ大爆発なお店に入る事になりました。時間はすでに午前1時・・・ちょっち無謀なのは若気の至りと言う事で済ませましょう。
 さぁ乾杯、深夜の宴会が始まります。しかし、そこで私は非常にまずい状況になっていました。漫画喫茶出る時、物理的に疲弊しきっていた為ハタ坊から(私)ではなく狼(ろう)さんに替わっていたのです。「N」君や「P」君の様な非関西圏の人間は聞き流してくれますが、彼女は正真正銘の関西人、さんの関西テイストな言葉は、ケンカを売っていると取られても文句は言えません。慌てて替わろうとしますが、疲労とお酒のせいで(私)の意識はすぐ途切れてしまいそうになります。どう足掻いても無理だと悟った私は覚悟を決めて切り出しました。「昔関西圏に住んでたので関西弁を聞くとつられて中途半端な言葉を使ってしまうのですが、決して関西をバカにしている訳ではなく・・・。」と、かなり無理な説明をしました。幸い「気にしないよ」と言って頂けたました、優しい人で良かったです。
 後は基本的にさんに任せて、私は途切れがちな意識の中でさんの言葉遣いを修正するのに専念しました。
 気の合う人と飲むお酒ってのは、とても美味しい物ですし、たわいのない話さえも面白いものです。そして楽しい時間は早く過ぎる物と言うのが相場ですが気づけば午前3時を大きく回っていました。ちなみにサービス業の「N」君、自営業の「P」君は、今日はもちろんお仕事・・・大丈夫?と言う事でお開きとなりました。「P」君夫妻をご自宅に送り「N」君の家に着いたのは午前4時を回っていました。私が気絶する様に眠りについたのは言うまでもありません。翌日仕事があるので一人お留守番していた「K」さんには、もの凄く悪いのですが、とても楽しい宴会でした。
つづく

風に逆らって 前編(ウケこそ全て?)(2004/8/8)
 これは今年の2月の出来事ですが、始める前に話のキーパーソンになる私じゃない、もう一人の私の話をします。私の中にはHPにページを持ってない人や、自我が完全に独立していない人が存在しています。
 その中の一人、彼の名前は「風水 狼(ろう)」私達の中で多分一番年上で性格も大人な人です。私達に精神的・肉体的ストレスがかかると、前に出てきて面倒な状況を引き受けて何とかしてくれる人です。
 彼は、性格上その場を綺麗にまとめようとして、相手に合わせる傾向が強く、その為周りの影響を受けやすいです。中でも言葉に関しては顕著な上にリセットされないので、とても変な言葉を使います。強いて言うなら関西弁をベースに広島弁と漫才言葉をトッピングして、隠し味に土佐訛と京言葉を加えたものを標準語でラッピングした感じとでも言うのでしょうか。はっきり言ってとても中途半端です。  そんな彼をハタ坊ミュウは頼りになる大人として慕っている様ですが、瞬や迷は、事なかれ主義の軽薄な人間と評価しているようです。

 事の起こりは1本電話でした。浜松在住の「N」君からたいした内容では無かったのですが「遊びにおいでよ」と言うキーワードが・・・、そう言えばトチローの整備が今週末にあがるはず・・・、「P」君も今週は浜松に居るって話だったよなぁ・・・、浜松行き決定。旅のきっかけなんてこんなものです。
 土曜日の午後、トチローの整備を頼んでいたお店にリュックをふくらませた私が居ました。バイクを受け取ると東名高速へ向かいます。天気はあいにくの曇り空、でも整備したてのトチローは最高に気持ちよく走ってくれます。東名入り口でジャンパーの下にフリースを1枚追加して高速走行の寒さに備えていざ出発です。
 走り初めて30分後、自分の失敗に気づきました。今は2月、高速道路に信号は無く、100km/h前後で走らなくては行けない、グローブは冬用とは言え使い込んでるので綿はペシャンコ、ズボンはただのジーパン、靴は通気性のとても良いスニーカー、従ってとっても涼しい、いやシャレにならないほど寒いんです。
 高速道路でグローブやオーバーパンツが手にはいるわけもなく、我慢するしか有りませんが、我慢したくても不可能です。仕方がないので「サービスエリア各駅停車の旅」をすることになってしまいました。こんな厳しい旅ですがたった一つだけ面白い事がありました。とあるサービスエリアで寒さに震えながらお茶をすすって暖を取っているとサービス向上の為のアンケート調査をやってる人が声をかけてきました。以下がその会話です。
アンケート調査員(以下:ア)今日は何でいらっしゃったんですか?
私:オートバイです。(目の前にヘルメットがあるのに・・・)
ア:お一人ですか?
私:ええ(日本の高速道路はオートバイの二人乗りは出来ません。サイドカーを除く)
ア:このサービスエリアには何の為に寄られたのですか?
私:寒かったから。
ア:サービスエリアではお茶等のサービスが有るのをご存じですか?
私:ありがたく利用させて頂いてます。(手に持ったお茶が見えないのだろうか?)
ア:サービスエリアに欲しい施設はありますか?
私:あったかーいお風呂が欲しいです。
この一連の回答が調査員の方のツボに入ったらしく、こらえきれずに笑い出しました。私は心の中で「勝った!」と叫びニヤリとします。(何に勝ったかは気にしないで下さい)
 そして心身共に暖まった私は寒風吹きすさむ中を思いも新たに西へと走り出しました。
 凍えながら走る事3時間、日も沈み加速度的に冷え込みが増す中「N」君の家にたどり着きました。走り終えても1時間ほど体の震えがおさまらなかったのは内緒です。つづく

2001G.W.(急展開)(2001/7/17)
 スケジュールすかすかな私を哀れんだ「コロ助」が宴会を開いてくれることになりました。ちなみにこの日は知り合いからアールヌーヴォー展にも誘われていたので、いきなりダブルヘッダー。
 夕方集合場所へ行くと・・・誰もいない。時間間違えた?仕方がないので「コロ助」に電話、あと30分は仕事があるとの返事?その後定時に来るはずのもう一人のメンバーから電話「体長崩したので欠席します。」・・・独りぼっちになってしまいました。
 小1時間して「コロ助」「クー」が合流、飲み屋さんへ。そこへ「U1」から電話、「コロ助」の指令で岐阜から急遽上京することになりました(可哀想に)。10時過ぎにお開きにしようとしていると「U1」から到着の報告(ついてない子)。どうしても遊びたい「U1」君の提案で朝までカラオケをすることに・・・疲れました。
 翌日昼過ぎまで気を失いゴソゴソと「U1」と食事に行きます。この日は夕方から「F」君の新居へ遊びに行くことになっていました。現地の駅で「Andy」と合流しお酒とつまみを買い込んで新居へGO!未だ引っ越しもまともに終わってない家に転がり込むという暴挙にでました。その後「トモちゃん」と「ヨッシー」が強制的に合流。午前2時まで騒ぎ、家にたどり着いたのは午前4時でした。
 翌朝ボロ雑巾の様になった体を無理矢理起こし、名古屋に向かいます。当初の予定では行きがけに箱根でひと風呂浴びて、夜に「N」君と合流するはずでした。
 所がゴールデンウィークをなめては行けません、そう大渋滞!
 結局、寄り道せずに向かってギリギリでした。洒落になりません。
 何はともあれ「N」君と合流、彼の行きつけの焼き肉屋さんへ行きました。そこが安くて美味いしい、ただしデートの時はやめた方がいいかな。お腹いっぱいになった所で、これからどうしよう?・・・またカラオケへとなりました。しかし、そこで不思議なことが、なんとかかる曲が2日前とほとんど同じ、やっぱり類友!
 その後、彼のアパートへ転がり込み暫し仮眠。朝「N」君の出社にあわせて二人て朝食を食べに行きます。それも、名古屋名物「お腹いっぱい食べられるモーニング」です。事前にワイヤードで調べておいた名古屋駅地下街の喫茶店へGO!
 流石名古屋、このお店コーヒー一杯分の料金でパン・サンドイッチ食べ放題!凄いです。しかし、お店も凄いがお客さんも凄い。サンドイッチは人気があって、配膳されても5分で空になります。
 お腹いっぱいご飯を食べたら後は帰るだけ、「U1」と名古屋駅で別れ、各駅停車ロマンの旅スタートです。しかし、各駅停車で2時間半も座って(寝て)いると流石に嫌な汗がでてきます。そんな時、まもなく小田原のアナウンス、手持ち切符は途中下車しても又乗れる切符、時間は午後2時過ぎ。箱根の温泉へ寄っていく事に決めました。小田原で登山鉄道に乗り換えて箱根湯本へ、駅の観光案内で立ち寄り湯をチョイス、値段・設備等を考慮し「弥次喜多の湯」に決定。これが結構当たりでいい温泉でした。
 こうして気分爽快状態で電車に乗り帰路へと着きました。前半に比べて後半は滅茶苦茶ハードスケジュールでしたが楽しかったので結果オーライとします。

2001G.W.(最低のスタート)(2001/5/20)
 今世紀最初のゴールデンウィーク、普通ならウキウキワクワクで迎える筈なんですけど今年はちょっち違いました。
 せっかくの8連休だっていうのに予定が1日も入ってないんです!この数年間こんな事は1度もなかったんですけどこれには参りました。じたばたしても仕方がないので怠惰な連休を過ごすことを半ば諦めにも似た覚悟で決心しました。とりあえず「あいつ」さんから「鬼武者」をレンタル、ついでに「FF8」「FF9」を調達し引きこもり準備を整えました。
 連休1日目とりあえず寝だめしました。夕方からゴソゴソ起き出し、つめ込むだけのご飯を食べてからハタ坊と交代、おもむろに鬼武者スタート。ここでちょっとしたハプニング。主役の金城武君がなんとパンダの着ぐるみを着て登場しました???。このゲームは和風バイオハザードだと思ってたんですけど。後でわかったんですけど「あいつ」さんがクリヤしたデータが残ってたのが原因でした。そして、空が明るくなるまで切って切って切りまくりながら貴重な1日目だけならず2日目もぐずぐずと過ごすことになりました。でも鬼武者はクリヤできました。
つづく


古い交友録
2000
1999
1998
1997

伶君の部屋に戻る