Machine Voice
【13・差し伸べる手、受け取る心・2】

この話しでDEEGさんは消えます。そしていよいよ次がラスト+エピローグです。
次の最終話には、一番書きたかったシーンがあるのですvv。







 あれから。

 ここへ連れて来られるまでの間、流石にタイムリミットが近づいている事だけあり、彼らはかなり慎重になっていた。だから当然、そうそう油断などしてくれないし、付け入るスキを見つける事も出来ない。現に今、デュオを監視している男────デュオをここまで担いできた大男だが────は機械のようにきっちりと自分の任務を果たし、よそ見どころか、瞬きさえろくにせずにこちらをじっと見張っている。
 だからデュオは未だ、おとなしくしているしか方法がなかった。

 それでも、彼らが自分に対して油断を見せているものが全くないというワケでもない。

 デュオが、現在、こうして何かの準備を待っている間、彼に成されている戒めは手の枷のみ。足は、さんざん不自由なふりをしてやったせいか、わざわざ縛ったりという事をされなかった。

 もし、チャンスがあればすぐに移動はできる。

 それは考えるだけで心強くて、余りにもスキを見つけられなくて気が負けそうになるのを阻止していられる。

 「おい、アレの設置にお前が呼ばれている。俺が替わるから、お前は上の方へ行け。」

 新しく部屋に入って来た男が、そういって、いままでずっとデュオを見張っていた大男に部屋の外へと促した。
 大男は無言で軽く頷くと、男のいうまま扉の外へと消えて行く。残った男のほうは、銃を肩に背負ったまま、デュオの傍へと近づいてくる。

 チャンスだ。
 だがまだもう少し。

 大男の足音が外で響いて、聞こえなくなる。それでもまだ、念の為にもう少し待たなくてはならない。
 不自然にならないように、ちらりとだけ近づいて来る男を見れば、彼は明らかにあの大男程生真面目な性格ではないらしく、未だ銃を構えてはいない。あの大男は、デュオを見張っている間、一度も目を逸らそうとしなかったし、銃をいつでもすぐに撃てるだけの体勢を取っていた。

 デュオのいる場所、そこから少し離れた場所にある椅子の上に、男は腰を下ろす。
 腰を下ろして、暫くじっとこちらを見て。
 だがすぐに飽きて来たのか、注意を散らしてよそ見をしだす。

 そろそろいいだろうか?
 デュオは考え、下を向いて俯いたまま、目だけを見開いた。

 「…ったた…。」

 苦し気に呟いて、体をくの字に曲げる。
 見えはしないが、男の意識がこちらに向いたのは分かる。

 「この…α2のやつ…ててて。」

 今度の言葉に男が椅子を立つのが分かった。

 「α2?ヤツが…どうした?」

 後は近づいてくるこの男がどこまで強いか。それは賭け。

 「α2が俺の体の中に発信器を…それが…」

 そこで声をわざと小さくすれば、男はそれを聞こうと更に近づいてくる。無防備に。

 「…なんでもねーよっ。」

 手の届くすぐ目の前まで来た途端、デュオは素早く立ち上がって、男の頭を殴り付けた。

 「がっ」

 男の体がぐらりとよろける。
 殴られた頭を押さえて何かを叫ぼうと口を開くが、そこから声が出る前に、デュオは今度は男の後頭部を殴り気絶させる。
 完全に沈黙した男から銃を取り上げ、男の上着を脱がせて、それで簡単に彼の体を戒めておく。
 男の体を探っても、手の枷を外す鍵らしいものは見つからないから、それはすぐに諦めて、早く次の行動に移る。

 まずは扉の前に行き外の様子を探る。

 外には…一人。
 これなら楽勝。

 扉の鍵はかかってないから、その影に隠れたままゆっくりと開ける。
 ギィ、と旧式の鉄製の扉は重い音をハデにたてて開く。
 予想通り、見張りの男は誰も出てこないのに開いた扉を、不審がって近づいて来た。
 1、2、3…。
 男が扉の前までくるのをじっと待って、その瞬間に思い切り扉へ体当たりをする。
 ゴォンと鈍い音がして、扉にモノがぶつかる感触が体に伝わる。
 すぐに又扉を開けば、思い切りぶつかった男が倒れている。
 その体をひょいと飛び越えて、デュオは部屋を抜け出すと、すぐに上へと抜ける階段を駆け上った。

 デュオの入れられていた部屋は地下にあった、らしい。
 果たして地下何階なのかは分からないが、地上階に出ない事には逃げ場が限定されてしまう。

 多分、このチャンスを逃したら自分が助かる術はない。
 次に捕まったのなら、五体満足というのは恐らく無理だろうし。
 大丈夫、逃げられる。
 大丈夫、きっとまた生き延びてやる。
 自分にいい聞かせる言葉は、いつでも自分に勇気をくれる。
 だからデュオは、真っ直ぐ前を向いて、ひたすら走る事が出来た。


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 デュオが捕まっている場所は、現在の廃ビルから、さほど離れた位置ではなかった。
 幸いな事に。
 α2はとりあえず場所だけを教えて、先に行く事を告げ、ヒイロを置いてすぐに出ていった。
 今は急ぐ時。何よりも急ぐ事が最優先。
 そう思うから、ヒイロは文句の一つもいわずに、α2を先に行かせた。
 目的の場所自身、さほど遠いわけではないから、彼から遅れてもそんなに大幅なものでもない筈。

 ヒイロは走る。
 かかっているのはデュオの命。
 何があっても失敗は出来ない。
 デュオを失う事だけは…出来ない。したくない。考えたくもない。



 目的の場所に着けば、すでにα2が外の見張りを倒した後で、そこここに、敵の死体が転がっていた。
 その中の一人が持つ大型のレーザー銃を拾って、ヒイロは建物の中へと急ぐ。
 そして。
 建物へ入ってすぐの場所で、ヒイロはその足を止めた。

 「α2?」

 外の戦闘の様子だと、α2ならば難無くもうかなり先に行っていると、そう思っていた。
 しかし、彼はまだこの建物の入り口で、身体中をキズだらけにしながら、ヒイロの前に立っていた。

 「先に行け。」

 叫ぶα2の目線の先をみれば…不気味な程表情のない大男。彼があの男と現在戦闘中なのは見て明らかだ。
 男が拳をα2へと振り下ろす。
 それを防ぎはしたものの、α2の体は飛ばされて壁に叩き付けられる。
 ヒイロは外で手に入れたレーザーを男に撃つが…レーザーは男の体に傷一つつける事はできなかった。

 「ヤツは戦闘専用のロボットだ。そんなモノはきかない。」

 半ば壁にめり込んでいたα2が起き上がりながらいう。
 同じロボットでも、人間と変わらず作られた彼なら、レーザーを受ければ皮膚が焼ける。ロボットとしては彼の方がずっと高性能であったとしても、相手が戦闘用に作られたものならば、どう考えても立場は悪いだろう。
 だが彼は。

 「先に行け。デュオを助ける事が最優先だ。」

 そういって、レーザーを撃ったヒイロに近づこうとしていた相手とヒイロの間に立ちふさがる。

 「分かった。」

 ヒイロはそれだけを返すとすぐにまた走りだした。
 正直なところ、α2があのロボットに勝てるとは思わない。
 彼自身もそれは分かっていると思われる。
 だが、それでも彼の望みはデュオの無事。
 彼の気持ちは手に取るように分かるから、迷いなどみせない。
 自分が、彼ならばやはり同じ行動を取る。
 こんな時には、彼が自分の思考を元に作られたと言うことが良く分かるから。


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 外が騒がしい…そう感じたのはついさっき。
 今は外ではなく、このフロア全体が騒がしい。
 中では武装した男達が駆け回って…お陰でデュオは身動きが取れない。

 「やっぱこれは…どう考えてもあいつらが助けに来てくれた…のかな。」

 考え込んで、それしかないかと結論づける。
 そうなれば、へたに動きまわって捕まるよりは、隠れたままでいた方が良いか。
 そう、考えてみる。
 けれど、やっぱりただじっと待っているのはどうにも性に合わないと、迷いながらもデュオはこのまま、隠れて少しずつ動きながら、彼らを探そうとの結論に達した。

 「デュオっ」

 ヒイロの声が聞こえる。
 そんなに離れていない何処か、声が聞こえる程傍で。
 瞳を巡らせて、デュオは隠れたまま見る事が出来る範囲でヒイロの姿を探した。
 そうすれば、デュオを探して敵を撃つヒイロの姿を見つける事が出来る。

 「デュオっ、何処にいるっ」

 叫びながら、通路を塞ぐ男の頭を正確に撃ち抜く、ヒイロ。
 撃たれた男は悲鳴を上げて、二階の手摺から転がり落ちた。
 どさりと落ちた死体は、恨みがましそうに天井を見て、デュオのいる位置の傍へと転がってきた。
 デュオは思い切って飛び出すと、その男の腕から零れ落ちた銃を拾って、ヒイロの援護に回ろうとする。

 「デュオっ。」

 気付いたヒイロは、自分を認めた途端、瞳に安堵の色を灯した。
 レーザー光の中をかいくぐってヒイロへと走って来るその姿を見て、ヒイロは手を伸ばしてデュオを呼ぶ。
 その腕の中へ、デュオは飛び込み、二人して柱の影に転がり込むような形になる。
 敵からの攻撃は、柱の表面だけを焦がして行った。

 「あっぶねー。」

 呟きながら、デュオは敵を覗いて、枷の付いたままの手で冷や汗を拭く。

 「デュオ、無事か。」

 そして、まずはそう声を掛けて来るヒイロに笑い掛ける。

 「どうにかね。ちゃぁんと五体満足、何処にも怪我はないぜ。」

 半分おどけながらにっこりと笑うデュオをヒイロは抱き締めて、それから大きな溜め息を吐いた。

 「良かった…。」

 その仕草はヒイロというよりも、余りにもα2らしかったので、デュオは少し疑いの眼差しを投げて、ヒイロの瞳を覗き込んだ。それにヒイロはすぐに気が付いて、ほんの少しだけ眉を顰めて笑顔のデュオの頬を両手で掴む。

 「お前が無事ならば、何も問題はない。」

 だから逃げろ、と。
 彼はいう。
 そうして、現在手に持つレーザーで、デュオの枷を手に遠い部分だけ焼ききると、後は力任せで引き千切って、デュオに早く行けと促した。
 だが、デュオはそれに違和感のようなものを感じて聞き返す。

 「α2は?」

 彼が来ていない筈はない。
 ヒイロは彼にしては珍しくも、一瞬、困惑するような顔をして、瞳を曇らした。
 それにデュオは益々嫌な予感がしてきて、ヒイロの瞳を真剣に見つめ返す。

 「あいつは、向こうで戦っている。」
 「誰と?」

 すぐに聞き返すデュオに、ヒイロは又眉を顰めて、そして仕方ないと判断したのか、大きく息を吐き出して、先程とは違い、真っ直ぐにデュオを見つめて答えた。

 「敵の中に、戦闘用のロボットがいる。やつはそれの足止めをしている。」

 ごくり、とデュオが唾を飲み下す。

 「大丈夫なのか?」

 α2は強い。少なくともデュオが知る分では、彼に物理的な力で勝てる者などいない。
 でも、だけど。敵が戦闘用ロボットとなると…α2以外のロボットを知らないデュオは、考えて不安気に瞳を細める。

 「分からない。いや、あいつの方が不利だ。」

 ヒイロの声を聞いた途端、それまで話を聞くだけだったデュオは立ち上がった。

 「デュオ、お前は逃げろ。」

 デュオの腕を強く掴んで、ヒイロはデュオを睨みつける。
 彼の言葉から察するに、ヒイロはα2を助けにいくつもりなのだ、これから。
 冗談じゃない。
 デュオは、微笑む。

 「あいつには世話ンなりっぱなしなんだ。少しは恩返しもしなきゃなんねーだろ?」

 そんなセリフを軽口でいうデュオがヒイロには分からなくて、彼は苛立つ。

 「そういう場合ではない。お前の立場を考えろ。」

 ヒイロの怒る理由は分かる。
 自分の立場だってちゃんと分かっている。
 α2が何の為にそれだけの危険をおかして、多分、本来ならばその気持ちを汲み取って、自分はなによりもまず無事でいなくてはならないのだろうけど。
 でも。

 「分かってるよ、ヒイロ。でも、俺はどうも守られてるだけのお姫さまってガラじゃないんでね。」

 デュオは笑う。
 それはどちらかというと苦笑のようで、デュオは困ったように鼻の頭を軽く掻いた。

 「これは俺のわがままだ。知っているけど、ここで『はい、どうも』と逃げるだけなんて俺じゃない。」

 それからにっと、とてもデュオらしいいたずらっ子のような笑みをして、真っ直ぐ大きな瞳を上げた。

 「だからヒイロ。α2を助けにいこう。」

 その瞳を、ヒイロも目を見開いてじっと見つめて。
 それから諦めの溜め息を軽く、吐き出した。


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 勝てない。
 α2は思う。
 目の前の大男は、こちらの攻撃をまるでうけつけない。
 用途の違いだから当然ではあるのだが、強度もパワーもまるで基本性能が違う。
 唯一勝てるのはスピードだが、それでもこちらの攻撃で、ダメージ自体が全く与えられない様では話にならない。
 救いは、α2も体はかなり頑丈にはできているという事くらいで、先程から何度も壁に叩き付けられながらも、身体機能に異常を来す程のダメージを受けていないというところか。

 でもそれで十分。
 彼の目的はデュオを守る事。
 期限は後2日。だけど実質的には後一日とちょっと。
 もしも自分がここで終わるとしても、ヒイロ=ユイがそれくらいの間ならきっと守ってくれる筈。

 『お前を殺してやるよ』

 出来るならば、デュオの手にかかって終わる事が望みだったけれど、デュオを助ける為にならばそれもいい、と思う。





 『死ぬな、α2』





 だが。
 覚悟して、唐突に思い浮かぶ言葉。
 それを思った途端に、愕然となる。
 未来のデュオはα2が敵地へ乗り込み、タイムマシンを使って過去へいくと決まった時に、彼へそういって強く手を握り締めてくれたのだ。
 今は、感覚がない右手を。
 その時は、暖かいとやはり感じて。

 『絶対帰ってこい』

 そういってくれた未来のデュオ。
 だから。
 だめだ。

 α2は瞳の諦めを振り払う。

 だめだ。
 もしも、ここで自分が終わるなら、未来のデュオはどうなるのだろう?
 彼はきっと待っている。
 自分をずっと待っている。
 それが例え、彼にとって永遠に失われた彼の一番愛しい者の代りであっても。
 帰らなくてはならない。
 彼の元へ。
 だから、死ねない。




 もう何度目になるのか、床に倒れ伏していたα2はゆっくりと立ち上がった。
 素早く自分の中のダメージを計算すれば、辛うじて全機能が生きている事が分かる。
 立ち上がったα2に、敵の拳が飛んで来る。
 それを避けて、軽く後ろへバックステップ。
 だが猛然と、もう片方の手がさらに伸びてくるから、α2は今度はそちらに吹き飛ばされる。

 機能エラー、右足膝間接制御系。
 頭の中へ送られるシグナル。これでは、多分、歩く事がもう出来ない。
 素早さだけがこちらの優位点だっただけに、これは致命傷に近いかもしれない。
 敵もそれを悟ったのか、殊更ゆっくりとこちらへと近づいてきた。
 自分よりも2、3まわり大きな体が目のまえに立ちふさがる。
 押し潰そうとするかのように、上から敵の両腕が下りて来る。
 それを手で押さえて、力比べのような体勢になる。

 勝てない。

 分かっているけれど、負けるわけにはいかない。
 段々と力を増される腕は、支えているのも限界に近い。
 バキリ、
 嫌な音がして。
 すでに一度切断された右腕の、継ぎで胡麻化していたその部分が折れる。
 そうすれば一気に支えを失い、α2は体毎床へ押し付けられた。

 「うッ────」

 予想の範囲ではあるものの、突然の事に、体本体の痛覚を切る事が追い付かず、まともに衝撃を痛みに変換してしまう。
 ミシリ、ミシリと体の関節が危険信号を訴える。
 思考は目まぐるしく働いて、彼が生き残る方法を考えようとする。

 それでも感情は分かっている。
 このままでは死ぬと。

 「死ねない…」

 呟きは小さくて、けれど敵を見つめる瞳はこれ以上ない程に強い。
 渾身の力を込めて無事な左足で蹴りつけた。
 重い音がして、敵の巨体が宙に舞う。
 あちこちが機能異常を訴える体を無理に引き起こして、α2はとりあえず敵からの間合いを取る。

 「α2っ」

 デュオの声が聞こえる。
 何故?
 すぐに沸き上がる疑問を押さえて、α2は声の元へと視線を移す。
 こちらを見ているデュオ。
 その横にいるヒイロが、彼の立つ直線上に向けて真っ直ぐに腕を振り下ろすマネをした。
 α2はそれですべてを理解する。
 ヒイロ達がいる場所から敵の体、その直線上から急いで退く。
 するとその数秒後に、白い光の帯が彼らから伸びて来る。

 「ガッ────」

 断末魔の声を上げて、戦闘用ロボットは体を縦真っ二つに切断された。
 そして完全に沈黙する。

 「────ッ」

 身体中から緊張を抜いて、α2が肩を下ろした。
 既に体の機能はボロボロで、まともに立つのさえままならない。
 ぐらりとよろけて片膝を床についてしまう。

 「α2っ、大丈夫か?」

 デュオが近づいて来る。
 ぼんやりと顔を上げれば、心配気に覗き込むデュオの顔が見える。

 「遅れてごめんな。アレを手に入れるのに随分手間どっちまってさ。ヒイロが絶対アレじゃねーとヤツには通用しないって言うもんだからさ…。」

 でも、ギリギリセーフ、良かったな、とデュオは笑って手を差し出した。
 その伸ばされた手を、だがα2は掴む事なく、ただ見つめる。

 「何故だ…」

 呟く声にデュオは顔を困らせる。

 「何故、俺を放って逃げなかった?」

 するとデュオはまたにっこりとα2に微笑みかけて、その手で彼の頬を撫ぜながら答えた。

 「俺、お前に死んで欲しくないから。α2。」

 その微笑みは、見ているだけで、感情の何処かが何かを訴える。
 まるで分からないその感覚は、でも、自分が喜びを感じているのだけは分かった。
 向けられる笑顔はなぜかまともに見ていられなくて、α2は目を細める。
 そして、また。

 「α2」

 デュオは微笑みを柔らかいものへ変えて彼の名を呼ぶ。
 それから、満足に動けない彼へ向かって、再び手を差し伸べた。




 「さぁ、一緒に逃げようぜ。」





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