• その翌日‥‥‥(F1の歴史的な日の反響)
 ドイツの天才ミハエル・シューマッハが、イタリアの伝統的F1チーム、スクーデリア・フェラーリで、チャンピオンになった。これは、79年のジョディ・シェクター以来の、実に21年ぶりの快挙であり、F1にとって歴史的な出来事だった。
 その翌日、マス・メディアはどう報じたのか?
 イタリアでは一般紙が16ページの特集を組み、ドイツもお祭り騒ぎだったそうだ。(トーチュウ調べ・・・イギリスとかフランス、或いはアメリカではどうだったのかは不明)
 では、チャンピオンを決めた地、日本ではどうだったのか?
 
一般紙の場合、
 日経新聞は、一面では写真無し、スポーツ欄で、紙面を割いて報じる(1/4程度か?)程度で、トピックは一応フォローする、という姿勢だった。スポーツとしては大きなニュースだが、一般的な話題としては大きな話題ではないというスタンスだった。
 他の一般誌も、似たり寄ったりの姿勢。
 しかし、興味深いことに、東京新聞は、”高橋尚子、青森市民マラソン3kmを共に走る”が写真付きでトップ扱いとなっている。
 金メダリストが(市民なら誰でも参加して走れる)市民マラソンを走るのは大きなニュースだったようで、東京新聞のように一面扱いに至らないまでも、各紙3面記事で大きく載せている。
 一面の写真、ということで言えば、朝日は自社が共催する”中国国宝展”の写真、読売は”不動選手、女子ゴルフで初の賞金1億円”の顔写真、産経新聞は新しいユーゴの大統領の顔写真を載せていた。
 唯一、毎日新聞だけが小さい丸い顔写真で、シューの優勝をトピックとして取り上げているが、大きな写真は、”紅葉”である。(う〜ん、趣がある‥‥‥‥?)日本の秋ですな(しみじみ?)。
 
スポーツ紙の場合
 では、スポーツを専門的に扱うスポーツ紙ならどうかというと、トーチュウ以外は、全くお寒い状況で、み〜んな”王VS長嶋”一色である。その更に前日の土曜日に王監督のダイエーが、優勝を決めたので仕方ないこと・・・なのかもしれないが・・・?
 一応、ニッカン・スポーツなどは、2、3面で、トーチュウ並に大きく取り上げている。
 酷いと思ったのは、フジTVの系列であるサンケイ・スポーツ。ほとんど一般誌並みの小さな扱いで、報知新聞以下である。(いいんかい!それで?)
 
F1はマニアだけのもの?
 フェラーリの21年ぶりのチャンピオンという偉業をどのメディアも評価している。だが、その取り上げ方が、小さい。その一方で、F1ファンは、シューファンであるか否かに拘わらず、その快挙に感じいっている‥‥。この意識のギャップは、90年代初頭のF1ブームのとき以上のものに広がっているのではないだろうか?
 F1は、マニアのものとなる。日本GP翌日の新聞各紙を集めて、そう思い、ため息をついた。隣の仕事仲間と、朝から巨人の話が出来る野球ファンが羨ましいなぁ、と。(野球音痴なんですよ、僕‥‥‥高橋尚子なら、まだ、話を合わせられるのだけれど‥‥‥?)
 

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