柳生十兵衛あばれ旅

★ ストーリー

「柳生あばれ旅」より更にイメージが明るく、エンターテイメント性が強い。
この辺にちょっと「時の流れと時代劇の質の変化」を感じてしまう。
が、シビアな部分はやはりかなりシビアに表現されている。

十兵衛様の妹茜が、公儀巡検使「柳生縫之介」として中仙道を旅し、それを、「本当の巡検使」十兵衛様（と裏柳生）が守るというのが筋。茜のお供は、柳生家の家臣鏑木太郎兵衛と（実は裏柳生の）有沢亜里助。
十兵衛様が直接出ていっては、出てくる陰謀も表に出てこないから、だとか。
十兵衛様は、乱心を装って江戸城から逐電。おたずね者として賞金首になって裏街道を行く。

そんな十兵衛様は、じさま「権兵衛さん」に扮して、同じように中仙道を旅する夢之屋お駒一座に出入りする。
裏柳生も、夢之屋一座の一員となるが、彼らは裏柳生の仕事を優先させるので、だまってしばしば行方をくらまし、お駒を困らせる。
また、十兵衛様の顔で出ていけない場面には、天狗の面を被り「幻天狗」と名乗って登場する（これははっきりいって、笑える）。
茜や又十郎も天狗で出てくることがある。（ここでは左門は出てきません）

主な敵は薩摩藩。
反幕府の勢力を維持、拡大するためと、柳生但馬守が「茜が巡検使の任務を全う出来なかったら、柳生一族皆腹を切る」なんて言っちゃったものだから、しつこーく巡検使を襲ってくる。

乱心を装っているときの十兵衛様はかっこいいぞ！！
あと、エンディングテーマを志穂美悦子が歌っている。

★ キャスト

柳生十兵衛(三厳)：千葉真一

とりあえず「実質的な巡検使」。
乱心者、権兵衛じいさん、幻天狗などの顔を使い分けて茜を守る。

柳生但馬守宗矩：山村聰

幕府の大目付。中仙道巡検の責任者。相変わらずたぬきおやじ。

柳生　茜　：志穂美悦子

柳生のじゃじゃ馬娘。縫之介と名乗って巡検使を務める。
この作品でもやはり養女である。

柳生又十郎(宗冬)：伊吹剛

この作品では、次男で茜の兄。柳生の里を守っている。
最後２回だけ出てきて結構おいしいところを持っていった。

鏑木太郎兵衛：長門勇

柳生家の家臣で、茜のお目付役。
信頼に足る男だが、ちょっと太くて鈍い・・・かな。

有沢亜里助：黒崎輝

裏柳生衆の一人で、巡検使に随行する。いつも「腹減ったー」ばかり言っている。
「ありさわ」の字が分からないので当て字。

島津家久：成田三樹夫

反幕府派の親玉。反幕府の勢力拡大と、柳生一族せん滅のため、
事ある毎に巡検使を襲い、また、十兵衛に千両の賞金を掛けて命を狙う。

又平：真田広之

十兵衛の腹違いの弟。屋敷にいついていられない自由人。
十兵衛の旅についたり離れたりで同行する。

夢之屋お駒：宮崎美子

夢之屋一座の若座長。江戸所払いを命ぜられ、中仙道を旅することに。
又平に熱愛している。

千平、万十：B&B

夢之屋一座の一員。

竜太：崎津隆介

裏柳生衆のリーダー格。他の４人(草平、信介、お艶、お霧)と共に夢之屋お駒一座で軽業を見せる。

朱美：矢島由紀

裏柳生の一人で亜里助の妹。茜につかず離れずで護衛する。
十兵衛と茜との連絡役でもある。

南郷覚之進：誠吾大志

薩摩次元流の使い手、南郷三兄弟の末弟。十兵衛を兄二人の仇とつけねらう。
十兵衛様の方は、一途に立ち向かって来る彼を結構気に入っているらしい。

つばくろお銀：

薩摩隠密組の殺し屋。食えない姐さん。